間が空きましたが実際に販売納品した
GSXR1100の整備模様の続きです。
前回リヤのインナーフェンダーなどの組付けまで
終わっています。
元々ブレーキの整備を行い、レストアはしない
予定でしたが、回りが綺麗になってくると
見た目のバランスが悪く感じキャリパーも
レストアしました。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_132641-1024x768.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_132803-1024x768.jpg)
交換するシール類です。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_133709-1-1024x768.jpg)
番号をふっているのはピストンの位置が解らなく
ならないようにです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_143351-1024x768.jpg)
使用するキャリパーのピストン。
再使用できる時と出来ない時があります。
この2つのピストンは大丈夫。
ダメな場合は新品に交換か修正再メッキに
出します。
だいたい純正新品の方が安く上がりますが、
新品がない時は再メッキに出します。
主にダメになるのは錆びているからで
ブレーキオイルを定期的に換えていなかったり、
乗っていない期間が長いと錆びやすくなります。
ブレーキオイルは吸湿性が高いので
定期交換が必要。
低走行距離だからと言ってよいものとは限らないので
各車体ごとに状態の確認は必用です。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_183421-1024x768.jpg)
フロントキャリパー組付け後。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_184744-1024x768.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_184902-1024x768.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_162643-1024x768.jpg)
リヤキャリパーも同様に整備します。
リヤキャリパーはピストンが傷んでいたので交換です。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_174316-1024x768.jpg)
リヤキャリパー完成。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_20240117_185424-1024x768.jpg)
解りにくいですがトルクロッドがつく部分の
シールとブッシュを取り付け。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8381-1.jpg)
リヤフェンダー。
表も裏も外したときにしか掃除できないので
綺麗にしてから組み付けています。
穴の開いている部分にナンバープレートが
振れた時にそれを減らすゴムのクッションが
つきます。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8380.jpg)
この部品ですが、こういう部品がまだでるのが嬉しいところです。
一つしか使いませんが一つ余分に買っておきます。
小さい部品ですが、GSXR系はこの部品がボロボロ、
ユルユルになっていることが多いですね。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8382.jpg)
取り付け後。地味ですがいい感じです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8388.jpg)
右側のリヤのステッププレートを取り付け。
テールカウルがつくのでほとんど見えなくなりますが
レストア済み。
マフラーがつくゴムブッシュは再使用。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8375.jpg)
リヤショックのリザーブタンクを固定する
バンドとクッション。再使用しますが
出来るだけ掃除をしておきます。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8389.jpg)
シートロック(ヘルメットホルダーと兼用)
のキーシリンダーを取り付け。
ボルト類と、ステーは再メッキ。
ケーブルは純正なのにやや強引な取り回しです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8390.jpg)
先程のバンドとクッションを使って
リヤショックのリザーブタンクを固定しました。
リヤショックも状態が良いのが解ります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8404.jpg)
ここでフロント同様リヤウインカーもチェック、
内外清掃してから電球交換をします。
たかが電球交換ですが、意外と内部が錆びていたり
長く交換されていないものが多いのです。
使っている時に切れると交換は面倒ですしね。
一般の方は家には電球を置いていないことが
多いですし。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8405-1-rotated.jpg)
ゴムのシールが見えますが、
ついていなかったりすることもあります。
欠品の事も結構ありその場合結構困ります。
輸入車は元々ついていない設計のものもあります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8406.jpg)
ウインカーも綺麗になりました。
ギボシ端子部は抜き差しがしやすいように
硬化するタイプの収縮チューブを
かぶせてあります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8391.jpg)
テールカウルと、タンデムのバーを固定するための
ステーです。ボルトは再メッキで、ステーは
状態が良かったので清掃のみしてあります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8392.jpg)
ステーを取り付けました。
販売車両GSXR1100の整備紹介(5)の方で
作業したテールランプ回りはすでに
組みつけ終わっていますが、写真を撮り忘れました。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8394.jpg)
リヤウインカーのゴムダンパーです。
この部品は欠品で再使用です。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8395.jpg)
ウインカーのゴムを取り付けたところ。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8401.jpg)
ウインカーを取り付けてみたところ、
ゴムのダンパーに対してウインカーが緩く
少し下に垂れるためウインカーの根元に取り付ける
この部品を加工しました。
少し幅を狭く削ってあります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8407.jpg)
