連絡事項、耐久性と重量と楽しさの話

日記

当社はまだ休みではありませんが、
連休中有料会員様の方で何かあった場合には
遠慮なく緊急電話の番号におかけください。
すぐに出られない時もありますが、
なるべく早く折り返し電話いたします。

また業者様の会員の方も、休み中に作業される
場合もあるかもしれません。

その時も問題、疑問が生じた場合は遠慮なく
ご連絡をいただいて構いません。
そのための有料会員ですので。

エンジンオーバーホール、当社製マフラー製作、
販売車両の料金が11月から上がります。

これは使用する部品代、加工代などが著しく
上がっているためです。申し訳ありません。
すでにご注文を受けている方、
ご予約が入っている方は対象外、金額の変動は
ありません。

現在8月ですが、少し余裕をもって10月末までに
新たにご注文、ご入金が確認できる方までは
現在の価格で作業いたします。

申し訳ありませんが、すでに受注している作業が
あるので納期は必用です。

車検の料金も変わります。
今までは一律いくらという感じでしたが、
お客様により車両の状態が大きく異なるため、
料金が同じという事がおかしいと思うように
なりました。

大切に乗られており、手間の少ない車両と、
少ないですが乗りっぱなしのバイクで
手間のかかる車両、これが同じ料金ですと、
大切に乗られている方の方が損をしている形に
なります。

という事で、今までは全ての方が基本料金が
同じでしたが、今後は都度見積りとさせて
いただきます。

もちろん預かる前に大体いくらという事は
お話しさせていただきます。

過剰にという事ではありませんので、
今まで普通に掃除やメンテナンス、
乗られていた方は問題ありませんのでご心配なく。
傷んでいるもの、手間のかかる車両の
料金は高くなりますという事です。



話は変わりますが、耐久性と重量の話を。
カワサキZ1と、Z1000MK2の車両重量を比べれば
後期モデルのMK2が重くなっています。

MK2はバランスが良いバイクなので
それによって乗っていまいちだなということは
ありませんが、運転してZ1より重さを感じるのは
事実です。

エンジン、車体をレストア、OHのために全分解し、
一つ一つの部品を手にとってみればその重さの
違いに結構驚きます。

例を挙げれば意外に違いがあるのは
エンジンヘッドカバーです。

見た目ではそれほど重さに違いがあるようには
見えませんが実際に手に取ると大きく違いを
感じます。

もちろん重いのはMK2の方です。
これはどういうことか推察すれば、
熱による変形などを減らす耐久性の向上、
後はノイズを減らすためかなと考えます。

エンジンオーバーホールをしてみれば解りますが、
Z1のヘッドカバーは大体ひずんで(ゆがみかな)
しまっています。
ですので、この部分のガスケットだけ換えても
すぐにオイル漏れをしてしまうことがあります。

当社のエンジンオーバーホールでは
修正の面だし(修正の面研みたいなみたいなこと)
をしますので大丈夫ですが、MK2系の方が
ひずみは少なく、Z1の方が状態が悪いです。

ヘッド回りは結構、熱的に厳しいので
それでひずんでしまうのでしょう。
弱いと言ってよいと思います。

ですから前回書いたように人間が
「暑くてたまらん!」という時には乗らないほうが
バイクのためです。

一度ひずむと修正しないと戻りませんし、
削ることには違いないので、何度も何度も
削れば良いというわけにはいきません。

この耐久性と重量には大きく関係が
あります。

何でもかんでも耐久性重視で部品を
作っていくと部品が重くなりその部品が集まった時、
鈍重で乗っても何にも面白くないバイクに
なります。

さあ乗ろうとバイクを出すときも
重いとそれだけで面倒なのは皆さん感じると
思います。

古いバイクの運転しての面白さは
電子制御などされていない
そのダイレクトさから来ているので、
重くなってしまえばその面白さが半減して、
せっかくの良い所を失ってしまいます。

