今回は最近依頼されることが多い、旧車の点検、車検整備に
ついて必要なことはなにか?について書きたいと思います。
車検で言えば日本の道路を走れるように税金を払い
保険をかけ、陸運局のラインを通すということですが
これは最重要なことではなくあくまで日本の道路を
走る為の国とのお約束です。
点検、車検ともに一番重要なのはそのバイクの本来の
能力がキチンと発揮できているか調べることです。
エンジンは調子が良いか、ハンドリングは適正か、サス
ペンションはキチンと動いているか、純正品以外のものに
交換されている部品があればそれらの部品は能力が発揮
出来るように正しく組み付け、セッティングできているか
などです。
あくまでその次に消耗品が次の点検まで持つ程度残って
いるか調べるという感じです。
その結果としてきちんと楽しく乗れる状態になっているか
ということがもっとも重要です。
よく点検、車検については消耗品が次の点検までもつかと
いうことが最重要視されています。
ですがそれは足に使っている車、通勤に使っているバイク
やスクーターについていえることで趣味として乗っている
バイク、ましてや古いバイク相手となるとそれでは全く
意味がありません。
当社ではまず点検、車検の場合まず私が試乗します。
そして乗って問題のある部分を書き出していきます。
初めて入庫したバイクはだいたい大きいものから小さいもの
すぐに治すべき事から、急がなくて良いものまでだいたい
20箇所ぐらいはすぐに書き出すことがでてきます。
ほとんどのオーナーさんはそういう悪い箇所に対し、
そういうものだと思い込んでいたり、気づいていない
場合がほとんどです。
それらの箇所を整備することで驚くほどバイクが良くなり
乗って楽しいバイクとなります。点検は重要です。
またきちんとしたバイクを購入していても、またたいして
走っていなくても、だいたい2年位に1度くらいはキチン
と解る方に試乗して点検してもらうのが理想です。
バイクは少しづつ変化していくからです。例えばフロント
フォークは置いているだけで少しづつ内部の状況が変わり
縮んでいきます。10mm縮んでしまえば空気の抜けた
タイヤで走ったようなハンドリングになります。これは少し
づつ変化するのでオーナーさんには解りずらいのです。
よくバイク屋さんでろくに試乗もせずに点検、車検を
行うところがありますが、そんなことであれば自分で
ユーザー車検するのとなんの代わりもありません。
お金の無駄です。皆さん定期的に試乗チェックをして
もらい、本来の能力を発揮した楽しいバイクに乗り
ましょう。
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