感謝を込めて

日記

今回はブログのみ書かせていただいています。

当社には有料の会員制があります。ほとんどの方はしょっちゅう利用するという事ではなく、困った時に利用、という感じになっています。

長く入っていただいている方が多くて、きっと利用するしないという実益的なところだけではなく当社(私の考え方に)に対して応援していただいているのだなと感じています。感謝です。

なぜそのような考えに至ったかといえば、私自身も有料の会員になっているものがいくつかあるのですが、実益的なところだけでなく企業というよりは個人の考え方が好きで応援したい、という気持ちがあるからです。

当社の有料会員になっていただいている皆様、そしてバイク購入や、各作業でご注文いただいている皆様、ありがとうございます。いつも長くお待たせしてばかりで大変申し訳ありません。今後もよろしくお願いします。一度きちんとお礼を言いたかったもので。

そしてその感謝には実作業でお答えするという意味で、少し細かい作業の紹介です。

今組み立てているZ1000の写真ですが、ステップを見てください。純正ですがこのステップがきちんと乗り易い状態になっているものはとても少ないのです。純正ステップの場合先端が少し上がっているか、ぐらいになっているのがよく、先端部分が下がっていたら修正するほうが良いです。

純正ステップは使っていると少しずつ下がってきます。

乗り易いのは繰り返しになりますが、先端の部分が下がっていないもの、です。写真が少し小さいので解りにくいですが、車体に対してどのような角度になっているか知っていただきたいのでこういう写真になっています。

新品の部品を組んでもこういう状態にならないこともあり、また先端が下がってくる理由としては、しばらく使っていると軸の穴の径が大きくなってしまったり、ステップ(足を直接載せる部分)のゴムがはめ込まれている金属軸の先端が減ってしまっていたり、また転倒でバー自体が曲がっていたりすることもあります。

これをある程度修正していないと、乗っている時に足元が踏ん張りにくく実に乗りにくいのです。

ですが当社に初めて入庫する純正ステップ車で、この写真のようにきちんとした状態になっているものはまずありません。ですが、少しずつ悪くなっていくので意外に気付きにくいのです。

この写真のZ1000も修正しましたが、担当した人間は最初、修正しなくても良いのではないかという判断をくだしていました。そこで私がバイクにまたがってみると先端が下がっているのでダメという事になり、その後ステップバーを溶接、加工して、調整しなおしたのがこの写真です。

解りにくい修正ですが、調整をする必要がある場合、片側で1時間~2時間かかります。

またステップバーはフレーム本体に片側2本のスタッドボルトで取り付ける形になっていますが、ここにゴムのダンパーといいますか、ブッシュのような物が使われています。この部品もダメになっていることがほとんどです。当然新品に交換してあります。

今はこの部品は純正の新品が出ますが、こういう部品が欠品になると以外に困ります。

殆どの旧車バイクはこのように細かい部分に気付いて、いかにきちんとするかしないかで乗った時の乗りやすさ、扱いやすさなどが大きく違います。整備済みなんて言って、こういう部分がきちんとされている旧車バイクを見ることはほとんどありません。エンジンオーバーホールだけが整備ではないのです。

またこういうところはお金(利益)にはなりにくく、またほとんどの店(人)は気づくことすらなくスルーですよね。

ですが結局ほとんどの人が気付かない部分こそプロは気づく必要があり、それらをできるだけきちんと修正し納品する。

多くのそういう積み重ねが、購入された方はその一つ一つ何をしたかは知らないけれど、結果として古いバイクなのに乗り易い。乗っていて楽しい。そして故障が少ないという事につながっていくわけです。

この気付く、気づかないは結局センスなのかなとは思いますが、それの積み重ねで当社の販売する旧車バイクは、同じ車種でも他の人が経験できない良い思いができるわけです。

こういうことができるのも皆さんに有料の会員に長くなっていただいたり、2台目3台目と購入していただいているからです。私は感謝し、それを言葉でありがとうだけでなく、できるだけ作業で返すようにいたします。

ご注文いただいている皆様には長く待っていただいている方が大変多く、それについて催促されることもありませんが、お時間をいただきそれも感謝です。ありがとうございます。

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