価格設定について

当社の価格設定について書きたいと思います。
お金の話抜きに夢だけを語ることはできません。
高い物を見た時に、
「何でこの金額なの?儲かってるんじゃないの」
なんて無粋なことを言ってはいけません。
思うだけにしましょう。

仕入れ値がいくらで、部品代がいくらで、
工賃がいくら、もちろんそれは価格を決める上で
大きく関係があります。

ですが私に問われたならば、
こう答えます。

「それは結果を出すために必要な金額です。」

結果とはオーナーさんが望むものです。

エンジンをオーバーホールしたい。
こうお客さんに依頼され、
それをそのまま受け取るだけでは
不十分です。

この場合オーナーさんに
期待されている結果は
どういうことなのか考えます。

オーナーさんが言ったことだけを
作業するだけでは望んでいる結果が
でないことほとんどなのです。

エンジンオーバーホールで
期待されている結果とは、
エンジンの始動性ががよく、
本来のパワーとトルクが復活。
調子がよいのはもちろんのこと、
オーバーホール後もトラブル少なく、
維持費が計算でき、年数がたっても
エンジンのパワーの落ち込みが少なく、
しかも扱いやすい。
もちろん見た目も美しい方がよい。

エンジンのオーバーホールをして、
調子悪くていい、見た目もボロでいい。
また再修理になっても構わない。
パワーも復活していなくていい、
なんて人はいないはず。

当社ではエンジンオーバーホール時に
キャブレターも交換することも多く
(キャブは繊細な部品で、本体が消耗することにより
具合が悪いことが多く、調整などでは
本来の調子を取り戻せない時)

点火系もコイルを新品にしたり、
ポイント式であれば、フルトラに換えたり、
バッテリーも新品にしたり、
オイルクーラーも取り付けることが
よくあります。
セルモーターもオーバーホールし、
それでもダメなときは交換します。

どれも元々よい物がついていれば
意味なく交換する必要はありません。

今までに実際に良い結果を得た時は
どのコンディションの時に何をしたのか、
何をすればよいのか確信を持って解っており、
元々ついていた部品に問題があれば
交換しなければ調子は取り戻せません。

工賃も一緒です。
エンジンオーバーホールなどは、
かかった作業時間全てを、工賃として
いただくわけにはいきませんし、
いただいておりません。
もしかかった時間分請求するならば
今よりはるかに、とんでもなく高い金額と
なるでしょう。
これはフルレストア車であればもっとひどく、
本当のことを言えばフルレストア車の販売は
ほぼボランティア状態で、よく赤字になります。

また工賃が高いからと言って、
古いバイク相手に作業時間を短くすることは
絶対にしてはいけないことです。
それでは望んでいる結果は出ません。
とくに持ち込みの車両は当社が買った物より
程度が悪く本当に大変です。

作業時間がなるべく短くできるように
めいいっぱい創意工夫はするとしても、
しなくてはいけない作業そのものを
時間がかかるから、はしょってやらないと
いうわけにはいきません。
手を抜けばその分悪い結果となり
必ず返ってきます。
ということは早く納車してということは…。

必要なことを全て一つずつ積み重ねて
全て手を抜かずに作業する必要があります。

そして実際にかかる作業時間に対し、
最低限ここまではいただかないと
やっていけないという工賃分だけは
いただいています。

その結果を出すため必要なお金が
当社の設定している金額です。

ですから今より安くとなれば
結果がでないとしか言いようがありません。

来店していただいた方は
解ると思いますが、
当社は最初から今の様な仕事をする予定で、
元々所有していた土地に、
余計な費用がかからないように、
見た目やプライドは全く捨てた建物を
建てて仕事をしています。
つまり余計な経費は最初からかかりにくいように
してスタートしています。

ということはすでにこれ以上削れない
価格で設定をしている当社より、
大幅に価格の安いエンジンオーバーホールや
フルレストア車の販売価格であれば、
それは結果の出ないことを
最初から約束されているのでは?

今回の最後に一つだけ。
エンジンオーバーホールの際に、
分解してから見積りをしてもらったのにもかかわらず、
大幅に追加料金を何十万円と請求されたなら
今後のことはよく考えた方が方がいいと思います。

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