極上ニンジャ整備車両を作る(3)

販売車両

販売車両兼試乗車の整備模様の続きです。

今回作業しているのは2000年式のA12になりますから、
元々6ポッドのキャリパーがついており、
フロントフォークもそれにともないそれ以前の
4ポッドキャリパーがつくものと形状が違います。
(中身も違う)

入庫時はブレーキ関連は整備して
そのまま使う予定でしたが、
せっかく良い車両なので、より良い
ブレーキシステムを使う事にしました。

ブレーキ回りをせっかくなので綺麗にしたいと
いう事も含めて。

この時に使用するブレンボキャリパーを使うための
良い品質のキャリパーサポートがありません。

そこで元々純正の6ポッドが取り付けられる
フロントフォークアウターチューブの形状が
好きではなかった私は、
(そのタイプに乗っている方ごめんなさい)
フロントフォークそのものも変更することにしました。

と言ってもそのままただ組付けるのではなく
きちんと整備します。

まずインナーチューブを再メッキしました。
この時に曲がりのチェックなども行います。


次にアウターチューブを通常のフルレストア車の
様にブラスト後に再塗装してレストア。
内部の交換したほうが良い部品を交換しました。


元々フォークスプリングは当社にて前オーナー時に
変更、セッティングされていたので、
それを今回使用するフォークに合わせて
内部のカラーなどを再製作して、
イニシャルを調整して組み込みました。

イニシャルアジャスターは元々ついていたので
レストアして使用しています。

そしてフロントフォークが綺麗になったのに合わせて
アクスルシャフトを再メッキしました。



ブレーキディスクと、キャリパー、
キャリパーサポート、ブレーキホースを新規に用意して
元々ついていた程度の良いラジアルポンプのマスター、
マグタンJB3に組付けます。
ブレーキホースも新たに製作。

スピードメーターケーブルは走行距離から
そのまま使用しても問題ないと判断し
清掃して再使用。
キャリパーサポートはビトーR&D製。

冷えすぎない程度に容量アップしたラジエターを
今回使用するのですが、
こちらも加工後にレストア。

ファンのステーもレストアしました。

ファン自体は清掃のみ行い組付け。
ファンスイッチはZRX用になり、ニンジャよりも水温が
低い状態で自動で回るようになっています。

だいたいメーターの水温系でいえば半分ちょいぐらいで、
丁度良く回るタイミングになります。

このラジエターを車体に実際に組み付け確認。
その後でファン上部にカバーがある方がよいと判断。

そこで元々GPZ900Rの純正ファンについている
カバーとステーを移植しました。
ステー自体は溶接止めしてあります。
その写真がこれ。

想像以上に手間がかかりましたが、
純正の雰囲気を壊さずに容量と段数を適度に
増やすことができています。

次にキャブレターとセッティングのチェックです。

このキャブレターは前オーナーさんの時に、
当社で全分解のオーバーホールを行い、
それから時間も経っていないこと、
また走行距離も進んでいないので簡易的なもので
大丈夫です。

まずは外側を清掃。

次に内部のチェックとセッティングの確認です。


マフラーを新規で製作したので、
ジェットニードルの段数だけ変更しました。
走行テスト後また変更したのですが。
この時にネジの緩みや同調など内部の状態も
確認してふたを閉めます。
前オーナーの乗り方がよいので全く問題なし。

次はフロート側です。
清掃して、フロートの高さを確認。
ジェットのつまりがないか確認。
こちらはセッティング変更はなし。

ご覧のように良い状態です。

こちらも清掃して組付け。全く問題なし。

燃料ホースと、負圧ホースを新調し、
ファンネルを磨いて組付けました。

極上ニンジャ整備車両を作る(4)へ続きます。

この整備模様を紹介しているGPZ900Rはこちら






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