それ、本当に買いますか?

物の価値はと言えば、まず思いつくのは
まず値段。高いか安いか。

私はこれがすべてだとは思いませんが、
値段が高い物はある程度多くの人に
人気があるということです。

「そんなの俺には関係ない、安い方がいいし
自分の思う物を買う」

という人もいますが、古いバイクの
ことでいえば、人気がある、ない、
ある程度値段が高くついている、
これは無視できないことなのです。

古いバイクを維持していく上で、
一番大事なのは部品です。
古くなって部品交換が必要になった時に
部品がでない、これほど困ることは
ありません。

この時、乗っている車両にある程度
人気があり、世の中に台数が走っていないと
メーカーは部品を作らなくなってしまいます。

部品を作ってもある程度定期的に売れなければ
在庫になり、現金が寝てしまって
負担ばかりが増えるからです。

純正の部品にかぎらず、社外品もある程度
売れ、儲かったり、あるいは儲からなくても
何とか赤字にならずに済むから作ってくれている。
そういう商品も必ずあります。

古いバイクの部品なんて、
純正のメーカーに作らなくていいって言えば、
喜んで明日にでも作るのを辞めるのでは
ないでしょうか。
これは採算面ではとても負担が大きいものだと
思います。古いバイクの純正部品は高いですが、
そんなに儲かるような仕事ではありません。
新しい物を売りたいのです。

当社のとり扱うことの多いメーカーは
カワサキ、スズキです。

国産の古いバイクでは特にカワサキ車の人気は
高いです。そして一部では著しく高い価格が
ついている車両もある。

それ以外に問い合わせが良くあるメーカーが
あります。それはホンダ車。

ホンダ車の人気車種以外のお問い合わせで、
購入希望の方は全く名前の聞かない車種では
ないため普通に購入できると思って
問い合わせをいただくのですが、
残念ながらほとんどはお断りする羽目になります。

これはまず、名前は良く聞く車種でも
世の中てきに思うほどは人気がない。

現在良い状態で乗られている、
あるいは乗りたいと思う方が少ない。
だから部品がない。
部品があっても粗悪品が多い。

売る側としては何とかして乗りだした時に
トラブルなく、普通に乗れるようにして
納品したい。

既に持っている物を手放す理由はないですが、
これから購入するとなった場合には、
車両が見つかってもそれをきちんと
整備することができなくなるのです。

ない部品を作りたい、
あるいは探すとなっても
それにはとてもお金がかかります。
その時に購入者はそこまでの思い入れがなく
そんなに費用は投じたくない。

そうなればお手上げです。

だから古いバイクは不人気車、
金額が安く買え、イコールお買い得とは簡単に
ならないのです。
カワサキ車より安く買えた。
でも楽しめる状態まで持って行けなかった。
売るときはタダ同然。
これは避けたいです。

かえって人気のあるもので、中心には
ないモデルを整備して乗った方が安くつきます。

さらに技術面でいえば、丁寧に作業し
さらに数をある程度実際にこなさなければ
ノウハウなどを得ることはできません。

この時、人気車で数をこなすことにより、
得られるものがたくさんあります。

そしてこの経験で数が少ない世間でいう
不人気車が入庫した時もこのノウハウが使えます。

どのような状態の物をベース車両に使えば良いか。
どの部品を交換すればよいか、
どのように組み立てればよいか。
そしてリスクはどれぐらいあるか。

どれも本を読んだり、ネットで見たから
すぐにできるなんてことはありません。

だから普段は取り扱っていないのに、
たまに古いバイクの整備をする。
頼まれたから、レストアをし、販売したという
古いバイクの調子が悪かったり、
納品後トラブルが連発してもそれは
特別なことではなく当たり前です。

ですからホンダ製の古いバイクでいえば
本当に人気のあるモデル、ある程度実際に
数が走っているモデルでないと、
良い思いをするのが難しくなります。

カワサキ車の古いモデルは
年式が多少違っても、車種が違っても、
共通の部品を使っていることが多い。
したがって欠品になっている部品を
予測し、欠品の部品がきちんとついている
ベース車両を買えば、後は整備することが
できます。

また欠品でも少し加工すれば使えるものが
多いのもカワサキ製です。
そして古くなっても今のところ部品を
結構作ってくれています。

カワサキ車ほどではないですが
スズキも私が扱うようなモデルは共通部品に
なっている割合が多いです。

ですから、古いバイクなら、カワサキ車、
スズキ車を薦めます。
ただしカウル付のバイクで外装関係は
欠品ばかりです。

ホンダ製のバイクは一見同じように見えても、
年式により部品が違うものが多いです。
とにかく細かく違います。

ですから最初に購入する際には
欠品のない状態の良いもので、
なおかつ消耗品、あるいは社外品がある程度
販売されているモデルをお勧めします。

またホンダ車はエンジンなど構造が
同年代くらいのカワサキ、スズキ車に比べ
複雑です。

複雑ということは分解、組み立てに時間がかかります。
また間違いも起こりやすいということです。

ということでホンダ車で薦めるなら
CB750Fです。エンジンの部品点数は
多いので、費用はかかります。

速くはないですが、スタイル、
レスポンス、乗った感じも他メーカー車と違い
私も好きなバイクです。

車種にこだわりがなく、
だけど古いバイクが好きということでしたら、
良い方法としてはお任せいただくことです。

今までのどういうものにはまったか、
バイク以外の物でもどういうものが好きか。
今までのことを聞くと、
お勧めのバイクが解るものです。

古いバイクに乗るときには、
元になる車両代+整備費用が絶対にかかるので、
すごく安くというわけにはいきませんが、
なるべく費用を抑えめで良い物を
手に入れるなら、
その時々で条件の良い物がでてきたときに
手を加えて乗るのが一番です。

色などを自分好みにして、後はなるべく費用が
かかりにくく、まともな状態で乗れるように
整備をして乗る。これが一番です。

写真は内容とは関係ありませんが、
次に納車するZ1-Rのメガホンマフラーを
製作中の写真です。

このままでは長すぎてカッコ悪いので、
サイレンサー部分を部分的に短くします。
音も悪くならないように注意しながら
調整します。

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