エンジンオーバーホール

エンジンオーバーホールについて

当社では主にコスワースピストンを使ったエンジンオーバーホールを承っています。 エンジン完成後に走行テストを行うため、エンジン単体で送っていただいたりしての受注はお受けして おりません。
エンジンの調子は、エンジンだけでなく、点火系、キャブレター、マフラーの影響を大きく受ける為です。

このページのオーバーホール模様や、ホームページ内の車体製作ドキュメントのエンジン作業を良く ご確認のうえ、さらに他社さんとも比べた後、納得いくようでしたらご連絡ください。

車体の引き取り、納車には、別途費用が必要ですが当社の人間が直接伺うことが可能です。

カワサキZ系、J系、カタナなどは古いバイクですので簡単な消耗品を換えるだけでは本来の調子や 美しさを取り戻せません。本来の調子を知りたい方はぜひどうぞ。本来Zはとてもよく走ります。

納期については、その時の仕事の込み具合により、大きく変わります。お問い合わせください。
オフシーズンをおすすめします。通常半年ほどかかっています。
事前にご連絡していただいた方が、段取りをあわせられるのでいくらか早めにできます。
たくさん受注して数をこなすことは、全く考えておりませんので申し訳ありません

車種 エンジンオーバーホール料金
カワサキ Z1、Z2、Z1000、Z1000MK2、Z750FX、Z1-R 100~110万円
カワサキ Z1000J、Z1000R、Z1000R2、Z1100R 102~112万円

