CRキャブレターには根強い人気があり、
CRスペシャルと言って売られています。
写真のキャブレターはビッグボディと言われる物で、
口径が35mm以上になるとビッグボディになります。
したがって33mm以下はスモールボディと言われます。
私はスモールボディの方が見た目は好きです。
写真はローソンで、35mmをつけていますが、
もともとオーナーさんが持っていたので取り付けましたが
ローソン系を公道で使うなら、CRは31か33が
良いと思います。
口径が一つ大きいだけでセッティングの難しさが
全く違ってきます。
CRはオーナーさんの希望の物より大体一つ小さい
口径ぐらいが上手くいくコツです。
このローソンは後でFCR35mmに変更しました。
CRは自分で多少はキャブを触ってみたい、
あるいはCRを絶対につけたい!という人向けです。
CRは無理と思いこんでいる人もいますが、
エンジン、点火系がよく、一度きちんと
セッティングがでれば難しくはなく、
なんてことはありません。後は慣れだけです。
当社のお客様も問題なく使っています。
もともとCRスペシャルは公道で必要になる
低い回転でのアイドリングが必要でないレース用の
物を変更しやや無理やりにアイドリングも
するようしたものですから、
もともと低い回転域や低開度が得意な
キャブレターではありません。
この辺を勘違いしている人が多いのですが、
もともとFCRキャブレターの様に最初から
普通に乗れるものと一緒に考えていいものでは
ありません。
短距離走が得意な人にいきなりマラソンを
走れと言っても無理があります。
訓練が必要です。
最初にきちんとセッティングを合わせていても
少しずれ、その時に解りやすいのもCRです。
私もMK2でCRを長く使用していましたが、
夏に入る前と、夏が終わった後に毎年変更していました。
それぐらいはしてほしいキャブレターです。
夏にそのままにしているとてきめんに
シュシュシュシュ言うばっかりで力がなくなりますし、
レスポンスも鈍くなります。
話しがずれましたが、CRスペシャルは
データがない状態からスタートすると
セッティングに手間がかかります。
また口径が大きくなると張り付きという現象がおき
アクセルが重くなります。
メリットとは古いバイクに良く似合うスタイルと、
セッティングが決まればクラシカルキャブらしい
アナログな加速が味わえ、(遅くないです)
構造がシンプルなので耐久性が高いこと、
使い方が良ければFCRよりへたりが少ないです。
セッティングが難しくなっている理由を
私(田崎)なり考えると、
アイドリングに近いスロー系と、
中域のジェットニードル関連、
全開近くに影響するメイン系のうち、
特にスロージェットが関係している開度域と、
ジェットニードルが関係している開度域が、
お互いにそれぞれきちんと役割分担されていると
セッティングの際に扱い易いのですが、
ここが重なっている部分があるため、
組み合わせの判断が難しいからだと思います。
データが全くない状態からスタートし
このスロージェット、ジェットニードルの
組み合わせが上手くいっていない状態だと、
空ぶかしでは調子がよさそうでも、実際に
走り始めるとすぐにアイドリングしなくなって
しまったり、プラグがかぶってしまったりするので
なかなか難しいのです。
アイドリング近辺が濃いからといって、
スロージェットだけ番手を下げれば上手くいく
というわけではないからです。
特にCRスペシャルのセッティングの大事なところは
ジェットニードルで、ニードルの番手が決める事が
一番重要です。
前回のブログとフェイスブックで書きましたが
この選択で薄すぎる物を選んでは
加速がとても鈍くなり、いわゆるアクセルの開度に
対してのツキと言われるのが悪くなります。
ニードルの段数も重要で、薄い方に1段ずれていると
加速が明らかに鈍ります。
そういう部分を感じない方もいる人もいますが、
仕事でキャブレターセッティングを受けるなら
その部分はこだわるべきだと思います。
この部分が薄くなってしまうと
純正のキャブレターのように、
どんくさい加速になってしまうので、
キャブレターを交換する意味がなくなってしまいます。
キャブセッティングと言えばメインジェット交換
と思っているとがいますが、
ジェットニードルの番手と、段数にこだわるべきです。
そうすればスロージェット、エアスクリューの
開度もおのずと決まってきます。
メインジェットは公道で特に排気量が750cc以上で
調子のいいエンジンですと、全開にする時間が
極めて短いので、大体あっていれば大丈夫。
その辺走るぐらいで5番くらい違っても全く解りません。
FCRなどについて書いている時間がなくなって
しまいました。
その辺についてはまたいつか書きかたいと思います。
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