当社のホームページ、ブログ、フェィスブックでは
ノウハウをたくさん公開しています。
何を作業するにしても毎回改良し、
どんどん変更してしくため、
ホームページで紹介している300枚程度しか
写真がない車体の製作模様や、
それ以外の車体、エンジンの製作模様は、
たとえ数年前程度の物でも過去の物で
最新の物とは違います。
(HPは内容を入れ替える時間がとれないため)
どんな部分にも良くできる種はあるもので、
その車両を完成させる時にはその時のベストを
尽くすのですが、バイクを1台フルレストアする様な
大がかりな作業では新しく作業するごとに
さらに良くできる部分があるものです。
そこがこの仕事の大変では
あるものの、面白いところです。
話はそれますが、
当社の作業で唯一、根気はいるが、
難しくない作業のサンドブラストのみを
してもらうアルバイトを募集中です。
ブラスト作業のみしていただきます。
マスキングなども当社で行い、
ブラストのみしていただきます。
レストアに興味がある方はご連絡ください。
話を戻します。
当社の情報としては、
フェイクブックや、ほとんど同じ内容を載せている
ブログが最新のものに近く、商品はなるべく
新しい情報を参考にしていただきたいです。
少し具体的に紹介しますと、
最近では写真の部品になりますが、
当社製リヤブレーキキットのキャリパーサポートの
剛性を上げました。
厚さ10mmだったものを12mmに変更しています。
これはフィーリングの向上を狙ったものです。
またメーターのレストア時に使用するリング、
これも売られていないので、以前から型を作り、
当社で製作している物ですが、
これも少し形状を変更し、かしめた際に
適切な形状になるように改良しました。
どちらも今までも問題なかったのですが、
より良くするための変更です。
こういう部品が自社製品でない時には
売っている物を買うしかなく、
もっとこうしたら良くできるのにという部分が
解っていても簡単に改良はできません。
自社製品ならすぐに対応できます。
自社製品以外の物もたくさんありますが、
一般で売っている物をただ買って組み付けるだけで、
良いものが出来上がると思っている人がいますが、
対象物が古いバイクの部品は、それでは
たいしたものはできあがりません。
先日たまたま隣がバイク屋の駐車場に
車を止めたのですが、
そこのバイク屋の店員が大型バイクに
この部品をつけたら良くなるみたいな話を
大きな声をしているのが聞こえてしまいました。
私は心の中で、
「その部品をそのまま使っても良くならないよ!」
と思っていましたが、もちろん余計なことは
いいません。
そこは一般的なスクーターなども並ぶ
バイクの販売店で、ノウハウがないのでしょう。
また当社で製作できないものは他社製品を
購入することに当然なります。
例えばホイールなどで、ステッカーは貼られた状態で
通常納品されるのですが、その貼り方や大きさなど、
変更した方が良いとは思えるときは、
メーカー側に連絡して貼らずに送ってもらい、
サイズは加工したのちに当社で貼ります。
こういう、ホイールや各部品は良いものでも、
ステッカーなどになると枝葉の部分で、
(大事なことですが)
気になる部分は要望としてメーカーにも伝えますが、
そんな細かいところは自分で何とかすべきです。
ですので当社で動いて思うようにします。
また同じくホイールのスプロケットを
固定するナットが付属しているのですが、
(2種類ある)
これが締めつけにくい物がついていたりした
場合は変更してもらったり、してもらえなければ
当社で用意して変更します。
こういう部分は考え方が違ったりして、
何を優先するかで使用する付属部品が違って
きたりするのですが、
単に出荷時に間違っている時もあります。
当社では、なるべく整備しやすい部品、
また機能面では同等でも見た目でバランスが
悪いと思ったら変更します。
同じナットを締めるのにも、
特殊な工具で作業する必要があったりすれば
納品されたあと、対応する人は大変でしょう。
ボルトナットが緩まないなんてのは
以外と大きな問題になったりします。
作業しにくい部品が付いていれば
整備の際に誤って壊してしまったり、
回りの部品に傷をつけてしまったりするものです。
できるだけ余計な傷などは避けたいものです。
また緩める時にかじりやすい部品は
あらかじめ少量グリスを塗ったり、
振動でネジがゆるみやすい部分は
本来ネジロックは塗らなくて良い箇所も
弱いタイプのネジロックを塗ったりします。
最初は面倒ですが、慣れればそれが当たり前になります。
ネジやボルト類は場所によって
少しずつ緩んできてしまうものですが、