チューニングエンジンについては仕様により値段が変わります。ご希望の仕様をご連絡いただければお見積りいたします。WPC処理なども可能です。

スズキGSX1100Sカタナ、GPZ900Rも承っております。金額はカワサキZ系と大きく変わりませんが お見積りしますので、お問い合わせください。

エンジンオーバーホールの模様

カワサキZ1の当社では一般的なエンジンオーバーホールの模様です。

※写真をクリックすると、拡大写真を見ることができます。

エンジンオーバーホールの模様
シリンダーはライナー打ち換えボーリングしています。上面はライナーを打ち換えた後、ライナーとシリンダーとの段差をなくす為に、最低限の修正面研をしています。
エンジンオーバーホールの模様
修正面研後のシリンダーの厚さを測定して適切な厚さのベースガスケットを使用し、ねらった圧縮比にします。圧縮比は高すぎても低すぎてもダメです。
エンジンオーバーホールの模様
手に持っている物はカムチェーンガイドです。これはよく中で暴れて折れていたり、 暴れる ことでシリンダー側が痛んでいることがあります。
エンジンオーバーホールの模様
シリンダーに取り付けたところです。緩むことがあるので当社では脱脂後、ネジロックをつけて組み付けています。)
エンジンオーバーホールの模様
この年式のZ1は元々シリンダー中央部にオーリングが入っていない構造です。 またシリンダースタッドボルト以外で、この中央のカムチェーントンネル付近に締め付けるボルトなどもないために、1枚ガスケットではオイルが漏れてきてしまいます。そこでオーリングが入るように溝入れの加工を施しています。
エンジンオーバーホールの模様
ヘッドの組み付けに入ります。このエンジンの外観はサンドブラスト仕上げです。
エンジンオーバーホールの模様
バルブステムシールやスプリングシートまで組み終わったところです。
エンジンオーバーホールの模様
組みつけの際にはオイルを塗っておきます。ただし塗りすぎるとあちこちに垂れて作業しにくくなるので、必要な分だけ塗ります。
エンジンオーバーホールの模様
ヘッドを立てバルブまわりを組み付けます。私はエンジンに傷が付かなくて、色々と便利が良いので木を 下に敷いています。
エンジンオーバーホールの模様
バルブは付いていたものが程度がよかったので、カーボンを落として再使用です。ステム部にはグリスを 塗ります。
エンジンオーバーホールの模様
バルブスプリングは他の車種の不等ピッチタイプを使用します。持っていたので使用。ノーマルでもOH仕様なら平気です。密側をヘッド側に。スプリング、リテーナー、コッターなどの各部品にはオイルを塗ります。
エンジンオーバーホールの模様
スプリングコンプレッサーで縮め組み付けます。バルブは走れば回ってしまいますが、分解時にコッターなどの組み方などで気を使って組んでいるかなど解ります。
エンジンオーバーホールの模様
バルブ回りを組み終わったところです。
エンジンオーバーホールの模様
アウターシム式のリフターまで組み終わったところです。
エンジンオーバーホールの模様
エンジンはオーバーホール仕様なので、カムシャフトは純正です。カムシャフトの山は軽く研磨 しています。
エンジンオーバーホールの模様
カムシャフト部のメタルは新品に交換です。そのまま組まず清掃し脱脂して、カムメタルのカムシャフト軸受け部分にグリスを塗ります。
エンジンオーバーホールの模様
Z1のカムシャフトは中空タイプのものです。乗った感じは中空でないものと比べて、特に何も感じません。理屈的にはレスポンスがよくなったりするかもしれませんが。
エンジンオーバーホールの模様
ヘッド単体のバルブクリアランス荒調整は画像のようにカムシャフトを1本ずつ組み付け調整します。
エンジンオーバーホールの模様
カムホルダーを規定トルクで締め付け、シックネスゲージを使って調整しますが、後でヘッドをシリンダー上に組み付けた後に再調整するので少し広めにしておきます。
エンジンオーバーホールの模様
調整が終わったところです。この後クランクケースを組みます。
エンジンオーバーホールの模様
クランクケースアッパーです。毎回する必要はありませんが、この車輌は上面を修正面研しています。
エンジンオーバーホールの模様
径の大きいシリンダーライナー(外径80.6mm)を使用するためクランクケースボーリングを しています。ご覧のようにとても綺麗です。ただ車種によって、ほんの少ししか削る必要のないものもあり、その場合はリューターで削る場合もあります。
エンジンオーバーホールの模様
シリンダースタッドボルトを組みつけた所です。当社ではZ系、J系のオーバーホール時は毎回新品にします。クロモリなどは当社のエンジンでは必要ないので使用しません。
エンジンオーバーホールの模様
Z1初期モデルは、クランクケース前面の形状が違います。通常でこぼこのところが綺麗だったりします。
エンジンオーバーホールの模様
ギヤチェンジを行うフォークです。Z1~MK2はトランスミッションのアンダーカット加工を行わないと、ギヤが抜けるほうに力が加わり、ギヤとこすれ、 この部分が磨耗しギヤ抜けの原因のひとつになります。
エンジンオーバーホールの模様
フォークの位置決めのボルトです。
エンジンオーバーホールの模様
ここがダメになっていたり緩むこともまずありませんが、念のため一度緩めロックワッシャを換えて締め付けます。
エンジンオーバーホールの模様
チェンジドラム位置決めのスプリングをはずしているところです。後期モデルでは2本になっていたり、機構ももう少し複雑になっています。このスプリングでニュートラルに入れた際にほかのギヤに入らないように保持しています。
