初期型GSX-R1100について(前編)

お気づきの方も多くいると思いますが、
考えるところがあり
急激にいろいろな車種を取り扱い始めました。
良いもの手に入れるには待ったなしの
タイミングだと考えるからです。

と言っても私の考える絶対的な基準があり、
何でも良いというわけではありません。

過去実際に触れて良かったバイクや、
スタイル、その時代の背景、作った方々の魂、
誕生したタイミングなど、
私の考える基準から、これは違うと
いうものは販売しません。

どうしてもやや古めのキャブレター車が
中心になりますが、
メーカー、年式、車種に縛りはありません。

当社は開業初期に比べれば
ありがたいことにお客様のご注文により、
自然と取り扱う車種が増えてきました。

最近ではまだ一部しか写真を公開していませんが、
カワサキZ1000J、お客さんのオーダーで
当時のレーサーの色に塗装し、
レストアを施したそのJは予想を超えた
カッコよさで、改めてその魅力を
知ることができました。

今回新たにそのJに使用したチタンメガホン
マフラーの内部構造を小変更しました。

元々容量が少ない為、良い音にするのが
難しいメガホンタイプのマフラー音も
理想に近づき、
走行中うるさくないのにさらに良い音に
仕上がっています。

こういう小変更など思いついたことを
すぐに変更できるのは外注で作ってもらって
いるわけではなく、自社内で作り、
小ロット品であることと、独断で物事を
決められる(私が)小さなバイク屋の
大きなメリットです。


沢山の数を生産するメーカーでは
同じサイレンサーを違う車種でも
使いまわしするしかないので、
治具の変更などいろいろなことが絡んで
変更したい部分があっても
簡単にはいかないですからね。
特に数多く売っている時には。

話がずれましたが、
今まで当社は注文を受けてからの
仕入れ、その後レストア、整備を施し納品
してきたものがほとんどです。

ただこれだけでは、
まだ一部の人しか気づいていない
魅力のあるバイク(車種)を知っていただくには
不十分だと考えるようになりました。
受け身なだけでは伝わらない。
こちらからこれもいいバイクですよと
発信し、知ってもらいたいわけです。

そこで今回は私がカウル付きの
バイクで価値ある一台、
(金額の事ではなく)
おそらく初期型のスズキGSX-R1100。
1987年ぐらいでしょうか、
いわゆる油冷エンジンのモデルです。

このバイクには技術面はもちろん、
時代の背景、生まれたタイミングにも
大きな魅力があります。

このGSX-Rが登場する数年前、
中型のバイク市場は大変活気がありました。

当時メーカー間の競争はとても激しく、
その時に発表されたのがRG250ガンマで、
これは当時のGPレーサーと
同じ名前で、その決意がみてとれます。

この時のタイミングで今まで認められていなかった
カウリングとセパハンが認可されています。

そしてこのバイクで初めて採用されたのが
市販車初のアルミフレームです。
今となっては当たり前のアルミフレームを
大量生産することは当時とても難しいことでした。

このバイクがバカ売れしてその後
GSX-R400、GSX-R750が販売されます。

400のエンジンは水冷でした。
当時言われていたのは750を水冷エンジンで
作れば重くなり、
アルミフレームを使ったとしても
他メーカーと車重の面であまり違いがなくなって
しまうということ。

そこで新たに作られたのが油冷と言われるエンジン。
このエンジンは基本空冷なのですが
大雑把に言えば熱的に一番厳しいヘッド部分に
大量にオイルを循環させて
ヘッドを冷やすというもの。
軽くするために油冷(空冷)を選んだのです。

この新たに製作した油冷エンジンを、
アルミフレームに積んだのがGSX-R750です。

当時発表された車重はおおらかなもので
全くあてにはなりませんが、当時最軽量でした。
このバイクはレースでも好成績をおさめます。

その後に発表されたのがGSX-R1100です。

時間が無くなったので続きはまた後日。



















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