GSF1200完成写真集です

販売車両

先日販売したGSF1200の完成写真集です。
このアルバムを見ていただければ解るように、レストアなどは施されていませんが良い状態で、しかもとても良く走ります。

当社でエンジンオーバーホール後約2万キロの車両ですが、まだまだそれを感じさせません。

現オーナーさんとは違うのですが、わざわざ見に来られてどうするか迷われていた方もいます。
目の前にあるものだけを見るのではなく、過去の店の販売、整備方針、納車実績などを見て、完成車を想像できることが大切です。惜しい物を逃したと思います。

現オーナーさんは即決でした。

見に来られた時は入庫して掃除すらしていない一切何もしていない状態ですから、やや古いバイクを買い慣れていない方でないと本当に大事な部分の判断をしにくいものです。

今は旧車バイクの値上がりが著しいですが、高くなって買うのではなく、できれば自分の価値観で人気の出る前に手に入れる方がすべての面で良いのは言うまでもありません。
今回すべての写真に説明を付けております。

このバイクは納品済みですが、先日納品したZ1000MK2も近いうちに紹介したいと思います。

このGSFは元々当社のお客様が新車で購入されていたもので、今回で3人目のオーナーさんになります。ショートホイールベースが印象的な外観。
峠道も大得意で実際に良く曲がりますが、サーキットでの高負荷での直進も問題なし。メーター読みで250キロまでは確認済み。

2人目のオーナーさん時に当社にてこの外装色に変更しました。塗る時に相談を受けましたが、白っぽい色も言っていたので、黒で正解だと思います。

リヤショックはGSF用でないものを使用しており、やや長いので後ろの車高がやや上がっています。
これは当社で取り付けたものではないのですが問題なく、車体側の許容範囲が広いのだと思います。

新車で購入してから無事故、転倒は当社に来店された時にたまたま立ちごけした一度のみで、フレーム状態はとても良いです。

一人目のオーナーさんの時にコスワースピストンを使いエンジンオーバーホールとヘッドのチューニング、ハイカムシャフトの組み込みを行っています。

ミラーはZRX製に変更しました。とても見やすく、後ろが気になる私としてはこれぐらい見えている方が安心です。

フロントブレーキディスクは2人目のオーナーさんが交換したばかりで新品同様。

6ポッドブレーキキャリパーは当社で取り付けたものではありませんが、おそらくホンダさんネイキッド系だと思います。
フロントのブレーキホースは今回新たにステンレスフィッティングで新たに製作しました。

巨大なオイルクーラーは油冷チューニングエンジンには必須な物。当社でエンジンオーバーホール時に取り付け。ゴムバンドは劣化するので交換しました。

マフラーは当社製で、エンジンオーバーホール時に製作したものです。
納めた時より集合部など熱が入って色が変わっています。軽量なだけでなくこういう使っているうちに味が出ることも薄いチタン製のいい所。

マフラーは通常の4気筒の取り回しではなく、1番、2番は集合部への上下取り付け部が逆になっています。

ヘッドカバーが赤色なのはエンジンオーバーホール時にオーナーさんが希望されたのでこの色にしました。
少し色剥げがありましたが、今回はヘッドカバーを開ける作業はしないのでタッチアップのみ。

キャブレターはヘッドのポテンシャルが発揮できるように通常カタナなどに使うサイズより一回り大きい39mmのサイズを使用しています。取り扱いにくさは一切ありません。

今回端の部分の色が少し剥げていたため、クラッチカバーは剥離して再塗装しています。

このマフラーを製作した当時はこのようにカチ上がったマフラーが主流でした。チタン製ステーを使用。

今であればリヤブレーキはリジットマウントで製作しますが、これも元々ついていたフローティングマウントされたものを使用しています。
トルクロッドは元もついていたものが過剰に太かったため、過去に材質を変更して、細いものに変更しています。
リジットマウントにしなかったのは手間を避けたのではなく、スイングアームに表面処理がされている関係で、アンカーをスイングアームに溶接出来ない為。

サイレンサーは前後キャップにバフ掛けしたチタン製削り出し部品を使用した当社製。出口部分は63.5mmのチタンパイプを手曲げしたもので、とても手間がかかっています。
壊すととても高くなってしまいますが。倒すとき意地でも左で(笑)

リヤブレーキキットは元々ついていたものが気に入らなかったので製作しなおしました。キャリパー、ブレーキホースは再使用。ホースは取り付けの角度がいまいちだったのでそこのみ修正。
ディスクも交換し、それに合わせてインナーでディスクは新たにワンオフで製作、黒アルマイトしています。
ディスク外径は250mm。少し大きめが良いので。

ナンバープレートプレートホルダーは当社製。ナンバーで隠れて見えませんがナンバー取り付け部も中にはめ込むタイプで、肉抜きも凝った高品質な作りになっています。
最近はナンバープレートとほぼ同じ大きさの当社の名前のないタイプを薦めています。

アッパーカウルは最初のオーナーさんが取り付けていたもので、とても良く似合っていると思います。2人目のオーナーさんの時はつかっていなかったので、塗った時の状態が保たれています。

テールライトは状態が良かったので清掃のみ。当社入庫時にすでについていたウインカーはメッキ調のところが少しやれているのですが、良く似合っており再使用。

スクリーンも傷が少なくそのまま再使用。取り付けボルトは再使用で、ナットが気に入らなかったのでそこだけ交換。

マスターシリンダーはニッシン製のいまいちなものがついていたのでブレンボ製のラジアルポンプタイプに交換。コントロール性が高く、扱いやすさが断然良くなります。
リザーブタンクステーは製作。