エンジンオーバーホールの模様
クランクケースロア側の準備が終わったところです。黄色いマジックで印をうっているのは、すべてにうっているわけではないのですが、念のため締め付けが終了しているのが解るようにしています。
エンジンオーバーホールの模様
クランクケースアッパーを裏返したところです。
エンジンオーバーホールの模様
クランクシャフトが収まるピン部のアップです。ここにはクラックが入りやすいのですが、ここ最近はヒビが入っている物にめぐり合っていません。良いことです。
エンジンオーバーホールの模様
クランクシャフトのアップです。芯だしピン溶接済みです。ベアリングは交換していません。曲がりはとても少なかったです。カワサキの組み立てクランクは程度が良ければ元々曲がりは少ない方です。
エンジンオーバーホールの模様
カムチェーンです。当然新品です。
毎回同じものではなく、使いわけてます。
エンジンオーバーホールの模様
クランクシャフトを組み付けたところ
エンジンオーバーホールの模様
ミッションのCーリングを組みつけたところです。
エンジンオーバーホールの模様
ミッションです。ミッションはアンダーカット加工済み、ベアリングなども交換済みです。ギヤなども1つも交換の必要はなく、程度が良かったです。当社で探してくるベース車輌はこういうものがほとんどです。
エンジンオーバーホールの模様
クラッチハウジングです。ややスプリングがへたっていたため丸ごと交換しました。
エンジンオーバーホールの模様
この部品が悪いと加速時より減速時に不具合が生じることが多いです。
エンジンオーバーホールの模様
大きな部品が組み終わったところです。残すはオーリングとノックピンです。
エンジンオーバーホールの模様
オイル通路のオーリングです
エンジンオーバーホールの模様
クランクケースです。
エンジンオーバーホールの模様
クランクケースロアケースをアッパー側に組み付けたところです。ボルト類はあらかじめ再メッキしてあります。
エンジンオーバーホールの模様
今回使うコスワース製ピストンです。高耐久、高出力を誇ります。75mmで1166ccです。
現在はJB製ピストンを使っています。
エンジンオーバーホールの模様
ベースガスケットは今回1mmの厚さの物を使用しました。シリンダーベースガスケットを試しにつけてみたところです。時々穴の位置などが少しずれていることがあり、今回もノックピン部を少しだけ加工しました。
エンジンオーバーホールの模様
エンジン右側の点火系ピックアップ部です。純正フルトラタイプを使用。純正は高出力ではありませんが エンジンの始動性がよく、トラブルも少ないです。
スプリングを変更する場合もあります。
エンジンオーバーホールの模様
発電する部分のジェネレータ周りです。
エンジンオーバーホールの模様
矢印部分にガタが出やすく、出ていれば 交換します。状態が悪い物はアイドリング時にカンカンと音がします。
エンジンオーバーホールの模様
エンジンの左側に組み付けるスタータークラッチ周りの部品です。ギヤの状態はよく、再使用。スタータークラッチはASSYで交換。
エンジンオーバーホールの模様
スタータークラッチをジェネレーターの部品に組み付けたところです。
スタータークラッチは加工する場合があります。
エンジンオーバーホールの模様
スタータークラッチに組み込むローラーとスプリングなどです。安い仕事ですと、この部品を換えるだけであまり効果がありません。
エンジンオーバーホールの模様
先程のローラーなどをスタータークラッチに組み込んだところです。セルを回したときにガキッと音がする場合は、このローラーがキチンと動かず、スタークラッチ内で変な動きをしています。
エンジンオーバーホールの模様
スターターギヤです。ご覧のようにとてもよい状態なので再使用です。
悪くなるとスジが入ります。
エンジンオーバーホールの模様
スターターギヤをクランクシャフトに組み付けたところです。
エンジンオーバーホールの模様
ジェネレーターのローターとスタータークラッチをクランクシャフトに組み付けたところ。 ボルトは純正より強い締め付けに耐えられるものに交換。
エンジンオーバーホールの模様
シリンダーを組み込みます。スタータークラッチ、点火系の部品はどちらか1方組んでいればシリンダー組み付け時には充分なのですが(工具で固定してクランクの回り止めに使用)両方組んでいると作業しやすくなるので今回は先に両方とも組んでいます。
エンジンオーバーホールの模様
シリンダーを途中まで入れたところ。ピストンを組み付けたところの画像がHP内で少ないのは、ピストンむき出しの状態では埃が大変つきやすいので、写真を撮っている場合ではなく、とっとと組んだ方が良いからです。
エンジンオーバーホールの模様
シリンダーまで組み付けたところ。
エンジンオーバーホールの模様
カムチェーンアイドラーのシャフトです。(シリンダー中央部にアイドラーと共に組み付け)手に持っている左側が初期物で切りかきの部分にゴムのダンパーがつきます。今回はこの車輌に付いていた初期物は使用せず右側のシャフトに変更して組み付け。
エンジンオーバーホールの模様
ヘッドガスケットまで組み付けたところ。先程のシャフトを使ったアイドラーが中央部に見えます。
エンジンオーバーホールの模様
シリンダーヘッドを締め付けるのに使うヘッドナットとワッシャです。
エンジンオーバーホールの模様
シリンダーヘッドまで載せたところです。
エンジンオーバーホールの模様
今回使用したMK2純正のオートカムチェーンテンショナーです。
エンジンオーバーホールの模様
テンショナーを組み付けたところ。
エンジンオーバーホールの模様
