こちらのCBX1000は持込で車体のレストア、チューニングを行いました。
今回エンジンの作業は行っていません。
乗ってる時と音の感じと違うのが残念ですが、
CBX1000エンジン始動動画です。
https://youtube.com/shorts/jt2EJQAlJ44?feature=share
本当は走っている時の6000回転からレッドゾーンまでの
炸裂する音も聞いてもらいたいのですが。
CBX1000でしか聞けない音です。
入庫時は結構手を加えられた状態で、
他社さん製チタンマフラー、JB製FCRキャブレターはすでに装着済みで
パワーフィルターがついた状態、オーリンズ製のリヤサスペンション、
ノーマルフォークにスプリング変更、キャリパーはニッシン製、
クラッチレバー回りASSYで社外品使用、ブレーキディスクは
今取り付けているものに交換されていました。
エンジンは当社入庫前に他社さんで内部を整備、
ウオタニ製の点火系がつけられていました。
レブリミットがやたら低くなっていました。
意味解らん。
入庫時に試乗したのですが、取り付けられた部品が
お互いにそっぽを向いているようなバランスで
足を引っ張り合い、
フロントフォークは完全に突っ張ってリジット状態、
マフラーは価格の高いものなのですが、
サイレンサーだけでなく構造的に全く抜けない物、
CBX1000のエンジンは高回転が一気に回ることが
売りなのにマフラーがそれを拒み音は最悪、
こもり音全開。
マフラーの特性が全くエンジンの性能に
全く合っていないものでした。つまり全く走らない
(加速しない)
まあ、マフラーは選べるほど種類が売っていないので
仕方がないのですが。
エンジン自体は好調と思われました。
キャブセッティングは?状態です。
FCRはレーシングキャブレターですので
調整方法が純正とは異なるところがあるのです。
なんせマフラーで?キャブも?だったので
エンジンの調子も良いと思われましたが
正確には解りませんでした。
クラッチもレバーASSYがCBXには合っていないもので
遊びが少なくパンパン状態、半クラッチなど
あったものではなく、とても扱いにくいものでした。
今回は車体のレストアとチューニングのご注文でしたから
エンジンはインシュレーター、プラグと、オイル回りを交換して、
増し締めだけしてそのままです。
マフラーは私がを新規で製作しましたが、
作るのが難しく大変でした。
FCRキャブレターはインシュレーターにはまる
アダプターは外さずそれ以外を全分解してOH、
セッティングだしにこれまた手間取り、
走っているうちにセッティングも結構変わって
くるので100マイル近く距離を走ってセッティング
しました。
過去に抜けの悪いマフラーがついている期間があると
そういうことが時々あります。
フロントブレーキディスク、オーリンズ製リヤショックは
新品同様で再使用、(リヤサスはセッティング変更)
車体を全分解しフレームは2か所のみ補強して
リヤサス取り付け部をレイダウン加工、
CBX1000特有のスイングアーム取り付け部付近の
水が溜まる部分を切開錆を除去し修理、これまた大変でした。
そして足回りはビトーR&D製品を使ってチューニング。
ステム回り、ハンドルロック関連、オイルクーラー回り
の組付けに大変苦労しましたが何とかまとめ上げる事が
出来ました。
どうも年式や、車体によって違いがあるようです。
車格に見合わず足つきも良いのでシート形状などは
そのままで表皮を張り替え。
その他車体回りは当社でレストアしました。
メーターの文字盤は状態良くそのままで再使用、
内部のみオーバーホールしています。
外装の塗装はいつも頼んでいる塗装屋さんが
美しく仕上げてくれました。感謝!
作りが通常のバイクと異なる部分が多く
配線回りを含め大変手間取りましたが、
長い年月をかけ何とか完成まで持ってくることが
できました。
作業は大変でしたが、乗っては6気筒のエンジンが
乗っていることを忘れるほどの素直なハンドリング、
扱いやすさでUターンも楽々、
実は後ろ向きに押して動かすときなども扱いやすい。
そしてとても良く曲がり、独特の音を聞きながら
軽快に走れます。
余りに乗り易いので、逆に調子に乗りすぎ、
ペースが上がって転倒しないように
気を付けなくてはと思うほどです。
運転中は常にその素晴らしい集合音と、高回転域で
炸裂するパワーで特別なバイクに乗っていることを
思い出させます。
テスト運転中もやたらと見られましたし、
止まっていると声をかけられました。
皆さんありがとうと言って立ち去っていくのが面白い。
大変長くお待たせしてしまいましたが
それに似合う特別なバイクに仕上がったと思います。
CBX1000はもう一台ありますがCBX1000は
それで最後のつもりです。当社の設備と人員では
倍ぐらいもらわないと全く採算が合わないことが
解ってしまいましたから(笑)。
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