前回はZRXの販売情報でしたので、
実質今回の更新が新年一発目に
なると思います。
6日から営業しています。
ご注文をいただいている皆様、
ブログ、フェイスブック、
インスタグラムを見ていただいて
いる皆様、ありがとうございます。
本年もよろしくお願いします。
3日に紹介した
ZRX1200Rの販売の件で早速、
当社ホームページのフォームから
ご連絡をいただいています。
ありがとうございます。
当社からすでに全員に返信を
させていただいていますが、
こちらからのメールが届いて
いない方が複数人おられるようです。
スマホに届くようになっている方が
多いと思いますが、
セキュリティの関係で
パソコンからのメールは拒否
されるようになっているなど、
設定により届かない場合が
以前より増えているようです。
メールフォームからご連絡
いただいた方で
過去にメールでのやり取りを
したことがない方、
当社からの返信が2日以内に
届かない場合、
(年末年始など、長期休みの場合は
休みが明けてすぐに返信します)
こちらからは返信を送っていますので
何らかの原因で届いておりません。
当社からメールを返信し、
ご連絡がない場合は
電話をかけさせていただきます。
電話はいきなり大切な時間を
奪うことになるかもしれないので
なるべく避けていますが、
ご容赦ください。
お手数ですが数日たってもメールが
届いていない場合、再度フォームから
ご連絡いただくことによりメーるが
届いていないことが当社側で
解ります。
話が変わって
当社の会員様でここ数か月
ご登録をいただいた方以外に
メールマガジンが10回分まで
届いていない方がいれば
ご連絡ください。
昨年パソコンが壊れた際に
一部数人の方のデータが消えて
いるようです。
10回目までのメールマガジンを
まとめて送りますので、
必要な方は再度フォームから
届いていないと記入の上
送信してください。
では本題で、
新年一発目ですので、
当社の方針、考え方について
書きたいと思います。
当社では旧車バイクの
エンジンオーバーホールを中心にした
車両各部の重整備、
そして古いバイクのフルレストア、
整備、チューニング、
レストア後の車両販売の仕事を
しています。必要な場合は
部品も作ります。
その中で大切にしていることは
面白くないバイクを販売しないこと、
整備、チューニングも同じです。
儲かればいいって、何でも売れば
良いとは思いません。
整備したのに治っていない、
チューニングしたのに良く走るように
ならない。
こういうことをしないと
いうことです。
たまたま今ZRX1200Rを販売しており
実際の話だと解りやすいと思われるので
例にします。
最初に書いたように
お問い合わせを数人いただいており
メールが届いていないと思われた
方に電話をかけ、すでにお話し
させていただいた中で実際に言った
ことなのですが、
「予算が足りないからと、
程度が良くてもノーマルの
ZRX1200Rを買うのは面白くも
何ともないのでお勧めしません」
という内容を言ってます。
普通の販売店であれば
すぐに売れた方がいいので、
調子いいですよ、とか、
今回の物の様に程度が良い物で
あれば、綺麗なバイクですよ、
とか言って早く買ってくれるように
話をするでしょう。
でも私はノーマルでは買ってほしくない。
なぜなら、ノーマルのZRX1200Rは
乗っても全く面白くないからです。
ノーマルで買っても幸せにはなれない。
買っても程度が良いということだけで
1か月で飽きるでしょう。
そんなのはお金の無駄ですし、
ZRXも本来の魅力、能力を発揮
できないわけですからつらいでしょう、
こんなもんじゃないぞと。
では乗って面白いとは
どういうことでしょうか。
調子の良い、
古いバイクに乗っている方は
感覚的に解っていると思いますが
言葉にすれば、
アクセルを開けたときに
即座に開けた分だけ反応し加速する。
反応がワンテンポ遅れたりしたら
面白くない。
少しなら少し、大きく開ければ
その分欲しいだけの加速をする。
レスポンスは鋭すぎず、かといって
野暮な、鈍すぎるものはダメ。
アクセルを閉じれば、直ちに減速する。
この時必要以上に強くエンジンブレーキが
かかったり、逆にエンジンブレーキが
全くかからないものはダメ。
不自然で乗りにくいから。
これによりブレーキをかけるほどでは
ない時に、アクセルワークで
荷重のコントロールがしやすくなる。
ブレーキをかければ、そのかけ方に
応じて減速する。
じわっとかければ、その分だけ効き、
強くかければ強く効く、
特に握り始め、それ以外のところも
必要以上に鋭く効くものは
ダメ。握りゴケしやすくなる。
リヤは車種によって必要な分だけ
効けばよい。
次に曲がること。
曲がりたいときに体重移動の量、
タイミングで、素直にバイクが
寝てくれ、ハンドルが自然に
切れて曲がる。
これも、ものすごく大切です。
ただこれには注釈が必要で
以前、ビトーR&Dにいたときの取材や、
独立後の取材でにテストライダーに
乗ってもらって、誌面には出ない
直接テストライダーと話した
経験として、一般道を走る時、
