極上ニンジャ整備車両を作る(2)

販売車両

(1)のラジエターステー作業などの続きになります。

今回の販売車両(兼試乗車)のエンジンは
調子がすこぶる良い状態です。

ですがニンジャはエンジンの塗装が剥げやすいのが
良くないところです。

これはその後のカワサキのモデルも
同じであまり改善されていません。

ですので、当社で販売する場合は
右側のクラッチカバーと、左側のスプロケットカバー
や点火系のピックアップのカバーは販売時に
ブラストして再塗装することがほとんどで、
今回もそのようにしています。

再塗装すれば色剥げの耐久性も
格段に上がります。

エンジン本体の例えばヘッド、シリンダー
クランクケースなどの色剥げがひどい場合には
エンジンを全分解してオーバーホールするときに
その部分もレストアします。

したがってエンジン本体の色剥げがひどい場合は
走行距離が少なくても、
どうするのかの判断が難しくなるわけです。

今回はエンジン外観も状態が良いので
先ほど書いたカバー類だけレストアしました。

ご覧のようにクラッチカバーを外すと中も綺麗で、
状態が良いのが解ります。
状態が悪いとやっぱり見ためがくたびれています。

再塗装後のクラッチカバー

新品が出る時はエンブレムも交換します。
こういう部品は状態が良ければ買えなくともよいですが、
純正の新品が出る時は交換することがほとんどです。

ガスケットを交換して組付けたところ。傷が入らないように
養生してあります。

続いて左側、今回メーターを国内180キロメーターから
今となっては貴重な輸出用の260キロメーターに
交換するので、
それに合わせて点火系のピックアップ1個タイプから
2個タイプに変更します。

この写真は1個のタイプ。

これは交換後の2個タイプです。
クランクシャフトに取り付ける
プレートも合わせて変更しています。
この写真はカバー組付け直前のもの。

黄色でボルトなどに印が入っているのは締め付け
をきちんとしたことが解るように入れてあります。

写真の順番が逆ですが、
すき間をシックネスゲージで測って調整して
あります。

再塗装したカバーにエンブレムを
取り付けます。

オーリングなども当然ですが交換します。

組付け終了

ウインカーの整備です。
今回は状態が良い前側2個は分解して
内部を確認、清掃して電球を交換して
組付けます。

傷が入っていた後ろ側2個は新品に交換します。
こういう部品も欠品になる前に
普通に手に入れられて作業できる
ことが嬉しいところ。
旧車の整備をしていると、部品があることの
ありがたさを感じます。

先日ホンダRC30の
エンジンオーバーホールで使用する
チタンコンロッド(純正)が
1本36万円したとの話と聞くと、
あるだけいいけどその金額にびっくり。

当社では販売車両の電球はメーターなど
面倒なところも含め車体全ての電球を交換します。
(現状販売車両は除く)
こういうのは当たり前だと思いますが、
殆どのところはしていないと思います。

電球が納車されてすぐに切れると
交換するのって面倒なんですよね。
特にメーターは。
外して見れば解りますが、結構劣化しています。

反対側も同様に作業しました。
こちらも状態が良いです。

ヘッドライトです。内部、外部と清掃し、
クロームメッキの部分をきれいにしました。
この写真は作業後。

錆びやすい黒のステーはブラストして再塗装。
ネジ類は新品か再メッキしてあります。

バルブも先ほど書いたように交換します。

黒のゴムのカバーは清掃後再使用。

ヘッドライトの整備が終わりました。

このように一つ一つ積み上げていくのが整備です。
一般に整備済みといっても、こういうことは
一切していないのがこの業界の当たり前です。
だからボロが多い。トラブルが多い。

極上ニンジャ整備車両を作る(3)に続きます。

こちらのブログで紹介している
販売車両ニンジャはこちら






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