今は空冷GPZ750の売り物は持っていないのですが、
この車種のエンジンに使われている
バルブサイズは吸気側34mm、排気側が30mmです。
もちろんGPZ750の排気量は750ccです。
先輩車種であるカワサキZ系の元祖Z1の排気量は
900ccですが、(Z2もZ1と同じサイズ)
それに比べ吸気側のバルブは小さくて
排気側は同じサイズになっています。
GPZ750は一般的な車種より吸排気バルブのバランスが
少し違っておりバルブの大きさの差が少ない方だと
思います。
このバランスがいいか悪いかは
他の部品との絡みがあるので一言では言えないのですが、
このGPZ750のポート形状をよく見てみるといい形に
なっています。
やっぱりカワサキZ系が発表されてからずいぶん
経っていますから随時改良されているわけですね。
GPZ750が作られた時代は空冷750ccであっても
少しでも他社さんより高性能を求められた時代ですから
ポートも形状も高回転域でパワーがでて高出力が
得られるようになっています。
運転してみればCB750Fなどよりも明らかに
高回転寄りのエンジンですね。
この部分がスタイルと共にこの車種の個性です。
そのGPZノーマルのポート形状があるものと
似ています。
それはカワサキZ系のヘッドをチューニング仕様に
加工したもの。(当社で)
カワサキZ系のノーマルヘッドはやや窮屈な
ところがあって
それが逆に日本の道ではトルクがあって、
扱いやすさにつながっています。
ですがそのままだと高出力化する時には
変更したほうが良い箇所が出てきます。
それで、必要な場合にはかなりの手間をかけて
ポート加工をしてハイカムシャフトを
組み合わせて使用します。
そのカワサキZ系のチューニングポートの形状に
空冷GPZ750のポート形状はとても似ています。
実際にGPZ750(ノーマル)の好調なものに
乗ってみれば下の方のトルクはやや薄め、
その分高回転域では抜けよく一気に吹け上がって
いきます。
つまりノーマルでも最初からチューニングされたかの
ようなポート形状を持っているわけです。
素晴らしい。
こういうトルクがやや薄めの面はキャブを
換えればかなり改善できます。
これも素晴らしい。
高回転域のパワーもさらに出ますし。
必要に応じてさらに圧縮比変更と排気量
などもできます。
機械は正直です。
それぞれの機械部品が集まって商品になって、
実際に乗ってみれば
そういうことかという印象になります。
各部品を全て分解して見てみれば
なぜそのバイクがこのような乗り味になるか
納得できるわけです。
外から見て評論しているだけでは解らない
改善部分も見えてきます。
私は、もしできる事なら使い分けできるように
出来ればバイクは2台か3台持てるのが
理想だと思います。
大きく分ければ
街乗りからツーリングをこなせるもの。
峠道、サーキットなどで存分にスポーツ走行
出来るもの。
もし長距離の移動が多いなら高速などを
安定して走れ、高出力な物。
そうは言っても実際には2台、3台持つ。
それが出来ない方が多いですよね。
単にお金の問題だけでなく
保管場所の問題、家族の反対、
複数台持つのが気持ち的に合わないなど、
それぞれに理由があります。
そんな中、
特にカワサキZ系を考えると、
このバイクは1台でこなせる範囲が広く、
実に汎用性があって融通が利く。
それ程飛ばさない方なら
純正そのままのアップハンドルと高いシート、
ノーマルホイールで
実にのんびり軽快に走ることもできる。
視界も高く天気の良い時に流すのは実に気分が良い。
少し低めのハンドルとシート、ブレーキなども
変更して、スポーツツーリングバイクにもできる。
手を加えても元が頑丈なので
故障の心配もいらない。
フレーム補強して、エンジンもチューニングして
足回りの変更もすれば、峠道を存分に走る
ようにもできる。サーキットを走る方もいる。
実際にはそれぞれ境界線があるわけではなく
線引きのないところで自分の好みに
仕上げていくことができる。
カワサキZ系はこの1台でこなせる幅が実に広い。
元々が頑丈で、手を加えやすく
改造できる範囲が広いことがその理由です。
となれば欲しい人が自然と増え、
古いバイクで現存するバイクの数は増えない
わけですから、自然と価格は高くなる。
ただしその分間違った作業をされたものも
実に多く、スズキ車やホンダ車に比べ
値段も高いのにもかかわらず、
それを取り扱う悪い人も増えて外れクジを
引く確率も高くなる。
となれば他メーカーの旧車バイクを買う時には
カワサキZ系のように自由自在にエンジン特性、
出力までは買えられないこと頭に入れ
車種や排気量を選ぶことが大切になってくる。
例えばホンダさんや、スズキさんは750ccを
1200にするなんてことは出来ないので
元から自分の使い方や求めるものを
しっかり考えて車種を選ぶ。
実際には750の車体に1100のエンジンを積んだり
なんてこともできる車種もありますが
それはバランスが悪く車体が暴れたりして
アクセルが開けにくくなったりします。
そしてかける費用にも合わない。
750には1000や1100などにはない
運転しての軽快感、エンジン出力を使い切る
楽しさがあります。
もちろん好調で良い吸排気系があれば
車重も軽いこともあって
遅いなんてことは全くありません。
また1000や1100にもその排気量車の
魅力があって、トルクがあって豪快に加速
高速の移動が楽、足回り変更で750ccの様には
軽く走れないけども充分に曲がる車両に
することは可能です。
排気音も750と1000オーバーでは
結構変わります。
つまりカワサキZ系のように自由さはない分
排気量などを間違えなければ良い。
足回りはZ系同様、自由に変更できることが
多いですから。
そしてZ系よりも手に入れやすい金額の車両が
多いということも大きな魅力の一つ、
走りで劣るわけではありません。
古いバイクはカワサキZ系も良い、
その他を選ぶのも良い、
皆さんはどう考えますか?
今カワサキZ系のある1車種のみ
良い状態で、それなりの値段で販売できる
車種が出てきました。
在庫があるわけではありませんが
予約販売で製作可能です。
もちろんただみたいに安いわけではありません。
カワサキZ系としては入手しやすい価格と
いうことでホンダさんやスズキさんよりは
高いです。
車種は書けませんが、きちんとした理由が
あります。お問い合わせいただければ
説明いたします。
もしまともなZに頑張れば買える値段くらいで
という方がいれば予約を受け付けます。
適切なベース車両が手に入れられた時のみの
製作になりますので何時でも買えるものではなく
予約を入れて待っていただく必要があります。
ベース車両が見つかるまで入金の必要は
ありません。当社も適切な価格のものを
探し続けていますが中々ないもので。
こればかりは運です。
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