意外と知らないキャリパーサポートの違いを知る

販売車両

今日はキャリパーサポートについてプチ情報です。

フロントブレーキを変更するときに、
特に大事なのはキャリパーサポートです。

今は良い時代になっており、金額はどんどん
高くなっているものの、ブレーキディスク、
キャリパーは昔から考えれば、
誰でも良い商品が買えるようになっています。

ですので後は狙った効きとデザインで、
どう組み合わせるかですね。

キャリパーは昔から購入自体はできたものの、
ブレーキディスクの良いものが手に入れやすくなったのは
大変良いことです。

後はキャリパーサポートがあれば車体に
希望のブレーキシステムを取り付けることができます。

今回販売車両のGPZ900Rを製作するときに
いつもは一番信頼のおける、
ビトーR&D製のキャリパーサポートを使用しています。

なんせ、フロントブレーキシステムは、
安全を求めるには最重要な部品ですから。

当然今回のGPZ900RもビトーR&Dを使用しています。

ですが今回、納期が思っていたよりも遅くなると
いう事で、ブレーキホースを製作したり、
ブレーキオイルのエア抜き作業をするタイミングが
合わなくなる為(休みの日に作業する関係で)

仮に別に会社のキャリパーサポートを一旦購入、
ブレーキホース製作、エア抜き作業して、
そのあとビトーR&D製のサポートがきたら
それに変更する段取りとしました。

取り付け位置はそれほど違わないので、
ホースを融通が利くように製作しました。

今回仮に使ったキャリパーサポートは
1万円ちょいぐらい、

他社さんのキャリパーポート



ビトーR&D制は4万円ぐらい、

ビトーR&D製のキャリパーサポート

価格に大きな違いがあります。
実際に直接見たり、取り付けると違いが解ります。

まずはキャリパーの取り付け位置が違いますが、
一番の違いは強度がより強くなるよう
ビトーR&D製は形状が作られています。

要はここの肉を削ると弱い方向になると
いうところは削られていません。

JB-powerと書いてある方がビトーR&D製です



また取り付けのネジピッチが違います。
M10のボルトが使用されていますが、
ビトーR&D製は1.5mmタイプ、
他社さんは1.25mmの細目タイプです。

こういう力のかかる部分は通常1.5mmピッチが
使われます。
ですのでブレンボのキャリパー自体は1.5mmのものが
使われています。それと同じになっています。

またビトーR&D製は取り付けボルトで
無駄に長くなる分は旋盤で先端を削られ、適
切な長さになるように調整されて
います。
余計なところに干渉しないよう配慮されています。


つまり他社さんの方はそういうところは
深く考えられて造られていないと解ります。
という事はサポート自体は取り付けができるけれど
強度はそれほど深く考えて作られていないという事です。

そして実際に取り付けてみると
センターはどちらもきちんとでます。

ですがここでも違いがあります。
他社さんのサポートは遊びが大きく
位置決めは組付ける人が考えていい位置に
調整して取り付けるようになっています。

こういうことをきちんと考えて組む人は
少ないでしょうね。

変わってビトーR&D製は遊びが少なく
自然と良い位置に来るようになっています。

これはブレーキディスクに対し、
一番良い位置にキャリパー(パッドのあたる位置)
が来るようになっているという事です。
ただし、他の部品との兼ね合いがあるので、
データを含めキチンとある程度それぞれに
精度がないと取り付けが上手くいかないことがある。

ということはキャリパーサポート以外の部品も
キチンとしていないといけないという事です。

で、結論の良い悪いですがこれは買う側、
使用する人の判断になります。
それは販売価格がまるで違うからですね。
値段と商品との兼ね合いをどう判断するか。

キャリパーサポートはキャリパーなどと違い
その車種の専用設計になる部品です。
したがって数があまり出ない商品なので、
値段を下げにくい。

その部品がかたや約1万円、
もう一方は4万円。
1万円の商品は特別安いのかもしれませんが、
約4倍、これは左右セットの値段です。

キャリパーサポートはデザインももちろん
カッコが良い方がいいですが、
最優先されるべきは強度と、
キャリパーの位置です。

そこの部分をどう考えるか。
今、ニンジャH2の試乗車が当社にありますが、
これに乗ると、ブレーキ回りの剛性が高いことの
メリットがはっきり解ります。
下り坂なんかで少し強めにかけるだけで
はっきりと解ります。

サポートなどはついていない
ラジアルマウントです。

つまりブレーキをかけた時、
じわっとかければじわっと効いて、

それから強く握りこんでいけば
その分こちらの思う分だけ効いてくる。
つまりコントロール性が良い。

もちろんそれにはキャリパーやディスクなど
その他の部品も重要です。

ですが、今回のようなキャリパーサポートが
必要な場合は、そのの形状などが大きく
影響してきます。

他社さんのキャリパーサポートの方は
乗ってはいませんが
その辺を走るぐらいなら、
全く問題なく普通に乗れるでしょう。
これと言って悪い部分は見当たりません。

ですが、止まるという部分で最重要な
フロントブレーキ。

一度取り付ければ、交換することがほぼない
場合によっては何十年も使う部品。
そこの重要性を、どう考えるか、
それは製作者の考え、購入する人の考えが
大きく出る所です。

当社の販売するGPZ900RにはビトーR&D製の
サポートを使います。
今回はこのキャリパーサポートを使いたかったので
フロントフォークも変更しました。

もし使わない時はビトーR&Dさんで
キャリパーサポート自体が作られていない
車種や組み合わせがあるので、
その時ですね。

キャリパーサポートはその車種専用部品ですから、
新たにゼロから新しい商品を作ると、
手間と販売価格が合わない時が
けっこうあり、作ってもらえない時もあるからです。

部品はキャリパーサポートに限らず
車体全体すべてで考えます。

一つ一つ使用する部品は値段も含め
なるべくその時点で優れたものを使います。
ただ単に高いだけのものは使いません。

それでも、それなりに必ず値段は高くなってきますが
ただ高いだけで中身のない車両も多く売られています。

もちろんエンジンオーバーホールなどもです。

キャリパーサポートを見ればその店、人の考えかた、
単に儲かればよいのかなどのことも
見抜くことができるきっかけになりえると思います。

あるいは良い商品を見抜く力がその人にあるかも。

次回は販売車両兼、試乗車のニンジャを詳しく
紹介します。

















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