より特別感のある旧車バイク

日記

古いバイクと言えば故障と思われている方も、まだたくさんいるようです。これは発信力のある人なんかが間違ってそういえば、広まる力が強いので致し方のないことかもしれません。

知っている範囲で言えば、タサキチューニングで取り扱っている車種で実際には1970年代くらいから後の国産車、カワサキでいえばニンジャ系のエンジンが載っているバイクまでは、きちんと整備すれば故障少なく乗れることは間違いありません。

きちんと整備済みで、それでも時々調子が悪くなってしまうそのほとんどは乗り手の扱い方が間違っていることがほとんどで、もし実際に調子が悪くなってしまっても、今まで良いと信じていたことで間違っている部分を少し変え変更すると一気に調子が良くなっていきます。

この年代のバイクをお持ちの方で、「そうではない、いつも故障ばかりだよ」と思われている方がいれば、それは取り扱い以前の問題で整備が悪いからです。

ただ車種によりより丁寧な扱いが必要なモデルがあるのも事実です。

例えば、昨日納品前のテストで乗ったCB1100R。他店の作業の引継ぎでエンジンのオーバーホール+その他作業で受けています。

このバイクのエンジンは基本CB750Fの排気量アップ版で、中の部品は違うものの基本的な構造は似ています。それはカワサキのZ1に対してZ1000なんかも同じですが。


ところがカワサキ車は排気量が違っても同じ部品を使っていることが多いのに対し、ホンダさんのバイクは、構造は似ているものの細かいところは750ccとは違うことが多く、その関係で欠品が多くカムチェーン回りの部品も欠品で出ません。

オーバーホール時、テンショナーは海外で手に入れることはできると聞きましたが、ものすごく高価だと聞きました。それでは買えませんね。

今回はCBの専門店の方にも部品の状況は教えていただいて、750Fのものを流用することにしました。これで普通に走ることは可能ですが、負担のかかる使い方は避ける必要があります。

元々CB-F系のテンショナー回りはカワサキ車に比べれば複雑、単純に強さも劣ると思います。それが750でなく1100ccで使われるわけですから、運転時にそのことを頭に入れて乗る必要があります。例えば強くエンジンブレーキがかかるような乗り方はダメです。

また、乗った時の印象も750Fに比べ、ややカサカサ動いているような印象になります。これはエンジンだけでなく車体回りとの兼ね合いでそう感じているわけですが、今までの経験から乗った時の印象がカサカサ系のバイクははっきり言って、そうでないバイクに比べ故障が多めの印象です。

と言ってもきちんと整備すれば最初に書いたように故障ばかりとはなりませんが。ただ乗る時にはきちんと回転を合わせてシフトアップ、シフトダウンする、高回転時のシフトダウンは避け、中回転域を使うなど、意識して乗るほうが良いです。要はガツンと一瞬で強い衝撃が伝わらないように運転する側で上手く乗るのがバイクに負担がかかりにくいわけです。

もし私がCB系に乗るのなら750Fにしますしまたお客さんにもそう勧めます。1100Rはエンジン自体も熱を持ちやすい構造で油温も同条件で乗るなら高めになります。これはCBX1000も高めになります。

そういう面からも750Fをすすめるのですが、では実際乗っている時の感情的なもので一つ違うものを上げるとするならば、それは特別感です。

乗っている時に、特別なバイクに乗っているという感じを強く感じます。

元々古いバイクに乗っているだけで、その辺のバイクとは乗っている気分が違います。

古いバイクで、綺麗に仕上がっており、なおかつ乗り易く、しかも良く走ってくれればそれも特別感があります。

その上で珍しい車種、それがCB1100RでありCBX1000のようなモデルです。
確かにZ1000R1、Z2、Z1の初期モデルも特別なモデルではありますが、見た目が大きく違わないので、乗っている時の特別感はCB1100Rのカウルとメーター回りの印象、そしてCBX1000であれば大きくはみ出たエンジンと独特の音と吹け上がり。どちらもオーナーさんだけが得られる特別感があります。

構造が複雑だったり欠品が多くなると、同じコンデションに仕上げていくなら、整備、レストア費用がより高くなります。それでもこの特別感を強く感じたいならそういう選択もありとなりますね。

ただどちらもベースとなる車両が高くなってしまい、おいそれとは手を出せなくなってしまっています。今回のCB1100Rは、エンジン以外の車体回りはスイングアームとリヤショック以外はほとんどノーマルでしたが、やっぱり足回りは変更している方が乗り易いです。

私の場合、初めて乗ったCB1100RはビトーR&D製のフルコンプリート車なので、どうしてもそれが基準になってしまうのです。

今回当社でオーバーホールしたエンジンは、FCRキャブレターとビトーR&D製マフラーにレース用サイレンサーの組み合わせでしたが、やや野太い音で力強く走ります。

CB‐F系は、エンジンなど特に整備する側からすると複雑で、カワサキの方がいいなと思ってしまうのですが、完成して形になるとやっぱりCB-F系は形が好きなので、ホンダさんのバイクの中ではお勧めしてしまうのです。ただ1100R、CBX1000も程度の良いものは高く、整備の費用まで回らない方が多いので、私は買うのを勧めてはいませんが。

コメント

タイトルとURLをコピーしました