テンショナーを固定するボルトの画像です。このボルトは純正品を使用していないので長さ を調整の為に切ったあと、端部を旋盤で削っています。
エンジンオーバーホールの模様
バルブクリアランスを調整中。クリアランスは「必ずいくつにする」というふうにはしておらず、その時々で良いと思うクリアランスにしています。もちろん大幅に変わるものではありませんが。
エンジンオーバーホールの模様
特殊工具を使ってシムをはずしているところです。
エンジンオーバーホールの模様
バルブクリアランスの調整が終わって、カムスプロケットボルトをはずし雌ネジ部を脱脂しているところです。この後、適切なトルクで締めます。
エンジンオーバーホールの模様
カムスプロケットボルトの締め付けが終わったところです。
エンジンオーバーホールの模様
ヘッドカバーの裏にあった日付らしきもの。私は特別思い入れはありませんが、綺麗に残っていたので撮ってみました。
エンジンオーバーホールの模様
ヘッドカバーまで組み終わったところ。カムプラグ(三日月のゴムの部品)は液体パッキンの塗り方や組み方が正しければ飛び出てくることはありません。よって裏返す必要もありません。美しさも大切です。
エンジンオーバーホールの模様
キックシャフトのメクラです。ここにマークなど入るのはあまり好きではないので当社で製作。 
エンジンオーバーホールの模様
メクラを組み付けたところ。
エンジンオーバーホールの模様
オイルクーラー取りだしを組み付けたところ。オイルプレッシャースイッチは長く使っていても壊れたことがないのでオイル通路側の接点だけ磨いていつも再使用です。
エンジンオーバーホールの模様
タコメーターギヤまわりの部品です。ここの部分から良くオイル漏れしている車輌を見 かけますがキチンと組み付ければ数年は漏れません。
エンジンオーバーホールの模様
エンジンに組み付けたところです。
エンジンオーバーホールの模様
ジェネレーターのコイルです。オイル漏れの原因となるリード線を交換します。
エンジンオーバーホールの模様
最初についていた線を根元からはずし、線を交換したところです。
エンジンオーバーホールの模様
他の部分を壊さないよう丁寧に作業する為、気を使い結構時間がかかります。
エンジンオーバーホールの模様
ジェネレーターカバー内を洗浄し、脱脂したところです。
エンジンオーバーホールの模様
先程リード線を交換したジェネレーターコイルを仮ばめしています。一度はめて、カバー内のリード線の長さを調整しておきます。いい加減にするとスタータクラッチの部品とリード線が干渉して不具合が 生じる事があります。
エンジンオーバーホールの模様
エンジンをひっくり返し、オイルポンプなどを組み付けます。
エンジンオーバーホールの模様
ノックピン、オーリングを忘れず組み付けます。
エンジンオーバーホールの模様
オイルポンプを組み付けました。 オイルポンプは状態が良かったのでそのまま洗浄のみして再使用です。
エンジンオーバーホールの模様
オイルパンの内部です。
エンジンオーバーホールの模様
オイルフィルターまわりの部品です。フィルターは純正品が良いです。
エンジンオーバーホールの模様
エンジン下部の組みつけが終わったところです。ガスケットが変にはみ出ないように組み付けています。
エンジンオーバーホールの模様
エンジンを再度ひっくり返しクラッチ回りを組み付けます。ご覧のようにハウジングは綺麗です。
エンジンオーバーホールの模様
クラッチディスクです。鉄プレートは状態が良かったのでレストアして再使用。ディスクは新品に交換。
エンジンオーバーホールの模様
オイルを塗ってクラッチディスクを組み付けたところ。
エンジンオーバーホールの模様
クラッチスプリングです。他車種のものを使用。
エンジンオーバーホールの模様
クラッチ回りは完成です。
エンジンオーバーホールの模様
エンジンオーバーホールの模様
ミッションチェンジ機構です。リターンスプリングを交換します。Z1はMK2などに比べスプリングなど をきちんとしていないと不具合が出ることもあります。チェンジのアームもつめの部分など悪くなっていることや支点のかしめ部分も悪くなっている場合もあります。
エンジンオーバーホールの模様
カバーを取り付けたところです。画像では見えていませんが、一番下部のシールはオイル漏れしやすいので数年に1度交換した方が良いです。
エンジンオーバーホールの模様
ブローバイ回りの部品を組み付けたところです。
エンジンオーバーホールの模様
内部もカバーも後期物と同じに見えますが同じではありません。ボルトは欠品なので再メッキしています。
エンジンオーバーホールの模様
キャブレターは今回FCR35mmを使用する関係でインシュレーターを口径の大きいものに交換します。
エンジンオーバーホールの模様
インシュレーターも純正品が良く、キャブレターの差込(アダプター、スピゴットなど色々呼び方あり)にあわせ部品を注文しています。純正品は品質が良く一度交換するとかなり長持ちです。
エンジンオーバーホールの模様
先程途中まで作業していたジェネレーターです。画像では見えませんが液体パッキンを塗って ボルトにネジロックをつけて組み付けます。
エンジンオーバーホールの模様
カバーを組み付けるエンジン側です。
エンジンオーバーホールの模様
ジェネレーターカバーを組み付け、反対側のポイントカバーを組み付けたらエンジンが完成です。
エンジンオーバーホールの模様
エンジン完成です。
エンジンオーバーホールの模様
このエンジンはサンドブラスト仕上げ、カバー類バフ仕上げです。
エンジンオーバーホールの模様

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