当社を立ち上げてから20年くらいになりますが、
とても強く感じることがあります。
カワサキZ系に限らず、
旧車バイクを購入する際には、
エンジンオーバーホールを含め、
最初にできるだけ重要な部分の整備がきちんと
行われているいるものを購入することの
大切さです。
今回フルレストアしたZ1の写真を
紹介しておりますが、ここまでの物を
購入するにはとてもお金がかかります。
だからといってたちの悪い
ダメショップでダメ整備士が作業した
ダメ旧車バイクを購入して、
修理しながら乗るなんてことは
全くお勧めできません。
修理が趣味の方はお引き留めしませんが。
素人さんでも自分の物だったら一生懸命に
作業するので、ダメショップのダメ整備士より
そこそこ器用さがあれば、
はるかにまともな作業ができます。
バラして組むだけで、加工などは
一切しない方が良いです。
この20年ほどの経験の中で、
車両購入時にエンジンフルオーバーホールなど、
その他購入時にまとめて整備した方が良いという部分を
主に金銭面で妥協して整備していない車両を購入し、
その後問題が大なり小なり発生した際、
購入後にエンジンオーバーホールなどの重整備、
その他足回り、電気系なども整備が
実際にした方がよいと解っていても
できている人はほとんどいません。
特に家庭持ちの方です。
そのまま乗り続ける方ばかりです。
それでは旧車バイクの楽しさは味わえないままです。
飾っとくだけなら別の物でよいです。
ちょっとしたことで、
数万円で済む程度のことであれば、
少し頑張って車検の時などに作業することが
可能で、家族も納得でしょう。
ですがエンジンオーバーホール、
キャブレターの交換、
足まわりをすべてばらしてベアリングの交換、
配線、電気まわりをやり直す、
ついでにポイントをフルトラに変更する。
こういう大きく費用のかかることとなると、
車体購入時大きくお金を使っていますから、
もう一度大金を支払ってエンジンオーバーホール
などの重整備まで行き着くことが
できないのです。そりゃそうだ。
今回紹介しているZにどれぐらい費用が
かかっているか計算しました。
自分でもびっくりの驚くほどの金額でした。
クラクラします。働かないと。
良い旧車バイクにするには、
以前からの繰り返しになりますが、
程度の良い、完成時の状態に合わせた
ベース車両を購入し、
良い部品を大量に使い、
手間を驚くほどかけて完成させる以外に
道はありません。
結局このZ1のように外観含めすべて
作業するか、そうでない場合はレストアは
施さず、重整備作業を購入時に行う。
程度がよいオリジナルに近い旧車バイクを、
数は少ないですが当社でも手に入れることはできます。
ですがそのまま乗るのはダメだなと
乗るとはっきりと感じます。
とにかくパンチもキレもなく
ボーッとどんより走る。
とにかく全てがどんくさい。
乗り心地も悪く、操作系もスムーズに
動かず、音も悪く乗りにくい。
全てがダメダメです。
40年も前のバイクです。
それで当たり前。
こういうものを旧車の味などと言っている人が
いますが、ただ調子が悪いだけです。
以前当社でなく別のところで買ったZ1が
乗りにくいということで、
見てほしいという方が持ち込んでこられましたが、
全てがダメで、もう全部やりなおすしかない、
という感じでした。
ですが当然予算がない。
車体を見れば部分的に部品を変えたりしている。
少しずつお金をかけることはできるのです。
でもコツコツ作業する程度では
絶対にまともにはならない。
当社には現在、重整備をして販売するコースが
ありますが、レストアなどはほとんど施されておらず、
改造されていないオリジナルに近いものを
ベース車両として購入します。
その方が辺に中途半端なダメ整備やレストアを
施されていないため、整備する場合にも
壊されている部分の修理をしなくて済み、
またへたくそなレストアをやり直す必要もなく
整備にお金と時間を集中することが可能になります。
全体的に見た目の雰囲気、バランスも取れています。
よく外観がそこそこ売りやすい程度に
レストアされ、時にはエンジンオーバーホール済み、
写真が数枚あって、などと販売されているものがありますが、
こういうものは乗るとまともには走らないため、
結局大幅なやり直しが必要になります。
まともに走らないというのは、
動くのは動くのだけれども、
どこも本調子でなく、
まったく本来の走りはできない、
ということです。
この手の車両は購入時にはそこそこ高くなります。
高いうえにやり直すので、販売価格は
高くなる。だから当社ではベース車両として
購入しない。
素人さんは目先で判断する。
はっきりいって良いものの見分けはつかない。
中途半端ダメ整備レストアバイクを
買わないように。
また購入時にはできるだけ予算を確保し、
重整備の必要な部分を終わったものを買う。
特にエンジン、キャブレター、点火系。
ベアリング類。ケーブル類交換は当たり前。
タイヤ、チェーン、ブレーキの整備も当たり前。
エンジンオーバーホールはどこでも
できるようなものではありません。
高い専門性と、知識、経験が必要です。
ダメ整備士が行ったオーバーホールもどきは
器用な素人さんが行うエンジン全バラ
組み立てに劣ります。
一回で必ず結果の出る旧車バイクを
買いましょう。
先日、Z900とZ1000の重整備コースを
それぞれ1台ずつ購入していただきましたが、
当社ではベース車両はひきつづき探し続けています。
なかなかないのですが。
よいものは良いベース車両からです。
話は変わって、
先日組み立てが終わり納車したZ1を
やや写真が小さくなりますがHP紹介前に
こちらで紹介します。
写真は関連する部分ごとにはなっておらず
あちこちバラバラです。
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