私が今の会社を始めて良かったこと。
雇われている時と一番違うのは、
思ったことをすぐに始められるということです。
最近、これが何より嬉しく感じます。
具体的にはどういうことか。
それは、日々旧車バイクのオーバーホール、レストア、
そしてさらに走り、見た目も好みにできるチューニングの作業をしていて、
ここをこうしたい、ああしたいと思った時に、条件さえ整えることができれば、
すぐに行動に移せることです。
これが雇われている状態だとそうはいきません。
整備のような仕事をしていると、日々の目の前の納車期日に追われます。
「ここをこうしたいな」と新しいアイディアが浮かんでも、
目の前のことをこなしていくことが優先され、
どんな仕事も同じではあるのですが、走りながら
新しいことを進めていくのはハードルが高いです。
まず会社には人間関系があり、それはとても大切で、
日々の仕事をこなしつつ、新しいことをしたければ
いろんな方に許可をいただく必要があります。
まず先輩がいて、上司がいて、という話になり、
割と自由にモノが言える雰囲気が会社にあっても、
実際にことが動き出すまでには時間がかかります。
これに比べれば今は、時間とお金の問題だけです。
と言っても、むしろこちらのほうがはるかにリスクが高く、
手強いかもしれませんが。
時間の方は納期が下がってしまいお客様に迷惑がかかります。
お金の方は作業の進捗が遅くなると、大幅にコストが増して
それが会社も自分も苦しめます。それにプラス材料を買ったり、部品を買えば
どんどん利益が飛んでいきます。
ですがこれを乗りこえていけば、必ずいま製作している旧車バイクの
品質を上げることができます。
自分でいうのもなんですが、旧車バイクの作業をするたびに良くなっています。
当社のバイクは製作する時間のかけ方、使用する部品代、加工代が半端ではありません。
これにはまず、いま注文をいただいている複数のお客様に
感謝しなければなりません。
注文を複数いただけているので、一人分では製作、作業できないものも、
あらかじめ多めに材料を購入、機材を買ったりし作業することができます。
お願いすればスムーズに入金していただけるお客様がいて、
始めて思い切って車両製作にコストをかけることができます。
またもう一つ最近大きく前進していることは、
取引先の企業、作業を依頼できる個人の方が大幅に増えたことです。
今までは、こうしたいと思って話を進めたくても会社が小さく、
必要な数が少ないため注文数が増やせず作れなかったもの、
また頼みたくても頼める会社や人になかなか巡り会えなかったこと。
以前に比べればこれらの問題が少しずつではありますが、
改善されてきました。それにより思うことが思うように進むように
なってきたのです。
もちろん私の頭の中には、ここは同じ金額をいただくのでも
もっとよくできると思う部分が日々生まれています。
それをこつこつ続けていくのだと思います。
それの集大成でバイク自体の品質はどんどん良くなっていきます。
その中で一番の喜びはバイクが完成し、大きな問題が出ないことを祈りつつ
少しだけ緊張し、始めて試乗テストを行うときです。
この時代のバイクは、頑張れば頑張った分だけきちんと
ご褒美を結果として返してくれます。
それは見た目品質が上がる場合もありますし、
試乗して良さが解るものもあります。
確実に階段を上がれている時に、この仕事をしていて
良かったと思うのです。
毎年、年末になるときちんとご挨拶ぐらいはしなければと思いつつ、
なかなかできずに終わっています。
お客様には会って話す機会も限られ、
取引業者様も同様です。
今年も残りあとわずかになってきましたが、
皆様に感謝しつつ、納期遅れは謝りつつ、
これからも頑張りたいと思います。
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