Z1フルレストア車の紹介です(納車済)

Z1のフルレストア車が完成したので
紹介します。
一見同じような雰囲気のバイクでも、
実はお客さんのオーダーで一台ごとに
それぞれ結構違いがあります。
それは見た目だけではなく乗っても
違い、そこがキャブレター時代までの
鉄フレーム車の面白いところです。

今回のZ1はノーマルポジションですが、
依頼でシートはあんこ抜きのタイプで、
リヤサスペンション取り付け上側の
レイダウン加工と、それに伴う
フレームリヤ回りの補強、
前半はガセット部のクラック対策と
左右ダウンチューブの連結の補強のみです。

エンジンは鍛造ピストンを使ったOH仕様、
マフラーは当社製
チタンのショート管、
フルレストア車です。

このノーマルスタイルで、シートを
あんこ抜きすると、加速するときに
シートを加工していないものよりも
後ろに荷重が多めにかかるのですが、

(当社ではノーマルポジションの場合は

お客さんにシートの加工をしないことを
お勧めしていた)

リヤの補強が思う以上に効いて、
リヤ回りがノーマルのものより

しっかりしてリヤショックのイニシャルを
2㎜程度余分にかけるだけで、
エンジンはノーマルに比べトルクも
出力も上がっていますが、
普通に飛ばす程度ならピシッと

安定して走れました。
もちろん元になったベース車両の
状態が良いのも理由の一つです。

今回も納車前に距離で200キロほど
高速道路と、一般道で走ってチェック
していますが、直進での安定感が
良い印象です。

もちろんその他の部分の整備がきちんと
行われているのは当然です。

今回のシートのあんこ抜きもそうですが、
(皆さんこの程度のことと簡単に考えている
かもしれません)
当社はお客さんに言われたからといって

全てをそのまま受け入れて、
作業を行うわけではありません。
これはよくある職人風を吹かして
お客さんに対して上からものが
言いたいわけでも、とりあえず反発(笑)
したいわけでもありません。

私たちバイクを売る側は、
金額にもよりますが、できるだけ
まともなものを納める義務があると思います。
食事であれば、まずは衛生上きちんとしていて
おいしいということですね。

当社でバイクを買ってくれる人は
お客さんはバイクのことに関しては
基本素人になりますから、
それをやったら明らかにダメという
作業を依頼された時には、理由を
説明し断ることも必要だと思います。

ただ今回のようなことであれば、
そのままだと良くないけど、こうすれば
大丈夫かなというものは経験上解り、
対処できるわけです。

見た目だけ自分好みになればよいと
言う人もいるかもしれませんが、
やっぱりバイクは乗って、見て楽しむもの。
今回も出来上がったZ1に乗っていると
こういう良いバイクを知らないまま
一生を終えるのは
もったいないとすら思います。
お金はあの世には持っていけませんから。

できるだけ見た目も含めお客様の理想は
かなえたいと
思います。
そして注文をするしないを決めるのは
お客様。
ですが、できるできないを判断するのは
私たちです。そうでないとクオリティが
下がって、無責任なダメバイクを
納品することになりますので。

 

 

 

 

 

 

 

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