先日サンドブラストのことで紹介した、
FXのエンジンではありませんが、同時に作業している
Z1-Rのブラストが終わったもの。
これは塗装をしない、ブラスト仕上げのものになります。
今見て思ったのですが、暗いところで撮ったので、
写真で今ひとつ綺麗さが伝わりにくく残念です。
拡大写真が縦になっちゃいました。ごめんなさい。
当社増井が「そこまでしなくていいのに・・・。」
というぐらい頑張ってます。
増井の根気と粘りに、私はかないません。
話は変わって、時々あるミッションの組付ミスの話。
当社の販売する旧車バイクは、特別な理由がないとき以外、
エンジンを全部バラして、オーバーホールや、
そこまで行かなくても重整備後に販売しています。
ニンジャ(GPZ900R)のアンダーカウルを付けたまま、
装着できるマフラーを今後製作するので、
そうなったら今、程度の良いものがほとんどなくなった関係で、
販売をやめているニンジャも、エンジン全バラして点検後に
販売するつもりです。
仕入れたバイクは、古いものが多いので、
純正のメーカーが組んでそのままの状態でなく、
当社以外で分解されて、組み立てられたものも
当然入ってきます。
当然組付ミスが少ないほうが良いので
大きくばらしていないようなものを、
なるべく買うようにしています。
これについてはまた後日書きます。
全部バラして確認する回数が多いので、必然的に、
過去の間違った組立を発見することがあります。
ちなみに純正メーカーでも、水冷モデルのバランサー
位置がズレて組み立てられていたり、そんなに古くない
空冷モデルでもノックピンが入っていないこともありました。
古めの水冷モデルであれば、バランサー位置が1つずれていても
壊れることはありませんが、ここで紹介するものは、
本当にばらして確認してよかったなと、思えるものです。
私が指で押さえている部品に穴があいていますが、
これはオイル通路で、本来貫通していないといけないものです。
間違って、穴の相手いない箇所に組み付けてしまっています。
このミッションは、持ち込み車両のものですが、
当然純正メーカー組立ではなく、一度どこかで分解組立をされています。
その部品を外したところ。丸い跡が残っています。
本来は先ほど外した部品と、下の写真のこのオイル穴が、
重なるように組付、貫通してオイルが流れるように
なっていなければいけません。
以前、とても程度の良いZZ-Rでも同じ組付ミスを見ました。
そのZZ-Rはミッションのギヤ抜けが起きるモデルで、
対策を施さなくてはいけないものだったので、
その際に起きたミスと思われます。
もともと、それなりにクリアランスがある部分ですので、
すぐに大事にはいたらなかったようですが、
(組んだあとに走った距離がZZ-RもこのZも少なかった)
このまま走り続け、負荷の大きい走りをすれば
焼きついていたでしょう。
こういうものを発見したとき、たんに私のこだわりではなく、
旧車で販売する車両のエンジンを全部バラして整備する
事の必然性を感じます。
いろいろ余計な部品をつけるより、
とりあえず
「エンジン降ろして速攻全バラ」なのです。
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