カワサキZ1エンジンフルオーバーホール8
エンジンの塗装、ヘッドの組み付けです。
-
- 4箇所バフ掛けが終わりました。なぜ手間がかかるかといえば、まずブラスト→傷落とし→ペーパーがけ→バフ掛け→洗浄→脱脂→マスキング→塗装となりバフする部分と塗装をする部分が一緒になっているため工程が多くなってしまうからです。また傷落としからバフまでが形状から作業がしにくく、またとても目に付く箇所にあるためきちんと作業をする必要があるからです。この部分だけで塗装まで含めますと何時間もかかります。
ここから塗装をのためのマスキング状態を
紹介していますが、ヘッドカバーの写真と
シリンダーのマスキングの写真は撮り忘れて
いるようです。すいません。
-
- バルブステムシール。社外品も売られていますが、ステムシールは純正品を使います。当社では社外品が悪い、純正品が良いと決め付けた考えではなく、両方を比べよいと思われる方を使います。時に純正品は社外品に比べ何倍もの値段の物もありますが、けちっていると後でツケがまわってきます。
-
- IN側すべて組み付けました。シールが斜めになったりしていないかしつこく確認します。シール組み付け時に工具を使って強くたたきすぎ、切れてしまっていたものや、バルブガイドを深く入れすぎてシールを組み付ける部分が短くなり、きちんと組まれていなかったものを見たことがあります。一度や二度ではありません。
-
- バルブは純正です。今回はベースのエンジンの程度がとても良く、消耗していなかったため新品に交換する必要ありませんでした。カーボンを落として軽研磨して使用します。曲がりもチェックし、ステムの径はマイクロメーターで測定、バルブの外径はダイヤルノギスで念ため測っています。程度の良いものでも消耗しているものもあり、元々のシートカットの状態や、使い方で状態は変わります。
-
- 不等長のタイプになります。バルブスプリングは強ければよいというものではなく、エンジンの仕様によって必要なものを使い分ける方が良いと思います。強ければそれだけ抵抗も大きくなり、ガサガサ回る原因の一つにもなりますし、始動時にセルの負担も大きくなります。
カワサキZ1エンジンオーバーホール9に続きます。
エンジンオーバーホール9はこちらをクリック
コメント