腕があっても方針がないという店があります。
方針とは迷ったときにどういう考えで
判断を行っていくかという
目的や目標を達成するために定める、
基本的な考え方・進め方の方向性ことです。
古いバイクを扱っている店がそれぞれなのも、
一人一人の考え方、方針が違う
さらに、そもそもこの方針自体が
全く定まっていない店もあることの表れです。
方針がしっかりとある店でも
一つの店の中でも作業する人によって
違いがあります。
その時にそれぞれの考えで好きなように
勝手に判断して作業を行えば
方針なしの店と同じになってしまいます。
ディーラーなどで扱う新しいバイクは
手を入れると言っても
エンジンを降ろして全分解、
フレーム単品までばらして作業を行う
なんてことはほとんどないですから
方針の違いが表れることが
古いバイクを扱うことに比べ少ないですね。
一人親方さんの店であれば
そのようなことはなくなりますが、
バイトでも従業員でも働き手が
親方(社長)と別にいる所では
注意を怠れば
人が増える分だけ仕上がりに違いが
でてくることが考えられます。
そうならないためには
トップの人間が常に目を光らせ
面倒であっても
方針と違う部分があれば常に注意や
コミュニケーションをとって
修正しなければなりません。
私が日産の整備士だった時の
今でもお付き合いのある先輩は
私の下では働きたくない(笑)
と言ってましたね。
長く働いている人だから言わなくても
解っているだろ、任せてもいいだろ、
新人だから許されるだろ的な
甘い考えは仕事を頼むお客さんには
関係ないことです。
ほっとけばどんどん樹木の枝のように
好き勝手に伸びていき、
まとまりなく収拾がつかなくなります。
長く働けば
仕事が当たり前にあることに対しての甘え、
ある程度大きな会社であれば
(あくまでバイク屋さんとして)
会社の力を自分の実力と勘違いしてくる
輩も現れます。
方針と違ったことを行ったとき
注意することにはエネルギーを使います。
むしろ何も言いたくないと感じるから
一人ですべてを行っているという
一人親方さんのお店もあります。
当社のお付き合いのあるお店でも
それぞれ方針は違いますが
一人親方さんの方針がはっきりとした
お店は考え方が一致する部分が
解りやすく、関係性を保ちやすいです。
部品を注文するにしても
上でも下でもないということになります。
長く仕事をしていると
自分は変わらずとも回りの環境は
どんどん変わっていきます。
そんな中、
どんな店も変化をし続けなければ
なりません。
評論家が外から勝手に批評することも
ありますし、
内部の人間ですら自分の回りの
ことだけを見て不平を言っている、
言わずともため込んでしまうこともあります。
私もバイク屋さんではないですが
一つの会社で数千人規模の会社で
働いたことがあります。
その人の数だけ思いがあり
すぐにバラバラの方向に走り出そうとします。
当時会社の方針など全く知りませんでした。
その会社はなくなりましたが。
繰り返しになりますが
世の中が変わりますからそれに合わせて
自分も変化せざるを得なくなります。
それでも芯となる考えをもてるかどうか。
それが大切だと考えます。
キレイごとばかり言う評論家は
実が伴わないことを平気で言ったりしますが、
実際に大がかりな整備、レストアを
してみればよい。
一つ一つばらしては、掃除して
悪い部分は修正してレストアも行いつつ
部品を手配、そして組み上げる。
キチンとすればするほど時間も
部品代もかかり利益が飛んでいきます。
私もある雑誌の編集者が
ある部品について
なんでもっとこうしないんだと言う話を
何度か生で聞いたことがあるのですが
当時現場で一番下っ端の私はこう思ったものです。
「そりゃいいと解っていても
そうすりゃ高くなりすぎて買う人が
いなくなるからだろ。
広告をもらってお金をもらっている身分で
何陰口言ってんの。
広告もらっている社長に直接
言ったらどうなの。
部品を作ったこともないのに
在庫して部品作るのがどんだけ
大変か解らないだろ」
当然一番下っ端の私は
当時何も言いませんでしたが
今なら100%言い返して
その編集者とはつきあいを辞めるでしょうね。
古いバイクは一点だけ良くても
まともには走りません。
全体を見ることが大切です。
そんな中
お客さんからいただくお金には上限が
あるのです。
もちろんある中で、いかに結果を出すか、
実際に経営したものしか解らないのです。
当社のブログで製作模様を詳しく
紹介していますが、
サクサクと作業が進んでいるように
見えます。
実際には毎日のように問題が起きます。
前回注文した時にあった
部品が欠品になって代替品がない。
新品の部品が不良品だった。
何度も言っているのにまた違う部品が来た。
元々オイルは流れないはずの所に
オイルが流れてしまっている。
他社の整備で壊されてしまっている。
新車の時点で問題ある。
毎日問題が起きる中で
悩みつつも方針を貫けるかどうか。
線引きにはいつも難しい判断が
付きまといます。
やりすぎればいいというものでもなく
それはそれで店が継続出来なくなりますし
やり足りなければ品質の低下につながる。
古いバイクはあくまで趣味のものですが
だからこそしっかりとした
方針が必要だと日々感じております。
タサキチューニングでは
現在下記の様なバイクを必要としています。
手放す時はぜひ当社にお声がけください。
必要な車種は在庫車車両との関係で
変わっていきます。
また下記車種の同系エンジンを積む車種や
下記の年式に近いバイクで程度の良いもの
などもお声がけ下さい。
なお、当社の保管場所には限りがあり
すぐに引き取りできないことが
殆どのため、お待ちいただくことになることも
多くあります。都度相談させてください。
不動状態で全く問題ありません。
状態が良い、悪いの判断は
一般の方では解らないので
その部分については気にせず
お声がけいただけたらと思います。
今必要な車種は
カワサキ
空冷GPZ750
空冷Z1000
Z1000MK2
Z1100R
ホンダ
CB750F
CB1100F
スズキ
初期型GSX-R750
DUCATI900ss
1991年からSS900に
モデルチェンジされる前までのもの
どのバイクもノーマルに近い物、
部品がほぼそろっているものが希望です。
マフラーや外装の色が違うなど
車両本体部分でない箇所の変更は
全く問題ありませんが、
他社さんでエンジンやフレームが
改造されたものや状態が悪いものは
当社では扱いません。
また当社で過去にレストア、
チューニングした車両を手放す時には
特に当社に戻していただけることを
望んでいます。
ビトーR&Dで製作した車両は
エンジン、フレームなどに
手が入ったものでも当社にて
取り扱い出来ます。
当社で1年あたり取り扱いできる台数には
限りがありますが
当社で過去に販売したものなど
次世代に良いものは残していきたいと
考えています。
ご協力よろしくお願いします。
ご連絡は当社問い合わせフォームや
メールでお願いします。

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