その分出力や、トルクを上げればよいと考える
人もいると思います。

ですが、それによってプラスになるのは
加速だけなので、曲がる、止まるも
大切な乗り物では運転してみれば
軽いことにいかに重要なことか解ると思います。

だからメーカーもスポーツ車では
何グラム軽量化しました、なんてことを
謳うわけです。

また実際に製作すれば解りますが、
エンジンの出力などが同じでも、軽いだけで
(特に重心から遠い部分)どんどん
その面白さが増していきます。
しかも取り扱いも楽。
これこそがチューニングのだいご味だと
思います。

アクセルの開け閉め、ブレーキング、
曲げるための寝かしこみなど、すべてに
神経が行き届いていくような楽しさが
軽くなることによって得られるわけです。

またZ1000MK2のようにうまくバランスが
取れたうえでの重量増ならそれほど
問題ないのですが、
MK2を頑張って軽量化してもZのように
軽くヒラヒラとは走れません。

MK2ほど重くなっていなくても、
実際に運転するといまいち、面白くないバイクも
あります。名前は上げませんが。

では大切なのはなにか、それは耐久性に対して、
ある程度の部分で線引きすることです。

もちろんすぐに壊れてはいけませんので
メーカーの設計された時の耐久性が
基準です。

過剰に心配だからと、
どんどん対策していくと
どんどん重くなっていきます。

そうなると運転しての面白さがなくなっていく。

必要以上に入ってしまっている
保険のようなもので、必要以上に心配し、
月々の支払いが増えていくと
どんどん普段の生活が苦しくなる。
そうなると遊びに行けず、ものも買えず楽しくない。

となれば耐久性もここまでは必用だけど、
ここから先は定期的なメンテナンスなどで
フォローする。という考えです。

もちろんこれはメーカーが設計するときに
決めることです。5万キロ、10万キロ?
それは解りませんが、ある程度そこを決めることで
過剰な耐久性(重量)を排除し、
楽しさを得ることができる。

私自身はZ1の耐久性で充分だと思います。
むしろ軽い方がよい。

私たちがいくらきちんと整備しても
元々の耐久性を大きく向上させることはできませんが、
チューニングや整備作業する時に
線引きをすることによってたくさんの楽しさを
得られるわけです。

日本の場合は車検がありますから、
2年に一度、あるいは4年に一度はきちんと
メンテナンスする。
そうであれば得られるものが沢山あるわけです。

バイクや車に過剰に耐久性を求めすぎれば
その結果どんどん重くなる。
中には神経質になりすぎて、元々設計された時の
耐久性すら超えたいのか?みたいな人が
います。心配しすぎです。

つまりそれはそのバイクの魅力を削ぐことに
つながるかもしれない。
私はそういうことはしたくない。
よい所は生かしたしたいと思います。

何度か書いていますが、エンジン内の
ピストンなども同じ、頑丈に過ぎれば
重くなりレスポンスは悪くなるし、
それを支える各部品もどんどん強くする
必要があって悪くなる悪循環。

Z1はあのスタイルの美しさもありますが、
あの軽さ、運転しての楽しさこそが命だと
思います。

確かにフレームのガセット部にクラックの
入りやすい所がありますが、
そういう部分は最低限の補強するなり
修理をすればよいと思います。

フレーム補強自体は追加しても上手く作業すれば
重さを感じることはほぼありません。

耐久性の話とは違ってきますが
Z1系でなるべく避けたいのはホイールが
重くなる改造をしたり、スポークホイールで
アルミリムの幅の広い物を避ける事。

これでZ1の良さが一気に半減してしまう。
というよりダメになる。

アルミリムで細いものは純正幅の鉄リムより
重量自体はおそらく軽いと思うのですが、
同じタイヤを使ってもリムの幅自体は太くなるので
乗っての軽快感は一気に失いもったいないと思います。
まあ、見た目の好みとのバランス加減
なんですけど。






















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