FX750製作模様2

FX750製作模様の続きです。
DSC01088.JPG
エンジンを始動するときに重要な役目をする、
スタータークラッチの部品です。
今回は注文の関係で5台分まとめて行います。
エンジン始動時にセルモーターだけが回って、
エンジン本体側がクランキングせず空回りする場合は、
この部品周辺が悪いです。
たいして悪くなくても、たまたま空回りすることもありますが、
何度も空回りする場合は修理が必要です。
ハイカムシャフト、強化バルブスプリングが組んである、
セルモーターの出力不足、バッテリーの劣化や、エンジンオイルが適切でない、
その他エンジンのかかりが悪く、(あるいは人間側でかけ方が適切でない場合)
クランキングの時間が長くなるとこの部品が痛みます。
例えばカワサキZ1~MK2系で、ピストン、ライナーまで交換する
エンジンOH仕様で前回乗ったのが昨日、
あるいは数日前程度で点火系が純正で、バッテリーが良く、
エンジンのかけ方が適切であれば、
キュ、ボン(幼稚園児並みの表現力のなさ)
あるいはキュキュボンくらいで初爆があるのが普通です。
一ヶ月位、前回乗ってから時間が経つと、それでも
キュキュキュキュボンくらいで初爆があるくらいでしょうか。
扱いが慣れるもっと早いかも。
どちらにしてもカワサキ2バルブは本来エンジンのかかりがよく、
旧車乗りにはとてもありがたいのです。
えらく長くセルを回し続けないとかからないのであれば、
どっか悪いです。治しましょう。
点火系が社外品の場合は、商品によって変わります。
が、この場合もバッテリーが満充電なら純正より
セルを回す時間が少し長めになるぐらいです。
チューニングエンジン仕様の場合はその仕様によって
多少変わります。
バッテリーがあがりめの状態ではエンジンをかけない方が、
本当は良いと思います。
あるいはセルをOH物ではなく、新品にするのが効果的です。
4バルブエンジンは乗っていない時間が長いと、かかりは
2バルブエンジンものより悪いので、注意が必要です。
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このエンジンのためにスタータクラッチを加工したもの。
少しですが寿命が長くなります。
いろいろ試しましたが加工による悪影響はないようです。
結構手間がかかるので、一般の修理の際には行いません。
金額が高くなってしまうので。
エンジンOHや、車両販売時にここ数年行っています。
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ついていたバルブです。ノーマルです。
ほとんど消耗しておらず問題ないことと、
今回はエンジンがOH仕様なので再使用です。
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バルブのカーボンを落としたところ。
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ヘッド側の作業です。吸気側のインシュレーターとの
段付きを削ってとります。
サラリーマンの時は行っていなかったですし、
当社も以前は行っていなかったのですが、
ここ数年前からOH仕様でも削って段差をとっています。
(大径インシュレーターを使う場合のみ)
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ケガキ針で印をいれ、
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削ったところ。
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4気筒とも終わったところです。
後でロールペーパーでポートのカーボンを落とすので
その時に表面をならします。
今日はここまでです。

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