加工も上手くいき本来の状態で
ウインカーがつきました。
ウインカーが垂れていてはカッコ悪いので。
古いバイクはこういうちょっとした事の積み重ねで
印象が良くなったり悪くなったりするのです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8408.jpg)
上下逆さまの写真になってしまっていますが、
リヤブレーキのペダルと先端に被せるゴムです。
純正は素材にクリアの仕上げですが、
その仕上げは少し時間が経つとみずぼらしくなりやすいので
ブラスト処理後に塗装しています。
気に入ったバイクを買うと10年なんてのはすぐに経ちますから
当社は純正の雰囲気はなるべく大切にしますが
良い状態が長持ちすることも考えます。
飾っとくだけのものではないので。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8409.jpg)
ペダルにゴムを取り付けたところ。
今の所このゴム部品も出るのが嬉しいところ。
何十年か経つと亀裂が入っているものが多いです。
ペダルも溶接されているのが今のバイクとは
違いますね。
溶接はコストがかかるのですが
当時はこの作り方の都合がよかったのでしょう。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8410-1.jpg)
リヤブレーキのマスターシリンダーです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8412.jpg)
リヤマスターのカップセット。
車種によってこの部品も結構欠品なので、
まだでてくれて助かります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8413.jpg)
プッシュロッドなど、再メッキと
掃除して再使用の組み合わせ。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8415.jpg)
ゴムのブーツとサークリップ。
ブーツは破れていることが多いですし
サークリップは錆び上がっているものが
多いですね。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8418.jpg)
組み終わりました。
一度整備しておけば、ブレーキオイルさえ定期的に
交換すればとても長持ちしますから心配いらず。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8428.jpg)
似たような感じの作業が多いので端折りますが
内部のゴム類など交換してリヤマスター完成。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8430.jpg)
ステップバーを用意します。
バーに取り付ける部品は再メッキ。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8431.jpg)
ペダルラバー固定用のボルト、
長さが2種類あります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8433-1.jpg)
ステップバーのアルミ部分は研磨してあります。
最初はそのまま再使用する予定でしたが、
これも整備で回りが綺麗になってきたため
バランスをとるためです。
簡単そうですが結構手間がかかってます。
ブラスト処理系の方が簡単ですが、見た目の
バランスが合わないと考えたので。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8434.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8436.jpg)
ステップバーを固定するボルトと、
そのペダルが立ったままにならないように
する為のゴムのストッパーがついています。
ボルトもネジで締めるだけでなく
先端にEクリップまでつけるこだわった作り。
めちゃくちゃ手間がかかってます。
古くなるとこういう部品がすぐに欠品になるので
普通に作ってくれている方が良いのですが。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8438-rotated.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8439.jpg)
右側ステップのブラケットに整備した
マスターシリンダーなどを組みつけていきます。
ブラケットに溶接の後がありますが、
(この写真は裏側になります)
GSXR系は転倒していなくても
立ち上がったりして雑に扱ったりすると
この部分にクラックが入りやすくこの車両にも
入っていたので溶接修理。
軽くしようという意思があちこちに見受けられますが
それによりこういう事がおきたりすることもあります。
こういうところは再度クラックが入りやすいので
溶接後を削って何もないようにもできるのですが
あえて溶接後はそのままにして強度を確保します。
リヤマスター取り付けのキャップボルトも
この当時からわざわざ座付きのものが使用されており
メーカーの本気が伝わってきます。このタイプの物の方が
よりしっかり固定できるからですね。
バイクを全部ばらせばわかりますが、
本気で作っているバイクは端々細かいところまで
このように作りが違うのです。
その小さな積み重ねが走りに質感にもでます。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8444.jpg)
リヤブレーキスイッチです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8445.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8446.jpg)
リターンスプリング。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8447.jpg)
リターンスプリングはこの様に組付けます。
ブレーキスイッチのスプリングが
もう一つのスプリングにかける変わったつくりに
なっています。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8448.jpg)
さんざん手間がかかってようやく完成。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8450.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8452.jpg)
左輪も同様に組み立てます。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8454.jpg)
写真では解りませんが、ブレーキがらみの部分を
除いても作りが左右で違います。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8457.jpg)
タンデムバーもレストアして組付け。
倒して、上げてと動かしてみれば
整備されたものとそうでないものはまるで
動かした感触が違います。
バーについているフックは荷かけフックだと思います。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/06/IMG_8456.jpg)
地味な作業が続いていますが今日はここまで。
販売車両GSXR1100の整備紹介(8)に続きます。
コメント