ご注文を受けてから完成まで約1年と半年もかかってしまった
Z1-RⅠ型です。オーナー様には何も言われていませんが、
オーナー様ごめんなさい。
私的には、写真では本当の良さが伝わらない感じがして残念です。
このバイクはベース車両のよいものが見つかったので
現オーナーさんにご紹介してお買い上げいただきました。
もともとの程度がとてもよかったので、なるべくオリジナル部品を
生かしつつ普通に乗れる様に製作しています。
今回は珍しく外装も再塗装せず、あえてそのまま磨いて再使用しています。
ただベース車輌の金額は通常より高かったです。もしオリジナルの形を
なるべく残したいのであれば、ベース車両の金額は高めのものを買わなければ
良い物は作れませんし、安い物を買って後で良くしようとすると、
ちぐはぐな仕上がりになって、しかもかえって高くつきます。
納車後にはホームページのほうで詳しい写真を載せたいと思います。
きちんと仕上げればカワサキZ系はどのモデルもそれぞれの
カッコよさがあると再認識しました。
自分でも製作途中は大変だと感じますが、完成するとここもあそこも
頑張ってよかったと思えるのです。それでよく赤字になる。
全く経営者としては赤点です。
ただ利益のみ出ればいいのであれば、別のことをする方がよいと思います。
古い物のレストアなんかしてはダメでしょう。
話がそれましたが、ただカッコ良くても、普通に乗れなくては
何の意味もないのでスタイルは残しつつ、なるべく乗りやすいように
製作しています。
乱暴に扱うのはNGですが、やはり乗れてなんぼです。
また峠道のみグルグル走るようには製作していません。
この話はいずれどこかで理由を書きたいと思います。
Z1-Rはシートを削ってしまうとカッコ悪く思えますし
アッパーカウルとの関係で少し低くなったハンドルなど
やや腰高のポジションになってしまいます。
通常のZ1、MK2などのZ系のほうが乗りやすいのは事実です。
ですが、Z1-Rはシートレールの幅が広くシートを削ると角が
太ももの裏の部分に当たりそれもよくありません。
カウルもカッコ優先で形状が作られているので、部品を変更すると
あちこち干渉する部分がでてきて一筋縄ではいきません。
オーナーさんにはそこの部分は選択してもらうことになります。
また乗り始めてから変更する場合もあり得ます。そういうバイク(車種)です。
デザイン優先で作られたバイクなのです。
また話が飛びましたが、最近販売されている社外品シート表皮は、形状や模様などが
今一つだったため、シートはオリジナルでやぶれなどを修理して再使用しました。
シート表皮を買ってきて、単純に張り替えるよりはるかに費用がかかります。
今回は私のわがままで、見積もり完成、ご入金後にそうさせていただいたので、
その分は費用をいただかないで何とかしました。でもやっぱり現物を見ると
そうしてよかったと思います。シートの後端の部分のピッと上がった部分と
全体の模様を見ているとそう思います。
エンジンは今回サンドブラスト仕上げです。
写真では伝わりにくいですが、直接見ると
色塗りものとはまた違う質感で独特な上品な感じとなります。
今回オーナー様には引き取りに来ていただけるとのことで
大変助かっています。
今後ともよろしくお願いいたします。
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