このMK2は以前当社のお客様が所有されていたもので、今回その車両を再度整備し納品しました。
このMK2は前回納品してから約5000キロしか走っていなかったため、そのまま納品しても全く問題ない状態でしたが、今後も安心して乗っていただくための整備を行っています。
ガスケットの交換など細かい整備も行っていますが、今回の整備で一番大きなメニューは一旦エンジンを降ろし、より状態の良いシリンダーを別に用意してライナー打ち換えボーリングを行ったことです。
コスワース製のピストンは清掃、ピストンリングを交換し再使用です。これは頑丈なピストンなので何の問題もないからです。
ついでにヘッドも整備を行いましたが、ついでにシリンダーとヘッドはブラスト後に再塗装しました。腰上の部分は熱がきついのでその方が断然綺麗な状態で納品できます。手間はかかりますが。
オーナーさんが変わる時こそきちんと整備を行うチャンスです。ただ利益が出ればよいという事ではなく、良いものを残していく、新しいオーナーさんにも本来の状態で乗っていただくことが大切だと思っています。
今回オーナーさんの希望の形のハンドル、あんこを少し抜いた形状のシートを使用しています。
エンジンは一旦降ろしての整備を行っています。販売価格も絡みますが、必要なことをさぼらずにすることが大切。それをしていないから調子の悪かったり、本来の調子でない旧車が多いわけです。
ピストンはコスワース製。清掃して再使用です。ピストンリングは交換。これもまだ使えますが、せっかく開けたので。
テンショナー、アイドラーは新品に交換。特にテンショナーは欠品で超貴重な純正（持っていた最後の1個）を使用しました。
整備が終わり、完成したエンジン。オイルにじみが出やすい箇所などついでにシール、ガスケット交換もしてあります。
ついでに交換の必要はなかったのですがエンジンをひっくり返してオイルパンガスケットと下回りや普段掃除できない箇所を清掃。
エンジンを載せる時の養生は大切。いつもこんな感じで作業しています。
外装は綺麗でしたが再研磨しました。
ヘッドとシリンダーはブラスト後再塗装。腰下は熱があまり入らないので色飛びも少なく上下の違和感はありません。
なかなか手に入りにくいポイントカバー。立ちごけの傷があったので修理、再バフ、塗装してあります。
ステップはポジション変更に伴い、下、前のタイプに変更してあります。
タンデムステップも意外と手間と費用がかかっています。
メーターのレストアはその辺の安レストアとはレベルが違います。
今では入手不可となってしまった貴重な右ハンドルスイッチ。
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