Z2、R1

現在、組立作業中の車両はZ2になります。
DSC01008.JPG
こちらはそのエンジンになります。
このエンジンは、ポート研磨、ハイカムシャフトなども
組み込んだ仕様となっています。
車体もそれに合わせフレーム補強なども行っています。
受注を受け1年ほどたっておりますが、
現在車体の組み付け作業に入っています。
このZ2が完成しましたら、次にZ1の部分整備車両、
それと並行してZ1R-1型の組み付け、次にZ1
その次にMK2、それと並行してZ1R-1型などなどと続いていきます。
さて、Z2、Z1000R1については高額な状態が
続いています。とくにZ1000Rは高いです。
R1はベース車両は300万円越えです。とてもベース車両自体に
そこまでの金額は私には払えません。
Z2についても、Z1に比べるとかなり高値になってしまいます。
よくご質問を受けるのは、Z1とZ2はどちらがよいですか?
という内容です。
これについては、こう答えます。
「どうしてもZ2が欲しくて、お金もなんとかできて
 時間も待てるならZ2でもいいですよ。
 ですがお勧めはZ1の初期モデル以外の車両です。」
私の大切にしていることは、古いバイクであっても
普通に乗れることですので、そこに対して自信のない車輌(車種)
は売らないようにしています。
初期モデルのフルオリジナルが欲しい場合は、弊社ではなく
そこの得意なショップさんがおすすめです。
また現在のバイクと同じものを旧車にお求めになるお客様も
弊社のほうではお断りしています。
どんなに技術がすすんでも基本設計は昔おこなったバイクですし、
すべてを換えるわけではありませんので、どんなに改良された部品が
でてきても新しいバイクとは取り扱い、乗った感覚の面で
違う部分があるからです。
そういう方向けには新しいバイクが新車で売られています。
話がそれましたが、大切なのは機能面でまず、きちんとした
本来の状態で乗れること、そしてその次に外観の仕上がり具合がきます。
車種にこだわるあまり機能面の整備もできず、調子が悪くトラブルばかり、
次から次へと修理ばかりしていては楽しくありません。
Z2、Z1000Rを本来の調子で所有されている方を見て
私はこう感じます。
そのお客様たちはそれだけのものを手に入れるに
あたり、人3倍頑張って、その証として手に入れている。
楽して手に入れているわけではない。
その責任の重い仕事、人3倍働くことで手に入れたZ2であり
Z1000Rです。
仮に100万円の買い物と、200万円の買い物では
2倍の金額だから2倍の頑張りで買えるわけではないと思います。
それ以上の頑張りが必要だと感じます。
私には受注を受け、それらのバイクを製作することはできても
自分で買うことはできません。
自分で買える、そこの域には達していないと思います。
たまたま好きなバイクが私の場合R2、Z1などだから
よいですが、(MK2は10万キロ以上乗りましたし)
Z2、R1、MK2の人は本当に大変です。
今所有のバイクはZ1000R2ですし、丸タンクならZ1を
きちんとした状態にして乗ります。ボロのままでは乗りません。
ボロのままで乗るぐらいなら乗らないと考えます。
そこにはこういう仕事をしている、小さなプライドがありますし、
人には良い物に乗ってくださいと言っておいて、自分は調子の
悪い物に乗っているなんてありえません。
ただそのようなきちんとしたバイクを数あるショップさんの中から
弊社に注文いただけたことを誇りに思って、できるだけのものを
だしたいと思います。責任重大です。
またZ1、MK2をフルレストアで弊社で買うとなった場合も
通常のショップさんで買うようには簡単にとはいかず、
やはりそれに見合った人一倍の努力を皆さんされています。
お金のことだけではなく、家族の了解を基本自分一人だけが楽しむものに
得るのは大変だと思います。ましては、車よりも危ないですし。
ですが、納車後数年たって、
「これがあったから仕事とか頑張ってこれた」
とお客様に言われた時には、この仕事をしてきて良かったと感じます。
今も1年以上納期の先のバイクが何台もあり
申し訳なく思っておりますが、たくさん売ってたくさん納車するより
目の行き届く範囲で作業していきたいと思っています。
車両購入のお客様だけでなく、整備や点検待ちのお客様にも
お待たせしておりますが、今後ともよろしくお願い致します。

コメント

  1. 小山田 より:

    バイクがなくとも頑張らないといけないのですが、
    あるとモチベーションが違います‼
    行き先、景色もよりも走ってる体感に酔いしれ
    てます。
    これからも素晴らしい旧車を創り続けて下さい

  2. 山下 より:

    遅くなりましたが社長明けましておめでとうございます。私もRSとR1を所有していますが、購入した時期がまだ良かった時期だったのでしょう。今の様なお値段では無かったですし、個体数もありました。今となれば小山田さんの言われている通り人生の糧と仕事ががんばれると言うことでしょうか。これからもお仕事がんばってください。

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