激安旧車バイクを販売しない理由

中古車には比較的安いものから高価なものまでいろいろあります。
ですが安いバイクには必ず理由があり、不人気車種以外で安くて良いものなどありません。販売したものには購入後、使用していくにあたりさまざまな問題が起こる可能性があります。

タサキチューニングでは高品質な旧車バイク販売にこだわっています。そのため普通のバイク屋さん比べれば価格が高く感じるかもしれませんが、長く所有すればするほどに「あの時手に入れておいて良かった」との声をいただいております。

安くて良い旧車バイクは存在するのか?

旧車バイクの販売価格は需要と供給のバランスで決まります。
欲しい方が多くて数が少なければ程度が悪くても高くなり、欲しい人が少ない時には程度が良いものでも安くなります。
この前提の上で、買いたい車種の販売価格の相場のような物が決まってきます。
その相場よりも安い物、 とりあえず売れれば何でも良いということであれば以下のようにすれば価格を安くすることは可能です。お客様にメリットがあるでしょうか?

  • 一般の方にはパッと見わからないが問題のある、程度の悪いベース車輌を仕入れる
    (お客さんは後で気づく)
  • 見た目に明らかに悪いところ以外一切整備をしない(整備済みといって販売する)
  • このままでは走れない所だけ軽く修理して、本格的エンジンオーバーホールなど重整備はしない
  • 今とりあえず走れるなら部品は換えない
  • 部品をやむを得ず換えなくてはいけない場合には安い部品や持ってる中古部品を使う
    (機能的にはどうでもよく、換えてあると言えるように)
  • とりあえず水をジャブジャブかけ洗車する。スチームを使うこともある
    (旧車は錆びるので基本的にたくさん水をかけて掃除しないのが基本)
  • フレームやエンジンなど見た目が悪いところだけそのまま上からスプレーなどで色を塗る
  • 樹脂物などはとりあえず上から艶出しスプレーを塗る
  • パッと見綺麗に見えるように外注で安く塗った外装を装着する
  • 電装系部品は交換しない
    (整備してますと言えるように、スパークプラグだけは換えたりする)
  • 最後に、「程度いいですよ。こういうバイクはなかなかないですよ」といって販売する

▲ページトップへ戻る

安く製作した旧車バイクのデメリット

上記のように製作すれば旧車でも相場よりも安くする事は可能です。
ですが、製作コストを下げると以下のような問題が発生します。全て実話です。

  • 走行中すぐにスパークプラグがかぶる
  • エンジンのあちこちからオイル漏れする
  • エンジンのあちこちからカンカン、ゴロゴロ異音がする
  • 普通に走っているだけなのマフラーからに白煙を噴く
  • しょっちゅうマフラーから黒煙がでる
  • アイドリングしない
  • 高回転時、クラッチがすべる
  • クラッチがやたら重い
  • クラッチを握っても完全に切れない
  • ギヤチェンジをしようとしてもやたら硬くて力が要る
  • 1度きちんとギヤを入れてもアクセルを大きく開けたときやエンジンブレーキ時にギヤが抜けることがある
  • アクセルがやたら重い
  • アクセルを開けたら戻りが悪い
  • アクセルを開けると息つきをする
  • アクセルを開けるとカリカリとノッキング音がする
  • アクセルを開けても回転がスムーズにあがっていかず、ボコボコとひっかかるところがある
  • エンジンの回転落ちが悪い(1度回転をあげるとすっとアイドリングまで落ちてこない)
  • ガソリンタンクからジャラジャラ音がする(錆びの粉が中で動いているから)
  • エンジンに力がなく遅い
  • 飛ばしていないのにやたら燃費が悪い
  • 意味不明でいきなりエンジンが止まることがある
  • 走行中、異常に振動がでる
  • エンジンオイルを換えたらやたらたくさんの金属の粉がでてきた
  • オイルフィルターを交換しようとおもってフィルターカバーをはずしたらついてなかった
  • オイルフィルターを交換しようとおもってフィルターカバーをはずしたら中でバラバラになっていた
  • あちこちやたら違う種類のネジやボルトがついている
  • あちこちのネジ山が壊れまくっている
  • エンジンの色が購入後すぐにバリバリはげて来た
  • エンジンのかかりが悪い
  • バイクが素直にねない
  • 右カーブと左カーブで明らかにおなじようにねない
  • あきらかにまっすぐに走っていない
  • あきらかに走行中ハンドルがふらふらする
  • ブレーキが利かない
  • フロントフォークから購入後すぐにオイル漏れ
  • フロントフォークが突っ張ってスムーズに動かない
  • リヤショックから購入後すぐにたくさんのオイル漏れ
  • レバー類にやたらガタがある
  • ライトが異常に暗い
  • 新品のバッテリーをつけても常にバッテリーがあがり気味
  • 走行中配線がとけて燃えた
  • 納車後次々に消耗品の交換(タイヤ、チェーン、ブレーキパッドフロントフォークのオイル漏れなど)や整備しないといけない箇所が次々と出てくる

