FX750製作模様の続きです。
エンジンを始動するときに重要な役目をする、
スタータークラッチの部品です。
今回は注文の関係で5台分まとめて行います。
エンジン始動時にセルモーターだけが回って、
エンジン本体側がクランキングせず空回りする場合は、
この部品周辺が悪いです。
たいして悪くなくても、たまたま空回りすることもありますが、
何度も空回りする場合は修理が必要です。
ハイカムシャフト、強化バルブスプリングが組んである、
セルモーターの出力不足、バッテリーの劣化や、エンジンオイルが適切でない、
その他エンジンのかかりが悪く、(あるいは人間側でかけ方が適切でない場合)
クランキングの時間が長くなるとこの部品が痛みます。
例えばカワサキZ1~MK2系で、ピストン、ライナーまで交換する
エンジンOH仕様で前回乗ったのが昨日、
あるいは数日前程度で点火系が純正で、バッテリーが良く、
エンジンのかけ方が適切であれば、
キュ、ボン(幼稚園児並みの表現力のなさ)
あるいはキュキュボンくらいで初爆があるのが普通です。
一ヶ月位、前回乗ってから時間が経つと、それでも
キュキュキュキュボンくらいで初爆があるくらいでしょうか。
扱いが慣れるもっと早いかも。
どちらにしてもカワサキ2バルブは本来エンジンのかかりがよく、
旧車乗りにはとてもありがたいのです。
えらく長くセルを回し続けないとかからないのであれば、
どっか悪いです。治しましょう。
点火系が社外品の場合は、商品によって変わります。
が、この場合もバッテリーが満充電なら純正より
セルを回す時間が少し長めになるぐらいです。
チューニングエンジン仕様の場合はその仕様によって
多少変わります。
バッテリーがあがりめの状態ではエンジンをかけない方が、
本当は良いと思います。
あるいはセルをOH物ではなく、新品にするのが効果的です。
4バルブエンジンは乗っていない時間が長いと、かかりは
2バルブエンジンものより悪いので、注意が必要です。
このエンジンのためにスタータクラッチを加工したもの。
少しですが寿命が長くなります。
いろいろ試しましたが加工による悪影響はないようです。
結構手間がかかるので、一般の修理の際には行いません。
金額が高くなってしまうので。
エンジンOHや、車両販売時にここ数年行っています。
ついていたバルブです。ノーマルです。
ほとんど消耗しておらず問題ないことと、
今回はエンジンがOH仕様なので再使用です。
バルブのカーボンを落としたところ。
ヘッド側の作業です。吸気側のインシュレーターとの
段付きを削ってとります。
サラリーマンの時は行っていなかったですし、
当社も以前は行っていなかったのですが、
ここ数年前からOH仕様でも削って段差をとっています。
(大径インシュレーターを使う場合のみ)
ケガキ針で印をいれ、
削ったところ。
4気筒とも終わったところです。
後でロールペーパーでポートのカーボンを落とすので
その時に表面をならします。
今日はここまでです。
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