壊れてます。

どこで購入したかは聞いてないのですが、
他店(個人かな?)で購入し、
当社に持ち込まれたZのエンジンのアップなのですが
どこの部分か解るでしょうか。
DSC07934.JPG
これはエンジンのシリンダー後ろについている
カムチェーンテンショナ部分です。
本来この斜めになっているロッド部分は
カムチェーンテンショナーとセットになっている部品なので
分解する時に、エンジンに残ることはないのですが、
壊れてしまってエンジンに突き刺さるような感じで残っています。
このロッドは引っ張っても抜けず、カムシャフトをまで分解して
外さないといけない状態になってました。
お客様に許可をもらいエンジンのヘッドカバーと
カムシャフトまわりを外して上から中を見ると、
ややわかりにくいですがこんなになってます。
DSC07940.JPG
そして部品を外すとこんな感じです。
DSC08018.JPG
本来は回らないといけない部品なのですが、
ロックして回転しなくなっていて、削れています。
このまま走っていれば、近いうちにエンジンブロー
となっていたのは間違いありません。
しかも驚いたことに、このお客様は当社まで走って
持ち込んできていただいてます。
購入して、当社に車体周りのチューニング予定で
入庫されました。
購入してからはほとんど走っていないようで、
自宅から当社までの、数百キロしか走ってないとはいえ
この状態で走れてしまうZにはいつも驚かされます。
治せますが、カムホルダーの位置決めの箇所も
傷んでいます。
DSC07977.JPG
ひっくりかえしオイルパンを外すと
ベンガラ色の液体パッキンがちぎれて
ぶらりと垂れ下がっています。
DSC07947.JPG
このバイクは全体としては、特別状態の悪いものでは
ありませんでした。
エンジンもキャブセッティングはあっていませんでしたが、
走ることができ、大きな異音も出ていませんでした。
ただ、この状態で走り続ければ、間違いなく
大事になっていたと思います。
購入する車体の見極め、特に少なくても改造してあるもの、
あるいはエンジンを開けた形跡があるものは
やはり最低限エンジンは全分解して、中身を確認、
整備、OHなどして販売するしか安心して乗れる旧車を
販売する方法はないとさらに確信いたしました。
これら全て壊れているものはキチンと組んでから
壊れたのではなく、組付時にミスをして壊してしまったものです。
名車もゴミされてしまいます。
本来車体のみの作業予定で、エンジンは触らない予定でしたが
当社の増井がエンジンを載せるさいに、最終点検していてところ、
テンショナーまわりに違和感を感じ、一部分解するとこうなっていました。
お客様には追加費用が生じ、良いことではありませんが、
大事になる前に発見でき、その面では良かったと思います。

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