等々、外観の綺麗汚いなどを除き、機械的な事だけでも実例がたくさんあります。

当社ではお客様に高品質な旧車バイクを製作し、心から満足していただきたいという思いから、以下のようにこだわりの持って旧車バイク製作の作業にあたっています。

▲ページトップへ戻る

いつでも乗りたいときに乗れる旧車バイクを作るには

乗りたいときに乗れる、これを古いバイクで実現することは簡単なことではありません。ではどうすればよいのでしょうか。

それは程度の良い ベースにする車輌を仕入れ、車両ごとに悪い部分良い部分を確認して、予算を考えたうえで各部品の修理、整備、レストア、改良の作業を行い、きちんと組み付けることです。

ごくごく当たり前のことですがタサキチューニングが行っているのがこの方法です。
古いバイクと言えばどうせレストアや整備するのだからとボロボロのバイクをベース車両にするイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
それは何かの企画で記事にする、youtubuの再生回数を伸ばすために困難なことに挑戦、などという事でなければ何のメリットもありません。
程度の良いものをベース車両にして整備、レストア、チューニングするのが良い車両をなるべく無駄なお金と時間を使わずに済む最良の手段です。

ただそれだけの当たり前のことですが、旧車バイクをトラブル少なく良い状態で乗ろうと思えば、そのようにするしか方法はありません。自分だけ安くて納期が短くて良いものが手に入る。ネットで情報が民主化された時代にそんなことはありえません。近道はないのです。
売る側も商売なのですから、意味なく安くして利益を失うような事をするはずがありません。
強いて言うなら、回りの人が「いい、いい、欲しい」と言い出し人気車種になる前に自分で価格が高くなっていない良い車種を見つけて購入することです。

あるいは新車デッドストックを探し出すか…。もちろんこれはほとんど無理でしょう。スーパーカーほど旧車バイクは特別な商品ではないので、特殊な、車種、仕様のバイク以外を新車で取っておく理由がないからです。
ですから自分の欲しい車種の新車はほとんどないでしょうし、あったとしても乗らずにおいておけば、駄目になる部品が出てくるのが当り前です。例えばゴム、シール類等。なんせ数十年も前のものですから。ないとはいいませんが、現実的ではありません。
そしてもし見つかっても、人気車種であればレストア整備したものより高い金額になるでしょう。

 

▲ページトップへ戻る

最高の旧車バイクを手に入れるために

すでに古いバイクでご苦労された方が当社に来店された際良くこう言われます。

「ここを(当社のこと)もっと早く知っていれば・・・・」

営業トークのように思われるかもしれませんが、事実言われることです。こればかりはタイミングなのでどうしようもありません。そういうお客様はたいていすでに結構なお金と修理の時間を使ってしまった後なのです。もう後戻りは出来ません。
過去にとらわれず、今これからどうするかです。

私の営業文句に聞こえるかもしれませんが、旧車たちは当たり前ですが古いバイクであり、当社の取り扱う車種は新しくても20年ぐらい、さらに30~40年以上も前のバイクです。冷静に考えればそんな古いバイクが、ちょっと整備したぐらいでまともに乗れるはずがありません。古い車を考えれば解りやすいと思います。

欲しいバイクが目の前にあると難しいことではありますが、私や、先ほどのお客様のように遠回りすることなく、冷静によくよく調べていただいて無駄な時間やお金を使わずに最高の旧車ライフを送っていただきたいと思います。

▲ページトップへ戻る