当社ではブラストはこのようにマスキングしてから行います。
まだ作業途中のものです。このエンジンはZ750FX用です。
まずは、ヘッド。
次にシリンダー、壊れていて使えないクランクケースを
治具にして下にはめています。
クランクケース。カバー類はこのエンジンのものではなく
ブラスト用にしているものを使ってます。
サンドブラストは、絶対にこういうふうにしなければいけない、
という方法はなく、要はメディア(使用する砂、この写真のものはアルミナ)
が当たってはいけないところを、きちんと当たらないように
することと、錆や汚れをきちんと落とせれば良いと思います。
ある程度ざっと落とすまでは、それほど根気もいらず
ストレスもかからないのですが、そこから細かい部分を
いかにきちんと落とすかが頑張りどころです。
また後で塗装する場合は、それに適したメディアや番手を、
使うことが大切で、あっていないと色がはげるのが早くなります。
そのまま色を塗らない場合は、アルミナなどでブラストしたあと、
外観が綺麗になるメディアを再度ブラストして仕上げます。
きちんとマスキングなどすれば、内部にメディアが入る
心配はありません。マスキングや治具をとるときに、
多少落ちる程度でそれはその後に洗浄します。
繰り返しになりますが、エンジンのサンドブラストは、
砂を当ててはいけない箇所に絶対に当てない、
入れてはいけないところには絶対に入れないことが大切です。
なおかつ、後で色を塗る場合でも、手を抜いてブラストが
不十分にならないようにすることが大切なので、
外注に出すことはありえない仕事です。
このような仕事は、技術的には難しいことでは
ありません。
ですが、手を抜こうと思えば、いくらでも手を抜ける
作業ですので、その店の考え方が如実に解る部分です。
エンジンまるごと1機、中身がない状態で組付、
ブラストする方がマスキングなどの養生する時間が
半分程度で済みます。
ですが、このように分離した状態で養生して、
ブラストしたほうがより丁寧に、きちんと見にくい
箇所もブラストできるのでこうしています。
色を塗る場合には、色塗り前のアップの写真が
残っているといいですね。
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