負荷が低い時のハンドルの切れ方
バイクの寝方、曲がり具合が
重要だということ。
簡単に言えば、運転の上手な方は
何でも、乗りにくいバイクでも
乗りこなし曲がっていく。
バイクが悪くてもテクニックで
曲げていく。
そして実際にテストライダーに実際に
私が作ったバイクに乗ってもらい、
結局運転がうまい、速いといわれる方
でも、結局一般道を走るバイクは
(タイムを競うものではない乗り物
という意味)
乗り易い物の方がはっきりと好まれ、
優れている、面白いというわけです。
それらの経験含め、今まで実際に
販売してきた方の反応などから、
私含め世の中のほとんどの人に
必要、大切なのは負荷が低い状態
(例えば交差点を曲がるようなとき)
でも素直に曲がっていくこと。
そしてそれに加えて、
それなりに負荷のかかる状況、
先の見えない知らない峠道のような
所の侵入で、強めにブレーキをかけつつ
体重移動して曲がる時も、素直に曲がり
変な癖がなく下り坂などでも
不安なく曲がっていけること。
これが重要だということです。
なんでも剛性が高く、
高出力、すごいのが良いとはならない。
良く知る峠道をグルグルひたすら
行ったり来たりする、サーキットを
走る時とは車体の作り方、
セッティングが違います。
当然店選びも違ってきます。
得手不得手があるのです。
私にレーサーを作る能力は
ありません。
もう10年以上に前になりますので
書いてもいいと思いますが、
当時かなりレベルの高い職人さん気質、
当時、最新のバイクを使うレース屋さんで、
その店がZ1のレストアをお客さんに
頼まれて、作業中のものを見たのですが、
あまりにレストアが不自然で
笑ってしまいました。
やっぱり能力が高くても
得手不得手があるのだなと。
ただその時に、その店が使っていた
ラジアルポンプのマスターシリンダー、
ブレーキパッド、そしてスプリング
変更の話から、
当社も今までに使っていた
製品にプラスして使うようになり
走りがさらに一気によくなったので、
感謝しかないのですけれど。
この加速、減速、素直に曲がるの部分は
面白いバイクにするときに特に重要です。
一つでもかけるとダメです。
当社の販売するバイクは
そこの部分を大切にしているので
当社のお客様の声で乗り易いと
良く書いていただいているのだと思います。
それはただテキトーに部品を選んで
組み付けてもそうはなりません。
一般のユーザーさんが実際に
所有して、乗り易い楽しい、
面白い、そう感じてくれていることが
重要なのです。
そのあとにあれフレーム補強だ、
レストアだという話になるのですけれど。
そこがきちんと素直に反応する
ということが土台としてあって、
初めて面白い、お勧めできるバイクと
なります。
ではノーマルのZRX1200Rは
どうでしょうか。
まず1200ccあっても加速、減速、
が、まるで反応が鈍くてダメ。
曲がるの部分は加速、減速がダメなので
曲がるの反応もぼやけてしまうので
これもダメ。
これでは買って乗っても
面白いわけはありません。
すぐに乗らなくなるでしょう。
そうなれば、買った費用は
まるきり無駄となり
生きたお金にはなりません。
今思い起こせば
日産に勤めていた時に、
32のGTRと33のGTRが新車で
販売されており状態の良い
ノーマルを運転する機会が
ありましたが、
どちらも全く面白いとは
思いませんでした。
ポテンシャルは高くても、
飾ってオリジナルを残すというので
なければ、その当時のGTRは手を加えて、
本来の持ち味を発揮させることが
断然良いと思います。
ノーマルはベース車両なのです。
さっきZRX1200Rは
ノーマルで買っても幸せには
なれないと書きましたが、
バイク関連でも幸せの基準は
人それぞれ違います。
私の考えるバイクの幸せ基準は
先ほど書いた加速、減速、
素直に曲がる、
にさらに加え、
乗りたいときにすぐに乗れる。
故障が少ない。
そしてなるべく綺麗なもの。
です。
皆さん自由にできる時間は
それほど多くはないと思います。
特に責任が増えるにつれ自由な
時間が減っていきます。
その貴重な時間を使って、
乗りたいときにすぐ乗れない。
またしょっ中故障していても
乗りたいときに乗れません。
ストレスを減らしたいのに
逆に増えてしまいます。
いったん納車されたら、
次の車検までいつでも、
乗りたいときに乗りたいじゃ
ないですか。
そしてできるだけ綺麗なもの。
これは古いバイクであれば
ボロくて当たり前、そんなにきれいに
してどうすんの的なことを言う
人もいます。
考え方は人それそれで自由、
間違いではないのですが、
私はできるだけ綺麗な方が
良いと思います。
なぜなら、バイクも、車も
綺麗だからこそ、本来のデザイン、
カッコよさが解るからです。
綺麗でないと、全体が一つのもの
に見え、メリハリがなくなります。
なぜ新車は新車に見え、
中古車は中古車に見えるのか。
それは車体全体各部のメリハリが
違うから。
当社のフルレストア車は
一般の全くバイクを知らない人に
良く声を掛けられ、
「新車」
と言われるようです。
少し自慢が入ってますか(笑)
オーナーさんは対応するのが