クラッチマスターは元々ついていたもの。これも純正より断然扱いやすいです。

この外装色は2人目のオーナー時に当社にて再塗装しました。ソリッドの黒は傷が目立ち、気を遣うので、ソリッドではないGT-Rの純正色にしています。今販売中のGPZ900Rも黒の純正カラーで塗装を依頼していますが、黒の部分はこの色で頼んでいます。

スズキのロゴも塗装にしてあります。

シートは元々ついていたもの。表皮を張り替えました。
形状は前部に少しあんこを足してあり、シングルシートになっています。
タンデム用に別途純正形状のものを用意してあります。現オーナーさんの希望。

この形のシングルシートはとても良く似合っていると思います。

ステム回りの手の入りにくいカウル内は少し表面錆が発生している部分がありますが、整備時に掃除のみしてあります。この辺りは販売価格を考えレストア後の販売ではないので。

メーター、インジケーターは電球を交換し清掃して組付け。ダンパーは動きの大きかった方のみ交換。おそらくタコメーター側。
ハンドルはZRX1200用に交換。
元々ついていたヨシムラ製が見た目傷が入っており、嫌だったので提案し追加サービスで交換しました。

ハンドルスイッチ、スロットルホルダーは再使用。ハンドル交換時に内部清掃し再グリスアップ。

左側は清掃して再使用。

リヤショックは元々ついていたオーリンズ製。以前のオーナー時にオーバーホールしました。
フレームは純正のままですが、ご覧のようにきれいです。

取り付けてはいませんが、今回のオーナーさんの希望で別途タンデムステップを用意しました。

テールランプとナンバー灯の電球は交換してあります。
フェンダーレスは当社の入庫時すでに取り付けられていました。

タンクが綺麗だったのでなんとなく撮影。

この写真はマフラーの取り回しが良く解ります。

左側のスタータクラッチのカバーも剥離して再塗装しました。内部のスタータークラッチ中央のボルトは緩むことがあるため締め付け確認。

チェーンは問題なかったのですが、交換されてる記録がなかったため、交換しました。

スイングアームはウイリー製。
純正スイングアームの時にアクセルを開けてギャップを超えたりなどするとそれをきっかけにヨレヨレしたりしていたのですが、それがなくなりました。

油圧クラッチ回りは入庫時取り付けられていたそのまま。

チェーンカバーは元々なぜかついていなかったため、今回ステーを製作し取り付けました。これも表面処理されている関係で、溶接留めではなくボルトで取り付けられるようにしてあります。
チェーンカバーを後付けするのは意外に難しいものなのですが、このチェーンカバーは品質も良く、2点で取り付けるタイプな為、このスイングアームに自然な形で取り付けることができました。

ステップは元々ついていたヨシムラ製。チェーンカバーとの兼ね合いで、ほんの少し外に出してあります。

シートとステップとの位置関係はこんな感じです。

外装をいつも綺麗に仕上げてくれる塗装屋さんに感謝です。タンクの形が好きなので何度も撮ってしまいます。

前部に足してあるあんこの状態がよくわかります。この頃の年式のものは他のメーカーも走ることよりも足つきを重視していることがあり、走りにくいものがありますから、改善として。

ハンドルはZRX用にしてあると先ほど書きましたが、このハンドルは鉄製です。鉄でも肉薄で軽量、ハンドル幅、高さ、絞り具合もGSF1200にとても良く会います。
バーエンドに元々ねじ止めでウエイトを取り付ける構造なのですが、このバイクにそれは必要ないので、溶接されているその部分を削除して、当社製のバーエンドキャップを取り付け。
ハンドル交換時にグリップも交換。ホンダ製を使用。

スクリーンには少し色がついています。純正のメーターカバー形状がやや大げさなので、適度見える感じで良いと思います。

フロントフェンダーもきれいな状態を保っています。
フロントフォークはチェックも兼ねて一度外しました。
オイル自体も綺麗な状態で、オーバーホールまで必要ないと判断し、オイルの粘度のみ変更しています。入っていたものが少し硬かったので。
フォークのスプリングレートはは過去の作業で変更されています。ノーマルはこの車体姿勢では全くレート不足なので。

タンクキャップ回りは今回増し締めのみ。

ハンドルポストはデザインがあまり好きではないのですが、元々ついていたものです。機能的には問題ないので再使用。
M8のハンドル取付ボルト4本が短く、(こういう商品がけっこう多い)今まで不具合があったわけではありませんが、念のためネジ山を深めに切りなおして一つ長いタイプのボルトを使用。

センターのナットは少し錆が出ていたので交換。こういう部品がまだ出てくれたのは助かります。

キャブレターは過去にオーバーホールし、期間がそれほど経っていないため、サクッと清掃のみ。ネット付きファンネルも清掃しました。

油圧クラッチのプレートの形状が解る写真。元々このような商品はあまり好きではないのですが、フロントスプロケットも殆ど隠れているので、このままでよいと判断し再使用。

チェーン交換時に一度このプレートは外しますが、フロントスプロケットの緩みがないかチェックしてあります。
旧車空冷物の様には緩みませんが。

エンジンは過去のOH時に再塗装してあるのですが、まだ十分に美しさを保っていると思います。
イグニッションコイルのコードは当社に入庫前から取り付けられていたもの。コイル部の取り付けがやや雑な感じなのですが、しっかりついているようで、外すことによってかえって傷むと嫌なので掃除のみしてそのまま。

スタンドは足を引っかける部分を短くしてあります。

これは以前エンジンオーバーホールした時の写真です。2009年。

この写真もOH時に車体にのせた時の写真です。
このように過去どのような作業をしているかが解っているので安心して販売することができます。

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