少し前の事ですが、GSX‐R1100の純正ホイールと
ブレーキディスクをレストアしました。
これが思ったより質感が良くて、
その時にトヨタのセンチュリーの黒を思い出しました。
細かいことは覚えておらず、もう20年は前の事なので、
今のセンチュリーではなくその当時かそれ以前の
年式のものになりますが
お客さんが乗ってきていたのを生で見たわけです。
センチュリーを普段の足に使う方は少ないので
とても強い印象があります。
当時の同じ色のトヨタの外装色とはまるで
質感が違います。
調べてみると、
色自体は通常の色と同じものを
使っていたということですが
圧倒的な手間をかけてその仕上がりに
なっているということでした。
別に写真のホイールがそのセンチュリーの
外装色のように素晴らしいと
言っているわけではありません。
ですがブラスト処理して通常の工程で
塗ったものでも
かなり質感が上がっています。
このGSX-R1100純正ホイールは
元々表面がつるっとしたものではなく
ややざらっとしたもので、
普通に色を塗るだけだと表面の小さな
でこぼこに塗料が吸い込まれて
質感が薄く塗られた印象のものになっています。
これは薄く塗ったのではなく
通常の工程で塗ったらそうなったのではないでしょうか。
塗料まで薄く吹いて軽くとは考えにくいので。
もちろんメーカーは利益が出ないといけませんから
無駄なコストを極力かけないように作られています。
その状態で必要にして充分なので問題ありません。
それでも当社で普通にレストアした純正ホイールは
（もちろんそれでも結構な手間がかかる）
純正と大きく印象が違うのを見ると
こういうのもありだなと思うわけです。
カワサキのGPZ900Rの純正ホイールを
レストアした時より、
良くなる度合いが大きかったものですから
思わずセンチュリーのことを
思い出したのだと思います。
このホイールを見ると販売車両
GSX-R750のホイールとブレーキディスクも
他の車両との抱き合わせで
レストアするかなと思うようになっています。
こうやって一度には無理ですから
コツコツと仕上げていくわけです。
ちなみにGSX-R1100のホイールは
出来ればマグホイールに換えるほうが
軽快なハンドリングなど、
全てで良い方向に向かいますから
純正ホイールのレストアに費用を使うよりは
マグホイールに換えた方がよいと思います。
ただ純正ホイールを使い続けたいという方は
足回りが綺麗になると断然印象が良くなりますね。
750のリヤタイヤが140mmの幅の方は
そのままでも軽快に走るので
純正ホイールレストアも良いのではないかと思います。
もちろんいくらでも手間をかければよいと
言うわけにはいきません。
センチュリーも高額で特別な車種だから
それができるわけです。
そうとは言っても、
ただばらして組付けるのではなく
予算を考えつつ上手くレストア作業を
組み入れることができれば
古いバイクでも充分に綺麗な仕上がりに
することは可能です。
ボロでよく走るより
見た目も良くて、良く走る方が
喜ばれることが多いのは解っていますから。
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