空冷最強?2

昨日の、
それも含め、私のような一般ライダーの使い方で、
J~R2系の方がやや走るように感じるのはなぜか、
の続きになりますが、まず、点火系が違います。
これはZ1100Rのもの。電気式です。
DSC00560.JPG
こちらR2。
DSC08427.JPG
このように、進角装置が機械式のものから、電気式に変わってます。
純粋にエンジンを比べるなら、Z1100Rも機械式にして
走って確認すべきだと思いますが、お客様のバイクだったので
そこまで確認していません。
おそらくアクセルの開け始め、よく使う低回転域部分で、
機械式よりやや反応がマイルドになっていると思います。
キャブレターセッティングでもそうですが、
調子の良いZ系、J系で一般道を走る場合、
たとえすいた道を走る場合でも、いつも全開で走らず、
ほとんどがアクセル開度が2分の1ぐらい、意識して
4分の3まで時々使うぐらいでしょう。
ましてその辺を走ったり、やや小さめの峠道では、
8分の1から、2分の1までの上下を頻繁に使います。
ここの部分はシフトダウンの空吹かしを含め、ほんのちょっとの
反応の遅れや、トルク感の少なさが楽しさを半減ささせてしまいます。
空吹かしでは元気よくても、実走行で走らない場合には、
キャブレターセッティングでいえば薄いとそうなりますし、
点火系の進角が、遅い感じであれば、
(説明しにくいのですが、最大進角度はノッキングなどの状況、使用状況を
踏まえ最大何度までと決まります。が、ここに書いてあるのはそのことではなく
その最大進角度に至るまでの反応が早めなのか、遅めなのかという意味)
エンジンのピックアップが悪く、乗っているときはアクセルの
開け始めに対し、ほんの少し遅れる感じがします。
これはそれ一台にしか乗っていないと解らず、同条件で
部品を付け替え、乗り比べるとわかります。
例えば、機械式の点火系がついているものであれば、
スプリングを硬いもの変更したり、引っ張り具合を強めにをかえたりすると、
エンジンの反応が嫌になるほど悪くなるのでわかります。
そしてエンジン本体ですが、大きなバルブを取り付けている
関係で燃焼室形状が大きく違います。
これ高回転域での出力を高くするための処置です。
同じ角度で撮っていないので見にくいですが、Z1100R。
DSC08733.JPG
こちらおそらく、Z1000R、大きく違います。
DSC03647.JPG
R2の燃焼室写真もありますが、写真では違いが分かりにくい
のでここではのせていません。
コスワースピストンZ1100R。
DSC09617.JPG
同じくコスワースZ1000R、Z1000R2用。
DSC03422.JPG
ピストンは燃焼室形状を踏まえ製作しますから、
形状の違いがよく解ります。
実際にピストンと、燃焼室のクリアランスを測定すると、
意外とZ1100Rの方は余裕があります。
この燃焼室の形状から実際に走ると、そんなに大きくはないですが、
違いが出てきていると思われます。
簡単に言えば最高出力を狙ったZ1100R系といっていいと思います。
ですが先ほど上で書いたように、一般道で走る分には
アクセル全開で走ることがほとんどない。その関係で
実際に走ると、Z1100R系よりは低中速のトルクがやや充実
しているR1、R2が、大きな差ではないですが、
ややよく走るように感じるのではないかと思うのです。
さらに話を詰めれば、圧縮比を同じにして調べたりするのが
本当でしょうが、私たちがエンジンOHやチューニングをする際は、
売られているピストンを使用します。
このピストンが同じメーカーあれば、そのメーカーの考えにより、
だいたい同じような圧縮比になるようにつくられていますから、
同じ厚さのガスケット、面研具合で、予備知識程度なら、
参考にして良いのではないでしょうか。
そうなると、エンジンだけの話でも、程度の悪い確率が高いZ1100R、
あるいはGPZ1100Fを無理して探すより、程度の良いJ系、R2などの方が
いろんな面で良いのではないかと思うのです。
R1は高すぎますしね。

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