ピストンまわりの続き

DSC01113.JPG
これは、今現在使用しているJB製ピストンです。
WPC処理されています。(WPC処理はオプションになります)
昨日コスワースピストンのことを書いたのでご紹介。
昨日も書きましたが、材質は同じで形状が少し変わり、
重量も少し変わってます。
写真では細かすぎて違いが解りにくいので写真では紹介しませんが、
ピストンリングも15年ほど前のものと比べ進化しています。
簡単に言えば回転の抵抗、負担が少なくなる方向に
なっている感じです。
これはコスワースピストン頃の途中から変わってます。
組付の時からフリクションの少なさを感じます。
カワサキZ系のピストンでよく使うのは、
73mm 約1100cc
75mm 約1170cc
76mm 約1200cc
の3種類です。
どれが正解というものではなく、お客様と話をして
決めています。
73mmのものは、
パワーは十分にあれば最速でなくても良い。
レスポンスがよくやや軽快に走りたい。
真夏も早朝だけでなく昼間も乗る。
カムシャフトはヨシムラST-1と組み合わせる。
などの人の時。
75mm、76mmは、
速いものが良い。
どうせなら大きめの排気量で。
あまり真夏は乗らない。乗っても早朝などやや気温の低い時。
ハイカムシャフトはヨシムラST-1、あるいはST-2を入れたい。
などの時。
私(田﨑)にお任せという場合も、
お客様と話していると、なんとなく好みは解ってくるので
上記をふまえ選択します。75mmを選択する時が多いです。
もちろん上記ピストンを使用するときは、
同時にシリンダーライナーも必ず交換します。
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その時、シリンダー圧入部のライナーの肉厚が、
約2mm以下にならないようにします。
これはそんなに正確でなくても良いので、
ダイヤルノギスでざっくりと測定しているもの。
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これ以下のものは強度などの面で使用しません。
通常75mm、76mmではシリンダー圧入部で、
外径80.6mmのサイズの
シリンダーライナーを使用します。
すべてのピストンリングの合口隙間を、
毎回必ずシックネスゲージで測定します。
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ピストンシリンダークリアランスも
必ず測定します。
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このピストンは75mmのもの。
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この場合、クリアランスは約0.08mmです。OKです。
一気筒あたり、縦、横のそれぞれ上、中、下で6箇所測ります。
きちんとした会社でボーリングなどしても
必ず確認しておくことが重要です。
当たり前のことを、どれだけ積み上げて作業するかで、
最終的にまともなバイクになるかどうかが決まります。

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