整備とは何か?

販売車両

すでに試乗された方もいらっしゃいますが、
販売車両GPZ900R、ニンジャH2の試乗できる
準備が整いましたので、
試乗を希望される方はご連絡お願いします。

よく中古車販売の宣伝文句で整備済みと書かれています。

この整備済みですが、店によって大きく違いがあり
当社から見ればほとんど何もしていないようなものも
整備済みと書かれたものを多く見かけます。
ですので納品後いまいちなものがあるのは
ある意味当然。必然。

値段も当社とそれほど違わない場合もあります。

当社でいえば、ニンジャH2は状態が良いもので
低走行距離のものを仕入れすれば、
見た目上、気になる部分を少し改善し、
基本的なオイルを変えたりで十分なわけです。

ですがGPZ900Rやそれ以前の古いバイクは
そういうわけにはいきません。

本当の意味での整備とはどういうことなのか、
入庫してきたバイクを販売できる状態に
するキチンをした整備とはどういうことなのか、
実際に当社で販売している(今回の試乗車GPZ900R)
で実例を何回にかに分けて紹介したいと
思います。

まずは販売する車両の状態を確認、
その上でその車種ごとに機能上必ず弱点や、
見た目上傷みやすい箇所があるので
それを考えたうえで整備メニュー、
どこまでばらしていくかを決めます。

基本的には、ばらして悪い所がないかを
確認し修理やレストア、チューニングして
いくわけですから、
ばらさない限り整備はできず、
外から拝んだところで何もよくなったり
するわけがない。

今回のGPZ900Rはハンドル部分の重要なベアリング
(ステムベアリング)は状態が良いことを
確認できているので、そこはばらさないことにして
それ以外は全てばらすことにしました。

またエンジンは好調で、
実走行距離も解っています。

また過去の整備も当社ですべて行ってきた
車両なのでエンジンは降ろさず
ラジエター回りまでばらすことにしました。

今回、新たなチューニングメニューとして
ラジエターを水冷後期型のZRX1100、
1200系を取り付けます。

以前から考えていたのですが、
いきなりお客さんのバイクで試すわけには
いかないので、会社のもので確認したいと
思っていました。

ラジエター変更の狙いは、
当然熱的にあまり余裕のない
GPZ900Rの水回りを改善することですが、
大切なのは冷え過ぎないようにすること。

冷えすぎはとても問題があるのです。
ラジエターは大きくて冷えれば
いいってもんじゃない。

今回エンジンはノーマルのままですが、
今後手を加えた時のことも考えての
事です。

さらに当社として大切なのは
見た目上大げさなものにならず、
できるだけGPZ900Rの純正ラジエターと
違いがないように仕上げることです。

ラジエターのホースは過去に交換したことが
あり、問題がないのを確認できたので
今回は交換しません。

写真はフロント周りの外した部品を
レストアの為ブラスト処理したものです。

写真にはアッパーカウルのステー
これはミラー取り付け部分のナットを溶接止め
してあります。

ミラーの取り付け取り外しをする際に
裏側のナットが固定されていない為
取付する際に裏側もいろいろばらす必要が
出てくるため、簡単に作業できるようにするためです。

またラジエター変更に伴い
ステーを製作、溶接してあります。
これもなるべく大げさにならないように
製作してあります。

ラジエターのステー、
これもラジエター変更に伴い
大掛かりな変更が必要で、かつ寸法が
ギリギリだったためかなり手間が
かかりました。

ラジエターファンのステー、
これもラジエターの変更に伴い
変更しました。

写真には写っていないですが
GPZ900Rにはファン裏にカバーが
装着されていますので、
(ファンからの風がタンク下に直接
回らないようにするカバー)
それをGPZ900R側から移植、溶接しています。

ヘッドライト回りのリム、
これは定番のGPZ900R錆ポイントなので、
錆を落としてレストアします。

新規製作したオイルクーラーステー、
ラジエター変更に伴い、ビトーR&D製の
ステーを使わず、新たに製作することに
しました。
これは見た目を変更するためと、
オイルクーラーの風抜けを良くするため。

ラジエターホースにつながるパイプ。
これもGPZ900Rの錆びやすいポイントで
今回整備で外したので塗装することにしました。
元々純正はメッキ仕上げですが
ブラスト処理して塗装するほうが
さびにくくなるため。

次回のブログ
販売車両ニンジャの整備模様(1)に続きますが
どの部品の事を書いているか解りにくいので
写真を撮ってあるものに関しては
より具体的にそれぞれ説明します。

2台の車両は今回の整備を行っている
販売車両兼、試乗車のGPZ900Rと
試乗車ニンジャH2です。
H2はフルノーマルです。

40年前と今のフラッグシップとの違いを
体験してください。

ニンジャの素晴らしさがかえって良く解ります。






















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