エンジンの使用回転

日記

旧車バイクやキャブレター車で好調を保つ秘訣は、走行中のエンジン使用回転域を低くしすぎない事です。
最近特に車の方は燃費がとても重視されているので、やたらと低い回転で車が走らせようとするのですが、それに影響され旧車バイクの運転も無意識にそちらに寄ったものになっている人もいるようです。

古いバイクに乗る時、これは回りに流された頭を使っていない運転で、簡単に言えば早め早めにシフトアップして常に高めのギヤを使ってしまっているという事。

私より年代が上の50代くらいの方はほとんどそういうことはないようですが、同世代から下の方は、人によりそうなってしまうことが多いようです。優しい性格なのかもしれません。カワサキZ系などの旧車バイクで当社のように鍛造ピストンを使ったエンジンオーバーホール車は、車の後ろをについて流れに乗って走るにしても2000回転まで落とすのは低すぎます。
これは加速している時の回転ではなく、加速が終わって40キロとか60キロとかで巡行している時のことで、せめて2300回転~2500回転位は回してほしいです。

私がそれぐらいの速度で走っている時、旧車バイクは5速ミッションが多いので実際に使っているのは3速か4速ぐらいとなりますね。この時常に5速までシフトアップしてしまう人がいますがそれは間違っています。その少しの意識の差が長く使えば使うほどに好調、不調の大きな違いになってきます。

この時仮に2500回転位で走っている時にややうるさい、回転感がうっとおしい時はもう少し下げて2300回転位になるとそのうるさい感じがなくなることが多いのですが、てれてれ走るにしてもそういうところぐらいまでにするのがコツで、2000回転は低すぎの場合が多いのです。

もちろんこれはエンジンの仕様、純正ピストンなのかどうか、チューニング仕様なのかなどによって違いますが、回転を下げすぎないことがコツです。

ゆっくり加速するときも常に3000回転とかですぐにシフトアップするのではなく、もう少し意識して4000~6000回転位までやや回す意識が大切です。この時もアクセルを大きく開ければ加速しすぎてしまうのであれば、アクセルをあまり開けずにシフトタイミングを少し遅らせれば自然と回転が上まで回りますから、回転をやや伸ばす気持ちでシフトするのが良いです。特にエンジン燃焼室温度の低い暖機運転中。

またもう少し流れの良い状態、60キロ~100キロ位で一定速度で走っている時は、どれぐらいの回転を維持するのが良いかですが、これはギヤをシフトダウンせずともアクセルをそこから開けることにより即座に反応し、加速し始める位のエンジン回転を維持しておくのがよいです。自然と4000回転~6000回転位は回った状態になっていると思います。

それぐらいの速度で走っている状態で、それぐらい回っていると使っているマフラー、(音がうるさい)や、エンジンの仕様によってはやや回転感がうっとおしい場合はもう一つギヤを高くしエンジン回転を少し下げて走ることになります。それでも3000回転は回っているので構わないのですが、そういう場合は必ずシフトダウンしてアクセル開度に即座に反応する回転まで上げてから加速します。

勘違いしている人がいるのですが、シフトダウンせず高いギヤでそのままアクセルを開けてじわじわバイクが加速していくのを待っている人がいます。これはエンジンが痛む典型的な間違った運転です。ひどい時はノッキングが起きたりします。ノッキングが起きなくてもエンジンは内部で悲鳴を上げています。

これはニンジャなんかに使われていた負圧式キャブレターやインジェクション車両に乗っていると起こしやすい運転で、アクセルを開けて即座に加速しないのならシフトダウンして適切なエンジン回転にしてから加速すべきです。
運転の仕方が間違っているバイクのエンジンをばらせば、そのことはすぐに解ります。旧車バイクは正直です。
そういう方のキャブセッティングは薄めにしなければならない傾向になります。そうでないとエンジンの燃焼室内の燃焼温度を高めに(適切な温度)に保てないからです。
もしキャブセッティングが薄めにしないと調子が悪くなるのであれば自分の運転の仕方を一度見つめなおすいい機会です。こういうことを何も考えなくてもバイク側が対処してくれるのが現代のインジェクションのバイクたちで、古いバイクはバイクの方で対処してくれないので、自分の運転を変えるか、セッティングを変えるかなど何かしら対処する必要があります。

CRキャブや、純正キャブで調子が悪い時はFCRキャブなどに変更すれば、アクセル開度一定の時は加速ポンプから燃料が出ない薄めのセッティングですので、調子よく走れます。CRキャブはFCRキャブなどに比べアクセル開度一定でも濃い目になってしまうからです。
どちらにしても、エンジン回転が低すぎで走るのは良くないのです。







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