車検整備でお預かりしているGPZ900Rに昨日乗りました。
関東方面にお住いの方ですが、フェリーを使い自走で持ち込んでいただいています。感謝!
このGPZ900Rは元々当社のお客様が乗っていたものを手放すことになり、その際に現オーナーさんが購入され大掛かりな整備とさらに仕様変更をして納品したものです。写真は納車したときのもので約1年半ぐらい前のものですが、その時と変わらない印象でとても綺麗に維持されていました。
梅雨時期ですので、晴れでないとできない作業を一気に進めなくてはいけないのですが、私が試乗テストを行います。持ち主の方からお話があった部分の確認事項を頭に入れつつ、それ以外の部分も確認します。
試乗の結果としてはまさにエンジン、車体共に絶好調で、大変乗り易くエンジンも上までスムーズに回っていきます。自分でも良いバイクを売っているなと自画自賛。エンジンの方は納車時よりもスムーズに回るようになっています。走行距離が進むにつれ良くなっていくところもありますが、オーナーさんの普段の扱いが良いこと、また今回高速道路なども走っているようですから、それもプラスに働いたのでしょう。
ニンジャはどうしても扱いが悪いとガサガサ回るエンジンになりやすいのです。
ノーマルのGPZ900Rは乗りにくく、エンジンも負圧キャブが足を引っぱって反応がワンテンポ遅れる所が残念な感じですが、このニンジャはそういうところが一切なく、あらためてニンジャってこんなに良いバイクになるんだよなという感想です。写真で見るより生で見るほうが当然カッコもいいわけです。
ノーマルのスタイルに近いGPZ900Rが乗りたい方はこの形をお勧めします。見えないところのスプリングなども変更されていますが、さらに強いて言うならライディングステップキットに変更すれば、ギヤチェンジがスムーズに行えることぐらいでしょうか。
ただ、この車両は元々の状態が良くノーマルのエンジンに整備を行ったものですが、そういう状態の良いベース車両が極端に少なくなっているんですよね。したがって今後の注文の方は最初からエンジンオーバーホールの必要があるかもしれません。
さらに昨日走ったわけではありませんがこちらのZ1-Rも車検です。
このZ1-Rは約8年前に納品したバイクで、写真も製作時のものです。九州内の方ですが、毎回車検ごとにやや遠いところから持ち込んでいただいています。いつもありがとうございます。
こちらも私が試乗しましたが、以前より乗り易くなっています。元々Z1-Rは走ると不安定なバイクで、乗っていると軽快なものの、腰高でやや乗りにくい印象になります。これはこのスタイルありきで作られているからで、神経質な人は買ってはいけないバイク、こういうもんだと思って乗るバイクです。
それでも納品時より乗り易くなっています。一番の理由はフロントフォークや足回りが良く動くようになってきたことだと(いわゆる少しへたってきた)思われますが、特に純正フロントフォークはオーバーホールしたてはシールのフリクションがきつくて動きが渋めになります。
沢山距離を走られるタイプではないので、ここにきて動きが良くなってきたのだと思います。オーナーさんも「なんか乗り易くなってきた気がする」と言われていましたが、まさにその通りです。やっぱりわかるんですよね。そのほかの部分も絶好調で、今回ヘッドカバーガスケットのみ交換しましたが、そんな程度です。最初にきちんと作業し、乗り方も良ければトラブルなんてほとんどありません。
これ以外にもう一台、(写真はないのですが)Z1のエンジンオーバーホールと車体の一部整備のご依頼で長く預かっていた車両もテストしました。このバイクは入庫時整備不良状態で持ち込まれ、とても乗りにくくエンジンも全くパンチがない状態でしたが復活しました。
もちろんエンジンオーバーホールだけでも結構費用はかかりますから、車体すべての整備というわけにはいきませんが、すぐにしなければならない部分は整備できたためかなりまともになり、素直に曲がるようになっています。やっぱり古いバイクはきちんと作業すればやっただけの結果が出ますから、本当にいいですね。
ニンジャのオーバーホールでお預かりしているエンジンも塗装が今日で終わる予定です。車体組付けに入る3台のZ1000、Z1000R2、GPZ1100も良いところまで段取りがすすみ、そのほかの方の作業もブラストなどコツコツ進んでいます。さらにZ系ヘッド3機の作業も進んでいます。
近いうちにスズキカタナ1100も入ってくると思うので、高額になる前、まともな金額のうちに手に入れたい方はご連絡を。金額がすごく上がってから動くのはもったいないことです。カタナもGPZ900Rのように、エンジン、車体に必要な部分手を加えるとあのスタイルのまま、とても良いバイクになるんですよ。
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