ローソン系ヘッドガスケットの加工

ただいま製作中の車輌で横浜にお住まいのY様の
Z1000R2に使用するヘッドガスケットの加工です。
DSC07853-1.jpg
コスワースピストンキットに含まれるメタルガスケットは
通常こうなっています。
DSC07860-1.jpg
加工後はこうなります。
穴の大きさがかなり大きくなっているのが
お分かりでしょうか?
当社でこのガスケットの加工をしているのはZ1000J
~Z1100R系などのいわゆるJ系です。
このJ系のエンジンでコスワースピストンキットに付属
するメタルガスケットを使用した場合、時々ヘッド~
シリンダー間からオイル漏れが生じるときがあります。
もちろん漏れにくいように複数枚重ねてあったり、表面にも
処理が施されています。
DSC07855-1.jpg
この画像で重ねてあるのがわかります。
ですがJ系エンジンの場合シリンダー側にもともと
オーリングが入るようにざぐり加工がされています。
DSC07858-1.jpg
この画像の矢印部です。
したがって付属する穴径の小さいガスケットを使用した
場合オーリングは入れずに組み付けることになります。
またガスケット側はこのざぐりがあるため、このざぐり
部分は圧着されないことになります。
私もビトーR&D時代にはオーリングはいれずに
組み付けるように教えてもらいました。
ところがやっぱりオイル漏れが出るときがあるんです。
特になぜかZ1100Rで良くありました。
そこで当社ではもともと付属するガスケットを
加工してオーリングを入れて組み付けるようにしています。
このようにしてからヘッド部からはオイル漏れは
でていません。1台分加工するのに2~3時間
かかってとても手間ですが、より安全策でこのよう
にしています。
もちろん加工しなくても全く漏れないときも
ありますので、当社では念のため、という感じで
やっています。
またZ1~Z1000MK2系などはもともと
シリンダーにざぐりがないので加工の必要は
ありません。
また後年式のバイクにもオーリングが入って
なかったり入っていたりで物によって違う
ぐらいなので必ずオーリングが必要という
わけではないと考えてよいと思います。
当社ではここ何年あくまでJ系に限っては
こうしているという話です。
通常

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