面倒なようですが。
外装だけ磨いても、モールなどが
曇っていれば、外装を磨いた
中古車です。
黒いところは黒く、
メッキの部分は日の光で反射してこそ
本来のデザインが解ります。
同じバイクでも、きれいか、
きれいでないかで印象がまるで
違います。
せっかく買うのなら、
乗っての良さだけでなく
そのバイクのカッコよさも
存分に知ってもらいたい。
そこにもお金を払う理由がある。
そのためにはある程度綺麗、
つまり見た目の状態も良くないと、
と思うわけです。
70~80年代のようなバイクであれば
それは簡単に手に入れられるものでは
ありませんし、費用もかなり掛かります。
フルレストアで、人気車両なら
価格も高くなるので今回販売する
ZRXが何台も買えるような金額です。
ですがZRXのような20年経っていない
(それでも結構な年月)
バイクであれば走行距離1万キロ以下の
少なめのもので状態の良い物が
まだあります。
ですが、走行距離のわりに
見た目が痛んでいるものも多い。
程度の良い物が数多くはないが、
まだある中でそういうものは
売りたくない。
私の考える幸せの基準には満たない、
見た目の痛んでいるものと、
綺麗なもので金額も天と地ほどは
変わりません。
つまり費用対効果が高い。
日頃古いバイクのレストアの仕事を
しているので、きれいにする手間=費用
を考えたら、ZRXの程度の良い、悪いの
差額はただみたいなものです。
ですから程度の良い物を勧める。
そちらの方がお客様にとって
はっきりと得なのですから。
程度の良いベース車両を仕入れ、
必要な純正部品を交換し整備をする。
それに加え本来のポテンシャルを
発揮させて面白いバイクにして、
お金を払うだけの価値あるバイクに
するためにマフラー、キャブ、
マスターシリンダー、足回りの部品を
変更し、一般道で楽しめるように
セッティングする。
機能部品はなるべく新品が良いので
全て新品で組みます。
そうなれば
車両代+必要な部品代+当社が
存続する利益=今までのノウハウ
と時間工賃代、が販売価格です。
価値あるバイクが利益ゼロの
ノウハウ代は一切もらえないような
ただみたいな金額にはなりませんよね。
中途半端な面白くないバイクを
仮に150万円で買い、面白さを
感じられなければ、その150万円は
ただ損をしただけで生きてこない。
150万円を捨てたようなもの。
価格が250万円であっても
面白いバイクを買えば
その250万円すべてが生きた
お金となります。どちらが良いでしょうか。
ノーマルで買ってコツコツ
手を加えていく。
そういう手もあるのですが、
もし車両代をローンで払うのなら
そのローンを払いながら、
維持費を捻出し、プラスで手を加える
費用が用意できるでしょうか。
その間(一生に一度の時間)
は面白くないバイクに乗らなくては
いけなくなる。
購入された方も自身の状況が結婚や
子供が大きくなって自由に使える
お金が減ることも多くあるようです。
売れなんて言う人はバイク好きに
とっては論外。
今が大切です。
ノーマルを現金一括で買うにしても、
一度大きなお金を払い、
その面白くないバイクに大きな金額を
用意して追加で払い、良いバイクに
していこうというモチベーションが
続くでしょうか。
結果ZRXは面白くないというバイクの
レッテルを貼られ売られてしまうかも
しれません。
そうではなく、面白くないバイクに
しているのは売ったバイク屋であり、
買い手です。バイクは悪くない。
これは旧車でも同じ、
調子の悪い物や、本来の面白さを
発揮できない状況であっても、
バイクは悪くない。人間が悪いのです。
古いからなどと、バイクのせいにして
欲しくない。
最初に乗って面白く、
カッコの気に入ったバイクを
買うから、さらに良くしたいと
思いますし大切にしたい、
長く持っていたいと思うものだと
思います。
簡単に乗り換えるようなバイクに
乗ってほしくないと思いますし
そういうバイクは売りたくない。
買う側が良い思いができない、
そう思うからです。
当社のお客様でバイクの良さを
知っている方で、
資金的に余裕がある方は
なかなか売ることができず、
バイクが増えてしまっています。
大変らしいです。
それぞれのそのバイクの良さ
面白さが解っているからです。
本当に好きなら、簡単にすぐ売って
乗り換えなんてできるものではない。
資金力は一人一人違いますが、
当社のお客様は本当に好きな方
ばかりです。
本当に好きな方には面白いバイクに
乗っていただきたいです。
当社では飾るだけのバイクは
売りません。
乗りたいときに乗れる。
乗って楽しいバイク、
また乗りたいと思えるバイクのみを
今年も売ってエンジンオーバーホールなども
結果の出る作業をしていきたいと思います。
(だからキャブもセットになる)
これが当社の方針です。
ちなみに面白いバイクは
ノーマルより乗り易いです。
自分の運転に対して忠実に反応するからです。
もし賛同していただける方がいれば
良い結果が出るように
頑張ります。
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