2021年も間もなく終わりますが、皆様にとってどういう1年だったでしょうか。
旧車関連では特に旧車バイクの値上がりが激しく、といいますか、古いバイクということだけで、走るという面から見てあまりにも本来の調子からは程遠い寂しい内容の物まで、あまりにも高い値段で売られてしまっている状態で私はややげんなりとしています。
きちんと整備していなければただの古いバイクで、私はきちんと走らないものは飾っていても喜びを感じません。走るために生まれてきたものですから、絵なんかとは根本が違います。きちんと走るから置いていても絵になる。
元々Z1000R1のように手に入れにくいバイクで、ノーマルに近い物でもきちんと整備し、必要な部分に手を加えれば楽しく走れるものなどは高くなっていても納得できます。
ですが、意識が低くただ売れて儲かればよいと、そのために低い技術で触られ、輸入して外装とマフラーやシートなど上っ面だけ換えて、や、国内にあるものでも嘘っぱちのレストアしてます!てな感じで何から何まで高く売ってやろうというものばかりになってしまいました。
もちろん騙されて買う人がいるから極端に高く売られているものもあるわけですが。
物価は確かに高くなっている感じがしますが、吉野家さんの牛丼が高くなっていても理由を聞けばそれなりに納得できますし、美味しいわけですからむしろ今までが安すぎたと思います。古いバイクの方はそうではなく度が過ぎているものがとても多いと思います。
繰り返し繰り返し書いていますがこれからはしっかりと考えて買う、考えて整備を頼む時代であると思います。
ですが人間の考え方は簡単には変わらない、とも思っています。
とりあえず少しでも安く買いたい、というタイプの方が、
多少高くてもしっかりした内容で良い物、間違いのない物を買いたい。
というタイプに変わることはごく稀です。
簡単に言えば情報収集するときには、すでに自分にとって都合の良い話を集めて聞いている、そんな感じです。
では、私のできることはと考えてもせいぜいSNSなどで実際の経験から得たことをできる限り発信し、まともなバイクを年に4台程度製作するだけです。
来年もこれを今まで同様続けます。
今販売する予定のカタナ1100の部品を準備しています。販売する予定と書いているのは、長く当社の完成車を乗っていただく機会がなかったため、私の好きなように製作して条件付きで何人かに乗っていただこうと思っているからです。
足回りなども手を加えますが、全体の雰囲気は塗装も含めノーマルの雰囲気を多く感じられるが良く走り、扱いやすいバイクにします。
日頃お客様の注文分で手一杯で作業時間がとれないため、休日や、仕事が終わってからの作業とはなっていますから、遅々として進みませんが。
先日ブレンボのキャリパーが届き、ブレーキディスクは来年頭位に、今回もホイールはビトーR&D製のマグタンを使用しますがこれも2月、3月くらいには届くのではないかと思います。JB3のシルバーにしました。ブレーキディスクを付けると雰囲気がノーマルっぽくなるので。リムサイズはリーンウィズでひらひら走れるものにしています。
マフラーも集合部までは準備してあります。
今回テストも兼ねて純粋な4-1タイプで、エンジンは75mmピストン、やや軽めのポート研磨加工に組み合わせます。カムはノーマルでシリンダーボーリングなどは終わっています。
外装は塗装屋さんの都合でまだしばらく先になりそうですが、純正色タイプのシルバーで。フレームもブラストし、少しだけ補強を入れようかと考えています。
ステップは変更しない予定ですが、リンク回りに手を入れようかと考えています。これはシフトフィーリングを良くするため。
手を加えたり、レストアをする時に一つの箇所にしか気がいかず、(虫の目)出来上がると全くのダメバイクになってしまっているものが多く見受けられますがそこはプロですので。
いつも心掛けているのは、都会にお住まいでなければ(事故や渋滞が嫌なので)私自身も天気の良いときに今日は仕事に乗っていこうかと思えるようなバイクです。
仕事は真剣勝負ですが、たまにバイクでスイッチを入れるのもいいですし、髪を切る時に乗っていけるのもいいですな。
では来年もよろしくお願いします。
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