バイクの個性

日記

後日紹介しますが、当社で作業したCB750Fに
軽く乗りました。

車体を全てばらして作業していますが
フルレストア車ではなく
部分レストア+エンジンフルオーバーホール、
車体の整備を含んだ重整備コースです。

整備の内容を写真で一部公開します。
千枚くらいあるのかな。
私の撮った分だけでまとめる時間がなかったので
作業のすべてではありませんが。
沢山あるのですき間時間などで見てください。

なお写真の順番はアップしたときに崩れており
作業順にはなっていません。

CB750F
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整備が終わっていない外装は仮のものを取り付け、
一発目のテスト走行なので距離にして
ものの5キロ程度のチョイ乗りです。

内部を変更したマフラーの音を含め
早くチェックしたいところがあったからですね。
まだアクセルを開けて乗っていないのですが
良い音、エンジンも車体も問題なく
仕上がっているようです。

仕様をざっと紹介すると、
エンジンはコスワースピストンを使っての
フルオーバーホール。

必要な内部部品もすべてそろえることができ、
元々実走行距離5000キロの物を
部品をケチらず通常と同じメニューで
交換してあるので完全な状態です。

ざっと仕様を書くと、
車体はフレームからレストアしていますが、
補強はしておらずノーマル。

フロントの足回りは
900F用のアンチノーズダイブがついていない
39mmのフォークに変更し、
インナーチューブを再メッキなどしてレストア、
スプリングレートを変更して後で微調整できるように
イニシャルアジャスターをとりつけてあります。

前後ブレーキは一式で変更。
ホイールをビトーR&D製マグタンに変更。

リヤの足回りは純正スイングアームを
レストア、サス受け部分を加工してあります。

今回リヤショックにJBカヤバ製を
使う事にしました。

このショックは空冷4発バイクにとても
見た目もセッティングも合うので
以前から使いたかったのですが、
残念ながらホンダ車にはそのままでは
取り付けられません。

そこでスイングアームのサス受け部分を加工し
またリヤショックの上側ブッシュを取り付け部を
加工し、オーリンズ製ブッシュを圧入して
取り付けました。

言葉にすると簡単ですが、結構大変。
特にリヤの車高をいいぐらいにするのに
寸法だしするのに難儀しましたが、
大変乗り易く、乗っているとリヤ回りの
ことが頭から消えて楽に乗ることができます。


これにハーネス、ハンドルスイッチ、
ケーブル類などの電装品レストア、
交換や、メーターの整備、レストア。
必要な整備はすべて行っています。

CB750Fの良さは軽さ、乗っての軽快感です。
これはフレーム単体にして持ち上げてみれば
その理由が解ります。
カワサキZ1も乗っての軽さが他のカワサキ4発と
比べとてもあるのですが、それとはまた
違うものです。

当社では他メーカーのもの含めフレーム単体まで
ばらして整備することがほとんどですが、
それとも比べあきらかに軽い方です。

これにレスポンスの良いエンジン、
マグホイールを組み合わせることにより
軽快な印象で操ることができます。
これがCBの個性と言えると思います。

カワサキ車にはカワサキ車の良い所があり、
ホンダ車、スズキ車にもそれぞれの良さがあります。

ただ、本当の意味でその個性を知りたければ
外観のレストア、
そしてきちんとしたエンジンオーバーホールを
含めた整備が必要です。
そしてその個性を生かすための適切な改良。

もちろんオーナーさんにはそれぞれに
こういう風にしたい(主に外観)という
スタイルがあります。

それを踏まえつつ足を引っ張る改悪に
つながる事はお断りし、
足を引っ張るほどではないものはまあOK。
見た目の好みはとても大事ですから。

そして改良になる部分を当社では
お勧めして予算とあえば実際に作業をします。


私も何度も完成車に触れ、
経験していますが毎回新鮮な驚きがあります。
見ても乗ってもです。

毎度毎度同じことをすることは退屈なのでせず、
毎回改良できる部分は少しずつでも変更していきます。

ですので、毎回新たな驚きがあり
そこがこの仕事の面白い所です。

ですので、一台作った程度ですべてが解った風な
ことを言うのはどうなの?という部分があります。
そんなに浅い世界ではない。

ですが良いバイクに仕上げるために、
古いバイクは常に欠品との戦いです。
良いバイクに仕上げるには良い部品が必要です。

車種や年式が違っても共通部品が多いメーカー。
これの典型はカワサキ車です。

車種や年式ごとに専用設計で共通部品が少ない
その典型はホンダ車でその代表例。

古くなり欠品が多くなるとレストアするときに
大変困る、といいますか、できなくなる。

もし今お持ちのバイクが古いバイクで、
これからも長く乗っていくことをお考えなら
少しでも早く、乗り続けられるように
エンジンなどの重要な部分の整備、
必要な部品の確保をお勧めします。
















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