役得Z1-R

日記

当社のようなところで働いていると大変です。
とにかく仕事の量が多い。

なんせ販売するバイクは全バラ当たり前、
エンジンの作業も一年中途切れなく行い、
レストアと言えばのんびりマイペースで
行うイメージを持たれている方もいるかと
思いますが、全くそんなことはなく
時間に対してのプレッシャーは半端ではありません。

それにちょっとした電話、
例えば納車時の説明なども
話す内容がいまいちだとそれにも
チェックが入る。

そんな大変な中、
この仕事の一番のメリットは何か?
それは良いバイクを入手できること。

今回当社の増井君がこのZ1-Rを自分のバイクとして
手に入れました。


元々当社のお客様に2013年ぐらいに
フルレストアして(オリジナルの外装が
状態よくそのまま再塗装はしていない)
納品したもの。

こちらのZ1-Rを持たれていたお客様が
別の当社のバイクに車両入替となったため
Z1Rが入庫し、そのバイクを増井君が
手に入れることとなったのです。

もちろんこういう時の金額は右から
左ですが当然それなりの支払いとなります。

そうは言っても一般の方よりも
かなり良い条件で入手となります。
それぐらいメリットがないと
何のためにこの仕事をしているのかという
話になるじゃないですか。

時代が変わって私が整備士になった時と違い
あれしちゃいけない、これもダメと
昔の知り合いからよく聞きます。
それにプラス社員からも利益を得ようと
するのは間違っていると私は思います。

昔からZ1Rは乗りにくいバイクの筆頭で
それを本人も良く知っていましたが、
整備されていれば飛ばしたりせずに乗れば
もちろん普通に乗れます。
増井君はこのZ1Rと最近GSX-R750がお気に入りで
Z1Rはとにかくこのカッコが好きだということで
飛ばしたときの不安定さは
それでも良いという考えですね。

私の友人で、車の板金の世界で働いていた
(ディーラーの下請け)人間がいます。

通常外から見ている世界は良く見えても、
中に入ると雑な仕事や、汚い部分を見るにつけ
それが嫌になり仕事を辞めてしまった。

その会社がダメなだけなのですが
元々根が真っすぐな人だったため
その時のことが嫌で今では全く別な仕事を
しています。

古い車と日産の車が好きな友人でしたが
今では車に対しての情熱もなくなって
しまいました。
性格も良く人人一倍働く彼は、
才能もあったので本当に残念だと
当時も今も私は思っています。

それでも大変な中、増井君は
自社でレストアしたZ1Rを自分で働いた
お金と信用で手に入れた。
経営者は別として、働いている人が
古いバイクも仕事も嫌いになっていないことを
嬉しく思います。
ローンを払っていくのは誰でも大変ですが
自分の好きな車種でこれだけのものは
簡単には手に入れられない。

今回もすごくいろんな面でタイミングが良かった。
こういうタイミングを逃さないこと。
それに尽きると思います。
いや~良かった。









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