おすすめしない組み合わせなど その1

パーツを組み付ける際に、おすすめしない組み合わせがあります。
そのパーツを組み付けても走れるのだけれども、
乗った時に楽しくなくなってしまうとか、足を引っ張ってしまうような場合です。
例えば口径35mm~37mmのFCRキャブレターにファンネルを組み付ける際の
ファンネル長さです。
もちろん形状に善し悪しがあったりしますが、それは見てみないとなんとも
言えないので解りやすい長さについて。
通常当社ではZ系、カタナ、ニンジャ等はFCRの純正品か、
削り出しの35mmぐらいのものをつけます。
これが50mmタイプのものをつけるとどうなるかといえば、
出力特性がフラットになり簡単に言えば中回転域までは良いのですが、
高回転域でやや頭打ち感が出て、面白みに欠けます。
もちろん問題が出るほどではありませんが。
もともと低中回転域のトルクがあつく、どちらかといえば高回転域が苦手な
空冷Z系などの2バルブモデルに、この長いファンネルを組み合わせてしまうと、
なおさらややスカッと回らない感じになります。
これはエンジンがオーバーホール仕様ならまだしも、
ハイカムなどを入れたチューニング仕様なら、本来高回転までまわして
せっかくエンジンのパワーを稼いでいるのに、その部分で足を引っ張るような
感じになってしまいます。
逆に20mmの短めのファンネルをつけるとどうなるか。
これは、低、中回転域などでややアクセルを大きめに開けた時に、
息つきが出たりして乗りにくくなる場合があります。
これも排気量などのエンジン仕様やキャブレターの口径などでも
影響の度合いが違うのですが、そういう傾向になります。
ピークパワーの方はシャシーダイナモ等ではかると少し良いのですが、
大排気量車だと速いので乗るとはっきり言ってよく解りません。
むしろ人間側の体調によって、感じ方に差が出ます。
よって通常の街乗りではメリットなしと言って良いと思います。
そうなってくると息つきも出にくく、高回転域の伸びも充分な
35mmぐらいが良いとなります。
FCR純正ファンネルもそのぐらいの長さで、やはりきちんと
乗れるものがついているわけです。
今までゴミが心配でパワーフィルター仕様で乗っている方も、
一度ファンネル仕様で乗ってみればフィーリングが結構違うのが解ると思います。
ファンネルの長さの話が出たので、キャブの口径について。
キャブレターの方も小さすぎても大きすぎてもダメというのは、
皆さん聞いたことがあると思いますが、
具体例として、以前経験したことを書きます。
カタナは普段当社では37mm口径のものを使います。
どの回転域も充分に良いからです。
これに35mmのFCRをつけるとどうなるか。
取り付けたエンジンはチューニング仕様でノーマルではなかったので、
差の出方に違いはあると思いますが、傾向は同じになります。
マフラーは同じ当社製チタンマフラーです。
はっきりと、よく使う中回転域でトルクが上がります。
ですがもともと中回転域のトルクは充分にあったため、
不必要な感じです。
そして中回転域から高回転域に向けては伸びが抑えられ、
乗用車的な乗り味になってしまいました。
走る分には走れるのですが、これでは何のためにキャブレターを
交換したのかわかりません。
当然キャブレターの方がファンネルより高価なのでその選択を
間違えないようにしないといけません。
ここで時間がなくなってしまってので、続きはまた後日書きます。

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