部品がない!

日記

ブログ下部、noteのリンク先が間違っており修正しました。
あらためまして、本題。
ここ1年、旧車バイクの純正部品入手が急激に難しくなってきています。一番理由は各メーカーが作るのを辞めてしまうことが多くなっているからです。信じられないほどに。

もちろん古いバイクには元々欠品はつきものなのですが、今までは注文すれば割と普通に購入できていた消耗品(重要な物)が欠品になっていることがとても多くなってきているのです。
そのあおりで欠品の中古部品の値段も急激に上がっています。

一つ例を挙げるとエンジンオーバーホール時には必ず必要になるもので、写真のGSX1100Sカタナの純正カムチェーンテンショナーです。とにかくこれがない。
この部品はエンジンの中でも超重要な部品でこれなしにはエンジンオーバーホールはできないと言ってもいいと思います。

写真のテンショナーは何とか無事購入できたものですが、値段は純正で販売されていた時の約10倍くらい。恐ろしい値段ですがそれでも買えてよかった。

国内にない時は海外を探し手に入れたりするのですが、海外でも見つからない。あるという事で注文すると全く違うものが送られてきたり。あちこち手配してようやく手に入れることができました。

そのほかカタナでいえばこれまた重要なミッションのベアリングやオイルシール。特にオイルシールは特殊な寸法なので代替え品もなく簡単に作ることもできず、とにかく大変。

皆さんお金さえ払えばすぐに部品もバイクも手に入ると勘違いされている方がとても多いのですが、そういうものではありません。

自分の乗っている旧車バイクの必要な部品や欲しいと思っている旧車バイクの部品が、多少高くても手に入れることができるというのはとても幸せなことなんです。あるいは転倒して壊れてしまったときにそれが治せる、なんてことも旧車では当たり前ではないわけです。

もしこのブログを読んでいただいている方で、古いバイクを買う予定がある、エンジンのオーバーホールを考えているというならすぐに行動に移すべきです。
2年後、3年後なんてこと言っていたら確実に今より大幅に金額が高く、今よりも品質はさがることは間違いありません。
場合によってはできませんという事もあり得る。

間違いなく今後は今までと同じ金額ではレストアも整備もできなくなります。
まともな整備をするにはまともな部品が大量に必要だからです。何点かあっても話にならない。

特にまず難しいと思っているのは、スズキのバイク、カワサキでいえばニンジャなども部品がなくなっている可能性は高いと思います。ホンダは元々欠品が多いメーカーなのですが、先日たくさん部品を頼んだ範囲では大きな変化は感じられませんでした。ですが同じような流れだと思います。

カワサキZ系などは日本で取り扱われる台数が特に多く社外品も多く作られていますが、品質は落ちるものが多いですし、それですべてをカバーできるわけではありません。スズキやホンダの空冷バイクに比べれば何とかしやすいと考えるぐらいです。

特にスズキはもう待ったなしです。以前はよく部品が出る方だったので残念です。めったに交換などしないガソリンタンクなんぞ作らなくていいから消耗品を作って欲しい。

想像以上に部品入手が厳しい状況だったため、販売車両で紹介していた当社のカタナ1100は、完成後ご相談という事でお問い合わせいただいていた方も、一旦販売を全てお断りさせていただきました。今後、今回のようになんとか部品をそろえられるか解らず、販売できなくなるかもしれないからです。ですので、各部品の加工などが終わった時に新ためて考えることにします。価値のわかる人でないと雑に扱われても困るので。

当社でもかなりの時間をとられましたが急遽Z系、ニンジャその他など大量に純正部品のストックを増やしました。もう社内の置き場に困るほどですが、まだコツコツ増やしていくつもりです。

このブログを読んでいる皆様、せっかくご縁があって読んでいただいているわけですから、くれぐれもいつでも買える、お金がたまったら買おう、いつか大掛かりな整備をしようなどと気楽に考えないように。

いつでも注文をくれれば売れる、作れる、作業ができるなんて言っている人は今の状況が全く解っていない人か、レベルの高い物を納品していない人です。
高い品質のバイクを売らない、まともな整備をしないなら、たいして部品は必要ないですからね。
そうなれば部品の心配をして私みたいにワーワー言う事もないと。

NOTEにて実際に販売、納品した1977年式カワサキZ1000の製作模様(4)を紹介しています。
興味ある方はこちらをクリックしていだければご覧になれます。

売約済み販売車両Z1000製作模様の紹介です(4)|タサキチューニング
3回目に続いてタサキチューニングで実際に販売したカワサキZ1000の製作模様を紹介します。この車両は納品済みです。 当社では古いバイクを販売するときに、お客様が希望された販売コースに合わせて(フルレストアコース、整備+部分レストアコース、旧車バイクチェック仲介コースがあります)作業し販売しています。 今回は今一番ご   続きを読む

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