緩んでくること以上に、整備で緩めたい時に
緩まない方がおおごとになります。
ですのでそこの部分は考えて組み付けます。
またメインハーネスなども、大がかりな変更は
しないのですが、要点は変更します。
ビニールテープをはがしている写真が変更前です。
ヘッドライト周辺やフレームのネックの部分で
動く部分で鉄の部品にやや鋭角に干渉する箇所などは、
組み付けてすぐには何も問題は起きませんが、
走行距離が増えて来た時に、
被覆がはげてショートする恐れがあるので、
一度カプラーなどを抜き保護チューブを通したりします。
同じくネック周辺の部分に、雑にビニールテープが
巻かれている部分は一度テープをはがし、
ネバネバ、べとべとを落とした後に
テープ巻きなおしたり、明らかに余計な物は
削除したり、長さを調整したりします。
以前はそこまでしていなかったのですが、
最近はどんどん手を加えるようになってきました。
カプラーもできる範囲で整備する時に
外しやすいように、またきちんとはまっているか
確認しやすいようになるべくしておきます。
保護チューブは細いチューブに通す方が、
曲げに対しては自由が効くので、
場所により数本の配線を1本のやや太めの
保護チューブに通すより、1本1本を細い
保護チューブに通したりします。
太いチューブは緩やかに曲がらず、
折れたようにしか曲がらない時があるのです。
もちろん場所よって太いものも使いますが、
細い方が手間はかかるのですが、
融通がききます。
ほとんど古いバイクの電気系のトラブルは
接触不良と、振動や、動く部分の
被覆のはがれによるショートです。
ですので考えられることは全て行います。
口で言うとなんてことないのですが、
毎回同じではないので、確認しながら
新しく変更する場合は一日くらいかかったりします。
本当に地味な作業です。
こういう作業ばかりしていると、
体を動かさないのですぐに体重が増えます。
これら加工などした作業は要所を全て写真に
残します。また、過去の作業を撮影したものも
作業前に見ておいて参考にします。
新しくアイディアが浮かべばこのように
どんどん変更します。
いきなり良い物を作ることは難しいですが、
独立時に持っていた技術を元に、
少しづつ積み重ねて、現在の形になりました。
過去の作業写真を見ていると、
その時には思いつかなかったことで
良いアイディアがひらめくこともあり、
また以前の作業中にアイディアがあっても、
適切な材料、部品が手元になく実行できなかったものも、
必要な物を準備して、今回は実行できるようななった、
となります。
時々こんなに情報をノウハウを公開していいの?
と質問されることがあるのですが、
全く問題ありません。
なぜならば、公開している内容の一部だけを
まねることができても、それだけでは
車体が完成した時には大したものには
ならないからです。
当社の増井君にも良く言うのですが、
10の部品で、それぞれ10の工程を作業する
必要があれば、それは全て行わなければ意味がない
という場合で、
この10工程しなくてはいけないうちの
8つしか、手を抜いてしなかったとなれば
必ずその手を抜いた分悪い結果がでると
言うことです。一つ一つの積み重ね
で完成度を高めます。
もし依頼する方の予算が足りない場合は
フルレストアすることは辞め、
整備して乗るのに向いた車両を
ベース車両として購入し、きちんと整備を
して乗ればいいだけのことです。
あるいは最近多い、今お持ちの車両を
レストアすればいいのです。
皆さん良いバイクを持っているのに、
本来の魅力や、ポテンシャルを知らないままの
方が多くいらっしゃいます。
また純正部品であっても品質にはバラつきが
あったり、同じ部品を頼んだのに
内容が勝手に変わったりします。
純正部品も品質が下がることがあるのです。
今までクロームメッキだったものが
ネジなどに使われるユニクロメッキに
変わってしまったり、
ゴムの材質が変わったりします。
メッキが変われば、再メッキしたり、
べつに部品を作ったりします。
これまた段取りが変わり、メッキも小ロットでは
頼みにくいので、非常に面倒です。
ゴムの材質が変わると、代わりの物がなかったり、
作ることができないのであれば
さすがにどうしようもないので、
組み方を変更したりして工夫します。
当社では良く再メッキをメッキ屋さんに出しますが、
部品や、メッキによって出す会社を変えています。
何でも再メッキすれば綺麗になると思われている方が
いますが、元の状態が良くないと、綺麗には
仕上がりません。程度の悪い純正部品より
社外品新品の方がはるかに良いこともあります。
この辺は塗装などの下地と全く一緒です。
