シリンダーヘッドガイド穴径と程度の関係

今回もシリンダーヘッドの話です。
エンジンをオーバーホール(以下OH)する時に
当然ヘッドもOHします。
その時にヘッド面(シリンダーとの接合面)の歪が
過去どのような使われ方をしていたかの判断のひとつとなります。
チューニングエンジンだから沢山歪んでいる、
逆にノーマルだから歪んでいないなんて一概に
言える事ではありません。
暖気運転のしすぎ、渋滞にはまる時間が多い、
逆に上まで回すことが殆どない、ちょい乗りが多い
キャブセッティングがあっていない、
無理に負荷をかけた運転をしている、などなど
エンジンのコンディションを左右することが
沢山あります。
特に空冷エンジンは使い方によってヘッドの
痛み具合が違ってきます。
その、元の使用方法が適切だったかどうかが解りやすい部分が
もうひとつあり、それがバルブガイドを抜いたときの穴の径です。
ノーマルのガイドが入っていても熱的に厳しい使用
をしたものは大きく広がってしまっています。
まだインテーク側はそうでもないのですが、
エキゾースト側には顕著に現れます。
例えば、インテーク側が12.04mmだったとしても
エキゾースト側が12.09mmや部分的にはもっと広がっている
部分もあり、そういう部分が12.12mmにもなっている
場合もあります。
これが状態が良いエンジンですとどちらも12.025~12.04
あるいは12.05までで収まります。
大きく広がっていても、他に問題がなければ基本そのサイズに
合わせたバルブガイドを製作して、組み付ければ治りますが、
そのようなヘッドが載っているものは、エンジン腰下も状態が
悪いものがおおく、さらに車体も程度の悪いものが多いです。
そのような車体を買ってしまうと、治すことは出来ても
なんせお金がかかります。
私はエンジンをOHする際、ここの径が広がっていないものに
出会うとうまく扱われてきたのだと、嬉しくなるのです。

コメント

  1. 小山田 より:

    大事に乗ってたつもりでも、間違った知識で名車を台無しにするところでした。
    せっかく生まれかわったエンジン、大事に育てます。

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