極上ニンジャ整備車両を作る(8)

販売車両

私のブログ販売車両ニンジャの製作模様
1~7の続きになります。

前回イグナイターの配線回りの加工が
終わりましたが、
今回はシート下のリヤ回りを
ばらした作業の紹介です。

地味な作業ですが、GPZ900Rぐらいの年式の
車両なら行っておきたい作業ばかりです。

こういう地味な作業を納車整備で
しているところはほとんどないでしょうね。
手間も時間もかかりすぎますから。
古くなると純性部品の欠品が増えてくるので、
あらかじめしておく方がよいのは
いうまでもありません。

作業の順番と異なりますが、こんな感じで
ばらしてます。
この写真はシートロック回りの
作業が終わったところです。

この写真の部分、
シートレール回りはリヤホイールの
走行中巻き上げ泥汚れなどがけっこうあり、
その関係で錆なども進行しやすいので
部品を外して掃除、整備します。

車体の後端になりますが、ウインカー回りも
こんな感じでばらしてます。

では整備を紹介していきます。
ニンジャの荷掛けフック回りはテールカウルが
取り付けられると目立たないのですが、
クロームメッキ部分が大体錆びまくっているのが
普通です。あまり使われることがないからですね。

さらにゴムキャップがなかったり、
取り付けのステーもだいたい傷んでいます。
当社の車両は今回ご覧のように清掃、
今回レストアして組付けています。


ネジ類です。各部品は都度再メッキ、新品、
掃除して再使用などを判断しています。

組付けるとこんな感じになります。
車体につけるとほとんど見えませんが。

取り付けのボルトも綺麗なものを使用します。
メーカーものはこういうところはきちんと
強度の高い7マークものが使用されています。

フレームに組み付けるとこんな感じになります。

反対側も同様に作業。
こちらはオーリンズ製リヤショックの
イニシャルアジャスターのステーを
共締めします。

ヘルメットホルダーも一度外して
清掃し取付ボルトを交換して組付け。

シートを外したときの印象が大きく変わる
シートロック機構のメッキ部品。
こういう物は純正新品は当然でないので
再メッキしてあります。

少し変形しているのでこのあと修正し
組付け、シートの取り付けもスムーズに
できるようになっています。

シートロックのリンク回りに使われている
部品です。純正部品がまだでるので
交換しておきます。

レストアの仕事を日々していると、
こういう細かい部品が後々ダメになった時
困るのが解っているので。

シートロックのキーシリンダーですが、
先程の部品はこんな風にリンクの連決部に
使用されています。

シートロック機構に使用するボルト、
カラー、スプリング、再メッキしたものを
あらかじめ用意しておきます。

スプリングなどは純正新品が出ない部品です。
こういう部品が綺麗でないと
仕上がりがいまいちですし、いったん乗り出すと
再メッキに出せるタイミングはなかなかないので。

組付けるとこんな感じになります。

同時にこまごまと他の部品もスムーズに
組付け出来るように準備をしていきます。
まずガソリンタンク。
リペイントして綺麗に仕上がっています。
純正は黒のソリッドカラーなのですが、
傷が目立つので、少し変えてあります。

タンクキャップは清掃、チェックして
再使用。取付ボルトは交換。
タンク内の状態も良いです。

ガソリンのレベルゲージのパッキンも
交換して組付けました。

こういう部品も新品が出るのはありがたい。
出ない車種もあるので。

タンクをフレームに固定する部分の
ダンパーも交換します。

ガソリンタンクにダンパーを組付けたところ。

カラーもリペイントされたタンクに合わせて
綺麗なものにしておきます。

極上ニンジャ整備車両を作る(4)で整備作業を
紹介した燃料コックです。
これもこのタイミングで組付けます。

フロントフェンダーに取り付ける
スピードメーターケーブルのクランプです。
こういう部品も年数が経つと硬化して
ダメになってくるので部品が出るうちに
交換しておくのがベスト。

フロントフェンダーに取り付けたところ。

リヤキャリパーの整備をします。
分解して、シール類を交換。
ピストンの交換などは必要ありませんでした。

ブレーキオイルを定期的に交換整備
していない車両は内部に水分がおおくなり
ピストンが傷んで、交換や再メッキの必要が
あるものもあります。

リヤキャリパー組付け後。
パッドは充分残っており交換の必要は
ありませんでした。

リヤウインカーは傷が入っていたので交換しました。
純正部品です。ウインカーは純正の方が社外品に比べ
断然品質が良いといえる筆頭部品です。

ウインカー部に取り付けるブラケットも
一緒に交換します。こういう部品は
セットで交換しないと、バランスが悪くなって
かえってボロく見えます。

ウインカーをフレームに取り付ける際に
必要な部品です。再メッキ。
この部品も良く曲がってしまっているものを
見かけます。見ての通り問題なし。

ナットは交換。
Uナットフランジタイプに変更しています。

テールカウルを取り付ける時には外さなくては
いけなくなるのですが、ウインカーを仮組み。

バラす箇所が多くなると、部品の注文抜けや
組付けてみてじっさいどうかなど、
バランスをみて追加作業が増えることがので
このように部品を用意した時点で
仮組みすることが多くあります。

次にテールランプ回りを準備します。
こういう部品も普段ばらすことはなく、
結構汚れていたりします。

まずはテールランプステーを
徹底的に掃除。

あらかじめ再メッキしておいた
部品を組付け。

テールランプを固定するダンパーを
組付けました。
こういうゴム部品も純正が断然良く、
しかも長持ちするので、ばらしたときに
チェック、硬化したり、ワレがあれば
即交換。欠品の場合は都度考えて対処。

カラーも綺麗なものに。

テールランプレンズです。
傷もなく状態は良かったのですが、
塗りなおした外装に比べ曇っており、
バランスが合わないので再研磨しました。

面倒ですがこのひと手間が
極上車両を作り出します。
これはもっと古い旧車バイクも同じです。

こういう手間を何もかけておらず、
その辺の部品をただ組付けた自称フルレストア車が
多くある。
そういう車両は現物を見なくても
写真を数枚見ればすぐに私はわかります。
自分が作業しているので違いが解るわけです。
そう言う車両は高く買ってはいけない。

テールランプ回りのゴム。
状態が良く、しつこく掃除して再使用。
こういう時に汚れをきちんと取っておくと
この手の部品はほぼ交換の必要が
ないくらい(雑に使わなければ)
長持ちします。

テールランプレンズを組付け。
見えなくなりますがボルトも綺麗なものを
使います。土台側も見ての通り綺麗に清掃。

テールランプの配線を掃除、チェックして
整備、腐食していたり、被覆が変になっていないか
錆びていないかなどチェックします。
ご覧のように良い状態。

電球はできるだけ交換しておきます。
できるだけというのは理由があって
交換しない時もあるという事。

新品でも不良品ですぐに切れてしまうことも
あるのですが、交換しとけば通常
しばらく切れることはなくなるので。
意外と電球切れると面倒ですから。

テールランプステーの取付ボルト。
これも綺麗なものを使います。
メッキはこのように場所によって色が違いますが
それぞれ用意するのはとても面倒なのです。
メッキ屋さんも少量で3種類なんてのは
手間ばかりで嫌だと思います。
作業してくれて感謝。

仮組したところ。
一つ一つ整備して組付ければ、
それぞれの部品が俺はここにいるぞと
主張してくるので当然仕上がりも良くなります。

今回はここまで。
極上ニンジャ整備車両を作る(9)へ続きます。

この整備模様を紹介している
販売車両兼試乗車はこちら。

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