5月29日に紹介したGS1000のカムチェーンテンショナーです。
刀と全く同じかどうかは解りませんが
そっくりです。
今回FCRキャブレターを取り付けるのですが
そのままではカムチェーンテンショナーが大きいので干渉し、
取り付けることはできません。
またGS1000はFCRキャブレターも車種設定がなく、
ほかの車種のものを流用する必要があります。
キャブレターはキャブピッチ(1、2、3,4気筒間の幅)
が一緒のカワサキZ用を使います。
このGS1000はインシュレーターの取り付け部の
エンジン側ポート径がとても小さいので、通常使う大径タイプでは
インシュレーターとエンジン側に大きな段差が出来てしまいます。
そこで径の小さめなZ用のノーマルインシュレーターを
使うことにします。
ちなみにポート研磨などで拡大の加工をするときは
大径のインシュレーターを使います。今回はエンジンは
バラさないのでポート加工はできません。
GS1000はバルブ径が大きいので本来の能力を
発揮させたければポート加工もしたほうが良いと思います。
ただその場合は当然エンジン全バラコースとなり、
費用がかさみます。
またノーマルインシュレーターは大径タイプに比べ
やや長いのでキャブ全体が後ろに数ミリ下がり
燃料コックの干渉がきつくなります。
もともと燃料コックは変更が必要ですが、
そちらの対処も必要です。
キャブのアダプター
(インシュレーターに差し込む部分、スピゴットともいいます)
にノーマルインシュレーター用の径の小さいタイプを選んで
使用します。
FCRキャブレターの取り付けで一番の問題は
カムチェーンテンショナーをどうするかです。
通常はねじ込んで調整する、マニュアルタイプを
作ってつけるそうですが、私はそれが好きではないので、
別の方法にすることにしました。
好きでない理由としては、カムチェーンの張り具合が
解りにくく、万全を期すにはその都度ヘッドカバーを
外したりして張り具合を確認する羽目になるからです。
カムチェーンを張りすぎるとバルブクリアランスも
大きく変わってしまいますし、緩すぎればバルブタイミングが
狂いますので当然良くありません。
そこで今回はZ1000MK2用とGS用を加工して合体させて
使用します。
これが製作したものです。
取り付けるとこんな感じです。
これですと、オートタイプにはなりませんが、
ノーマルのZ1同様簡単に調整できて、張り具合も
ノーマルと同じ強さで張ってくれます。
取り付け部もシリンダーの形に合わせて菱形に
すればより自然で良いのですが、今回は削った
部分が色が違って目立ってしまうため、
あえてそのままとしました。
これはエンジン外観をレストアする時がくれば
合わせて行うと良いと思います。
エンジンを加工するとき、純正と違う部品を取り付けるときは
その場しのぎではなくオーナーさんのメンテナンスなども
しやすいように作っておく、それが大切だと思います。
こだわりというより、整備する側から考えれば、当たり前だと思います。
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