またネジやボルトは1本1本同じ状態には
仕上がらないので、1台分しか必要なくても、
必ず数台分だし、良い物を使います。
また細かいボルト類は、以前の方が純正部品の
再メッキを使う割合が今より多かったのですが、
今は以前より純正のボルトを使う割合を減らしています。
(ただしクランクケースの合わせのボルトなどは
必ず当社では純正を使います。)
理由は元の状態や、メッキ作業を担当した方にも
よるのですが、再メッキの方が新品にメッキより
いくらか見た目品質で落ちることが多いためで、
1台のうちの一部がすごく綺麗で、
他の部分で落ちる部分があると、いかにも安レストア
したというような不自然な感じになります。
そこで多めに部品をメッキに出し、新品のボルトも
多く用意するようにして、都度考えて
使用しています。これも毎回同じではなく、
オリジナルの車体の雰囲気に近い物は
できる範囲でそれにあったもの、
チューニング車両は逆にオリジナルにこだわり過ぎると
かえって不自然になることもありますから、
表面の仕上げなとを変えたりする時もあります。
初めてレストアを依頼する方と
私どもでは経験が違いますので、
任せていただく方が良いと思います。
こういう部分も経験し、毎回改良しつつ
積み重ねてきたもので、一部表面は
マネできても全体はできるものではありません。
なので全く問題ないのです。
だいたいこんなに手間がかかり、
儲からないことをマネしようという人が
いるとも思えないのですが。
今日最後に紹介しているのが
バルブシートカットすり合わせ後に
光明たんでバルブのあたりをチェック
しているところの写真です。
まずバルブに光明丹を塗るときは
写真の程度に塗ります。
この写真は解りやすいように
少し濃いめの物をぬっていますが、
濃く、たくさん塗りすぎると
あたりがでてないくても光明丹が
バルブシートにべったりついてしまい、
きちんとあたりがでているか解らなく
なってしまいます。
そこで少し薄めにバルブに塗り、
綺麗にあたりがでているかチェックします。
これは古いバイクの整備では極めて重要な
チェックだと思います。
光明丹をバルブに塗り、
力を入れずにバルブとバルブシートを
密着させてこの写真の様になればOKです。
力を入れてはダメです。
力を入れると、バルブと、バルブガイドには
クリアランスがあるので、少々斜めのあたりでも
綺麗にあたりがでている様に見えて
しまうことがあります。
例えばこの時に右側半分しかバルブシートに
光明丹がつかないとなれば、
バルブがバルブシートに対し、
真っすぐあたっていない状態で、
そのままの状態ではもちろん密着にも
問題がありますし、走行距離が増えるに従い、
バルブガイドの減るのも早くなります。
特に2バルブモデルはバルブが大きいので
余計にそうなりやすいです。
きちんとあたりがでていなくてはいけません。
もしあたりがきちんと出ていない状態なら、
最初から圧縮抜け気味になることも考えられ、
またガイドが早く減るということは
早くパワーダウンもするということです。
もちろん光明丹を塗るまえのバルブシートも
綺麗な梨地状態になっていなくてはいけませんが、
そうなっていても、光明丹でチェックすると、
綺麗にあたりがでていないこともあります。
バルブシートの当たり面チェックと、
(もちろんあたり幅、径なども)
光明丹でのチェック、両方とも大切です。
ここから下はGS1000について書いた、
先日の内容そのままなので、
すでに読んだ方はとばしてください。
ビトーR&DさんからGS1000の
各パーツが販売され、そちらが組みこまれた
写真が届きましたので紹介します。
当社でもGS1000の委託販売車両がありますので、
この写真の状態を基準に、マフラー、ブレーキなど、
各部を変更したオリジナル物を製作可能です。
今まではなかなかGSは良いパーツがなかったのですが、
カワサキ車や、カタナの様に良いバイクに仕上げることが
可能となりました。
GSの本来の魅力が伝わればと思い紹介しました。
在庫しているGS1000は当社ホームページ内、
タサキチューニングからのお知らせ
http://www.tasaki-tuning.com/info/index.html
の方に、詳しく車両を紹介しています。
GS1000については、金額などご興味のある方は
当社ホームページ内、
無料お問い合わせフォーム
http://www.tasaki-tuning.com/contact/index.html
から、お気軽にお問い合わせください。
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