自分の頭で考えることの大切さ

少し前のことになりますが、先日私の身内の具合が悪くなり病院にいきました。診察の結果、手術は必要ない(しないほうが良い)とのことでしたが治療の為入院することに。大分では誰でも知っている大きな病院です。

普段であれば私の方も見舞いに行ったりして話をすることができるのですが、コロナの関係で病院からそれは勘弁してくれとのこと。こちらからは何もできません。

という事で本人から話は聞けず、着替えなどを持っていっている別の身内からしばらく経ってから話を聞くことに。

その話だとしばらく入院しているが一向に良くならないままとのこと。その身内も本人には合うことができず、必要なものを持っていくのですがなかなか詳しい状況が解りません。

さらに数日し、気になったので連絡を取ってみると退院したとのこと。

良くなったの?と聞くとそうではなく、良くならないから本人が自分で考えて退院することにした、とのことでした。

で、どうしてるのと聞けば元々知っている別の病院の先生に聞いて、今までと違う病院に診察にいくことになったとのこと。この病院の先生が良かった。

そこで診察を受け、そこからの紹介で別の大分の病院で検査を受けすぐ手術となりました。この時長く物が食べられなかったため、もうほとんど骨と皮みたいにやせ細っており、タイミング的にはぎりぎりだったのでないかと思います。

その後無事退院し、ものが少しずつですが食べられ良い方向に向かっています。慌てないでじっくり回復してさせてほしい。本人にも合うことができ、話もできて詳しくいきさつを聞くことができました。

もしあの時本人が自分で考えず病院に任せきりとしていたら。退院して別の病院に移ったことが本当に良かった。話して解ったことですが、手術をしていなければ悪い部分が広がり、かつ、物はその時すでに一切食べられない状況でしたので、どう考えても死んでいたと思います。

私もいま整備の仕事をしていますが、どの世界も根の部分は同じだなと思っています。

私のところには遠方からも注文が来ます。整備済みの旧車バイクの購入や、エンジンオーバーホールなどの重整備、納品後のバイクのメンテナンスです。

近くにそもそも良い店がなくきちんとしたものが欲しい、という方もいますが、それとは違い、付き合いのある店が通える距離にあるが当社のバイクを買いたい、整備を頼みたいという方です。

聞けばそれらの店は付き合いはあるが、完全に信頼しているわけではなく、どこか不信感のある感じです。かといって付き合いが切れるほどではない。

私は話の内容から明らかに何か間違った作業をされている。お金を払ってバイクを悪くされてしまっている、と解りますが、私がその店のことは知らない、どのような関係性か解らないわけで私から悪く言うことはありませんし、付き合いを辞めた方がいいとも言えません。

アクセルが重い、オーバーホール直後なのにオイル漏れがひどい、依頼した箇所が治ってない、調子悪い、などなどひどいもんです。

そこで当社がまともなバイクを納品する。

ですが、しばらくするとがっくりする連絡が来ることがあるのです。その今まで付き合いのあったバイク屋(車屋の場合もありますが)からこうした方がいいなど言われ、本人も興味があったりするとすぐに余計なことをしたがる。どうしたらいいだろうか、と。

よっぽどダメになる場合は辞めた方がいいと言いますが、私のバイクではありませんので、そうでなければリスクを説明したうえで好きにしてと言います。

といいますか、それ以上は言いようがありません。私のバイクではないのです。本人の自由です。

大体パターンは決まっており、その店の人間に言われ、オイルを別の銘柄にしたい、バッテリーを別のタイプに換えたい(特殊なものでなければ換えても良いのですが、レギュレーター、配線回りなどトータルで考える必要がある)ノーマルのマフラーで納品すると、何の裏付けもないしょーもないマフラーに交換する。これは安い物が悪いと言っているわけではありません。何に理由もなく油圧クラッチに交換する。とにかく何かかえてみたい。

変えるのが悪いのではなく、まともなことが解る人からアドバイスをもらうか、あるいは自分でしっかり調べて考えるかです。

あきれるしかない。上手くいかないから当社に依頼してきたのではないのでしょうか。電気物なんかは新品部品でも壊れることはあるので、当社の納品したものでも全くトラブルがないとは言えませんが、実際ほとんど場合トラブルはなく取り扱いの間違いでそこを修正すれば解決する。

それなのに今まで上手くいっていない人の話を聞いてその通りにしていれば、まともなものもすぐダメになってしまう。まともなものを納品するには、お金(良い部品)、手間(時間)ノウハウ、根気が必要だが、ダメにするのは簡単。一瞬でダメバイクにできる。

今回身内の話を書いたのは、病院でさえよい所と悪いところがある。バイクの整備も整備士の免許なんかは簡単にとれる。あくまで正しい結果が出ることにこそお金を払う価値がある。

悪い所に巡り合ってしまうこともあるが、こういう時こそよく考えてみませんか。命にかかわることもある。

せっかく良いものを納めたのに、それをアホな話でダメにされるのはモチベーションが下がる。そんなことに脳を使うぐらいなら、今依頼をいただいている皆様のバイクをよりよい物に仕上げる。あるいは整備依頼されたものに対してきちんと結果を出す。そのことに使いたいと思います。

皆さんはどう思われますか。

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