ストレスを溜めている人へ

私自身いろんな細かいところが気になるたちです。しかも超せっかちです。

今の仕事、古いバイクの整備、レストア、チューニング、部品の製作などはそういう性格でないと務まらないのではと思ってるぐらいです。それにプラス基本良い整備士はきれい好きで、実際にはいつもきれいに出来ない時もありますが、今まで見た優秀な整備士はみんなきれい好きでした。それで余計疲れる。

つまり、他の人より気付いてしまう、あれこれ気になってしまう人は、整備士向き。

ところが逆にあだになってしまうことがあります。仕事の時はいいのですが、仕事以外で自分の車に乗っている時などにも悪い部分に気付きやすく、それが気になってしまうことがあるわけです。

その気になった部分をすぐに解決できる状況であればよいのですが、できないことも多いですよね。お金の問題、時間の問題、回りに治せるところがないなど。

今私の車はオーディオが壊れて修理に出しています。それで今は会社の代車に乗っているのですが、まずこの車、足回りの左からコトコト音がします。もう17万キロ以上走っているので悪いところがあって当たり前です。エンジンは調子が良いのですが。

もう一つ左のパワーウインドーのガラスを降ろすときに盛大なキー音が出ます。
代車でなく普通に乗っていた時にどちらも修理依頼をしたことがあります。

ディーラーに修理に出したのですが、気を使ってもらったようで、まずはなるべく費用がかからないようにという事でとりあえずの処置をしてくれました。その処置では治らず、根本的に部品の交換など必要なようです。

その後その車は代車になり普段は使用せず、お客さんが来店したときの駅までの送り迎えなど、時々使用しています。かなりくたびれているのですが、気に入っているので手放せないのです。

そうなると、どちらも修理にはそれなりの費用がかかることが予想されるので、代車として短い距離を乗る程度で使用するならとりあえずそのままでいいかという事になってます。

ところが今回のように少なくても2~3週間くらいは毎日乗るようになると、再度そこの悪い部分が思い出されたりします。

そこで、なのですが私にとって旧車バイクにテストで乗ることは仕事ですが、ただ車に乗って移動することは仕事ではありません。

では気にしいの私が、その部分を思い出した今回のような時はどうするか?


それは、自分のスイッチをいったんオフにします。車も元仕事としていたこともあり、ほっておくと自然に仕事モードになってしまうことがあるわけです。

それを意識してスイッチをバスンと切ってしまいます。仕事でない時はバイクの運転も、車の運転も生活も楽しく過ごす方が良いわけで、せっかく車も好きなのに運転中に悪いところばかり気にしてストレスをためても、良いことなど一つもありません。

このスイッチをオフにするのが、とにかくいろんな物事が気になって仕方がないという人には難しいと聞きます。切断できないと。でもこれについては必要な結果を求める時には必要な技術です。

本来物事に集中し結果を出さないといけない時に、あれこれ回りで起きることに惑わされ、それだけで疲れてしまっていては大事なところで力を発揮できません。

これを学んだのはレベルの高いところで本気でレースをしている関係者の方や、自動車関係の仕事をしている方で、車に試乗し、私の解らない部分を分析できる方などに出会うことがあったためです。

そういう方はとにかく細かいところに気付いてしまいます。で、私が20代の時にプライベートではどうしているのかと聞いてみたわけです。いろいろ気になりませんか?どう考えていますかと。そうすると一様に同じことを言われます。

「プライベートではスイッチをいったん切る。」

気になる部分を頭を通さず流してしまうという事ともいえると思います。

仕事の場合はそういうわけにはいかず、正面から向き合わないといけないことが多くあります。

でもそれが趣味であったり、生活の一部ではどうでしょうか?

足回りから多少音が出ていても、走るのに何の影響も出ません。一度整備士に診てもらっていますし。そこでとりあえずこれで乗ってみてくださいと言われています。

左のパワーウインドウなんてのは、代車は右ハンドル車ですから、左の窓は普段開けたりしないのでほっときます。たまに忘れていて動かしてキーとでかい音がして笑います。スイッチがオフだとそんな程度です。

せっかく自分のバイクに趣味で乗っているのに、悪い部分を探して探して探しまくって乗っている人がいます。毎回乗るたびに悪い部分ばかり探しています。そんなの楽しいでしょうか。楽しみたいから乗っているのでは?

そこで大事なのが日頃お世話になっている整備士や店です。気になる部分があれば一旦整備士に診てもらいます。その時に整備士が「これは大丈夫、気にしなくていいよ」と言ったらどうでしょう。「そうか、じゃあ気にしないで乗ろう」と思える人は良い店に出会えて幸せですね。

この時、それを言われたあなたが「そんな事ねえだろ。調子悪いよ。」と思うならその店に行くのを辞めたらいい。納得できないのなら他の店を探し、行けばいいだけです。

整備士は神様ではなく、持ち主の方と同じ人間です。毎回100%正しいことを言うわけではありません。ただその正解の確率がどれぐらいなのか。正解率が低い店に行ってはいけません。

私は車を仕事にしていないことを書きましたが、車の整備屋さんには大体70~80%正解であってくれればよいと思っています。そうでないと私のようにいろんなところに気付いてしまう人間は、いける店はなくなってしまうかもしれません。そうなると車屋も始めなくてはいけなくなり、息抜きがなくなります。

要は信頼できる整備士なのかどうか。信頼できる整備士に「そのままでいいんじゃないの」や「悪くないですね」と言われたら、スイッチをいったんオフにして気にしないで乗る。

その意見を全く聞き入れたくないのであれば、他の店を探す。店側も本心から悪くないと思っているのなら、治しようがありませんし、結果実力不足で治せないのなら、それも結局他の店、整備士に診てもらうしかありません。

もし行っている店のレベルが本当に高ければ、新たに他の店に行ってバイクや、車を触られたらダメ整備でかえって悪くなることも多くあります。それで今までの店が良いと解れば再度戻ればよいだけです。

知っておいて欲しいのは、マフラーとキャブが同じでもエンジンの仕様が違えば乗った時の印象が変わります。またすべての部品が同じものを使っていても、持ち主の方の使い方やエンジンの回し方でこれも印象、実際の調子が変わってきます。走っている場所、地域でも調子は変わります。

例えば普段エンジンを回していないエンジンは、ガサゴソ回るようになり振動も増えてきます。同じ排気量のエンジンでも、圧縮比が違ったり、キャブの口径が違ったり、使っているカムシャフトが違ったりすれば結果が変わります。

例えばアイドリングだけ取ってみれば、圧縮が低めで、パワーがない時の方がスムーズに回転し、回転を下げられる時もあります。ではそれはエンジンの調子から見れば、ダメなエンジンです。

その気になる部分が本当に悪いか良いかの判断は、本当の意味でのプロでないと判断できません。バイクを趣味で乗っている人は整備のプロではないはずです。

バイクの評論家でもテストライダーでも整備士もでもないわけですから悪い部分ばかり探さず、もっと楽しんで乗ったらいいのではと思います。

繰り返しになりますが気になる部分のアドバイスを求めたプロに対し、その発言に納得できなければ店や、整備士を変えればいいだけのことです。

普段信頼している人に大丈夫と言われたらいったんスイッチをいったんオフにして、楽しんで乗ることをお勧めします。でも・・・なんて言わず運転することに集中すればいいだけです。そもそもあれこれ悪いところ探しばかりして運転していたら危ないですしね。

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