実際に販売納品した
GSXR1100の整備模様の続きです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_160337-1024x768.jpg)
フロントスプロケット周辺の写真です。
この辺りはチェーンの油分が飛び散り、
1万キロも走れば、かなり汚れていて普通です。
またどのバイクでもニュートラルスイッチや
充電系の配線なども通っていたりしますから
その辺の整備も兼ねて清掃と整備を行います。
クラッチを切ったりつないだりするための
プッシュロッドが見えますが、
その中央のシールは欠品になりやすいので
何個か在庫してます。
GS750のエンジン分解整備をした時も
この部品が欠品で、海外を探しても見つからず。
とにかく何にしても
汚れを落とさないことには状態の確認が
出来ませんから、現状販売車を除いて
当社の販売車両はこういうところもチェックします。
そもそもエンジン降ろして整備するものが
とても多いのですが。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_164726-1024x768.jpg)
フロントスプロケット、チェーンを交換したところ。
アウトプットシャフトにねじロックを塗ってあるのが
見えます。
チェーンとスプロケットを交換すると
走る時のスムーズさが違い、気持ちよく走れます。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_164908-1024x768.jpg)
ナットを組付け。
カワサキZ系など、車種によってはこのナットは
緩みやすいので車検ごとに緩んでいないかチェックします。
そういうことをしないでナットが飛んだなんてのは
整備をしていないのがダメなだけで、
そのバイクが悪いわけではないですね。
何でもバイクのせいにするのは間違いで、
車種ごとに必要な整備をよいタイミングでしているかです。
車検や点検の時に確認するのが良いですね。
まずろくな点検ををしないでトラブルが心配、
古いバイクや、輸入車に乗れないなんてのは
もったいない話です。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_165522-1024x768.jpg)
リヤブレーキのトルクロッド。レストア済み。
純正で両端をわざわざ斜めに溶接してあります。
この方が溶接する部分が長くなり
強度が増すという考えだと思うのですが、
これは今のコストダウンの考えからは逆の考えで
今は溶接の長さをできるだけ減らし、
短く溶接出来るように部品が作られていますね。
典型的なのはフレームなど。
GSXR系はフローティングマウントなので
トルクロッドが長いですね。
見た目よりも軽く作られています。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_170351-1024x768.jpg)
ピロボール部分は問題なかったので
清掃、グリスアップして再使用でシールは交換。
部品番号が逆さまですが、
写真ではトルクロッドの向きをそろえたかったので。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_170611-1-1024x768.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_170659-1024x768.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_171434-1024x768.jpg)
ボルトは再メッキ。こういうのもサービスなんですよね。
部品とのバランスでどうするか決めています。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_171446-1024x768.jpg)
トルクロッド反対側。凝った作りなのが見えます。
あちこち初期型GSXRのこういう本気の部分が
お勧めなのです。
この本気が車体、エンジン共に貫かれています。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_175447-1024x768.jpg)
ここまで来て、ようやく整備したキャリパー
メッキした各ボルト類を使って組付け。
キャリパーのレストアって本当に面倒なんです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_175602-1024x768.jpg)
トルクロッドフレーム取り付け側。
ボルトの強度区分7が見えます。
ボルトはそれほど神経質に考えなくても良い箇所もありますが、
簡単に変更してはいけないところもあります。
要は何も考えないで何でも換えても良いというわけでは
ないという事。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8496.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8499.jpg)
前に書いていますがスプロケットは交換。
スプロケットボルトは再メッキでナットは交換。
ホイールのハブダンパーは状態良く再使用。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8429.jpg)
リヤに続き、整備したフロントブレーキ回りを組付け。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_184827-1024x768.jpg)
キャブレターを差し込むインシュレーター
純正サイズのものはたしか欠品ですが、
キャブレターをFCRに変更するので
それに合わせた口径のインシュレーターに変更。
何用だったかは忘れました。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_190130-1024x768.jpg)
インシュレーターはオーリングが入るタイプです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_20240119_193558-1024x768.jpg)
インシュレーター交換後。
バンドは再メッキ。
ヘッドカバーにつながるオイルラインは
清掃して組付け。
手前に見えるのはメインハーネス。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8458.jpg)
エンジン下側のエンジンマウントとボルト。
ステーはアンダーカウルを固定するための物。
このステーはカウルの位置に全く合わないので
後に加工しています。
この頃のバイクは純正のカウルの取り付けボルトと
このステーのナットの位置が著しく合わないものが
多くあり、そのまま無理やり組むとカウルがすぐに
割れてしまいます。
このステーの位置調整は結構難しく、
手間がかかります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8472.jpg)
エンジンマウント回りを組んだところ。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8489.jpg)
こちらはオイルクーラーの取付ボルト。
ゴムのダンパーも交換。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8492.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8491.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8494.jpg)
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8493.jpg)
エンジン回りのボルトも綺麗にしています。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8503.jpg)
この部品はエンジンのオイルラインのメクラで再メッキ。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8505.jpg)
ガスケットを交換。このガスケットは
ネジを緩めた程度なら毎回交換する必要は
ありません。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8506.jpg)
メクラを取り付け。後ろ側にネジが切られているのは
ここにセンターカウルを取り付けるから。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8509.jpg)
アッパーカウルのステーと取付ボルト。
ちらっと見えるのはハンドルロックの
キーシリンダー。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8518.jpg)
ここで先に用意しておいたマフラーを取り付け。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8519.jpg)
これはガソリンタンク後端を固定するステー。
シートなどを外さないと見えない部品ですが、
よく錆びているのできれいにしたくなる部品です。
再メッキしてあります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8583-2.jpg)
ダンパーとカラーを取り付け、
フレームに取り付けたところ。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8535.jpg)
この部品はガソリンタンクにつける
ゴムのモール。
新品部品が出るのが嬉しいところ。
長さは自分で切って調節するタイプです。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8537.jpg)
このガソリンタンクの溶接部分に取り付けます。
溶接されたところの厚みにばらつきがあり
そのせいで上手くつかないところが結構あります。
ス四の五のしながらの取り付けになるため
結構時間を要します。
この部分はフレームに当たることがあるため
モールはきちんとつける必要があります。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8539.jpg)
取り付けるとこんな感じですが、
曲がっているところなども取り付けにくい。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8541.jpg)
続いて分解して燃料コックの整備です。
オーリングなどを交換して、
つまりがないかないかなどチェックします。
負圧のダイアフラムは部品が出ないので
再使用。
この頃のGSXR系の燃料コックはあまり作りが
良くなく、後でONとRESは問題ないのですが、
PRIにした時にも負圧がないと燃料が流れないことが発覚。
それだとダメなのでちょっとした
PRI使用時の取り扱い方法を納車時オーナーさんに
説明しPRI使用時も燃料がでるようにしました。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8550.jpg)
燃料コック完成。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8551-1.jpg)
燃料コックをガソリンタンクに固定する
ボルト、ガスケットとオーリングも交換します。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8674.jpg)
燃料コックのレバーをブラストして
ボルトは交換します。
![](https://tasaki-tuning.com/blog/wp-content/uploads/2024/07/IMG_8675.jpg)
見えにくいですが、取り付けるとこんな感じです。
地味な作業ばかりですがこれが整備です。
販売車両GSXR1100の整備紹介(9)に続きます。
コメント